精霊、集まる
『きんきゅーかいぎー』
『なになに』
『どったのー?』
精霊樹が生える城の一室。
僕の召集で暇を持て余していた精霊達がわらわらと集まってくる。
結構な数の精霊が集まってきているけどこの大会議室とかいう名前の部屋を埋め尽くすほどではない。
『さいきんぼくたちまけつづきじゃない?』
『んー?』
『そうかな?』
『ざこにはつよいよ!』
みんな舌足らずな感じで喋ってるけど、これは別にあんまり考えなしにはなしてるとかそういうわけではない。
僕たち精霊はなかなかに高度な思考ができる。でも出力先である下位精霊の肉体ではうまく発語ができないし、短い文章しか発語できないから舌足らずな子供みたいな喋り方になるだけなんだ。
これが中位精霊に進化すると流暢に喋れるようになる。
だからみんな中位精霊になるのを頑張ってたりするんだけど。
(はんぐりーさがたりない!)
この精霊樹もといイルゼの元に来てからは楽しすぎてる気がする。
なにせ魔力は掃いて捨てるほどある。むしろ、ある程度使わないとそこいらにある物が魔獣化しかねないくらいだし。
さらに言えば契約者じゃないけど、ここの主人であるハイエルフの無頓着加減。
寝るのが趣味である主人は自分がやるべき項目を上位精霊であるイーリンス様や大精霊たるソラウ様に丸投げだ。
しかも、大概のことは笑って許すくらいに器が大きい。
それは氷の聖獣であるフェルコーネやエンシェントドラゴンであるフィズを放し飼いというか自由に放置してることからもよくわかる。
あんな暴れたら街どころか国が消えるような輩を制限もつけずに自由にさせているんだから。
いや、そんな話はいいんだ。
『かててないからいみないよ!』
最近というか初めからだけどイルゼはトラブルメーカーみたいなんだ。
彼女が関心を持ったり、なんらかの動きを見せるとまるでそれに引き寄せられるようにトラブルがイルゼのほうにやってくる。
『というわけであらたなぶきもといへいきをよういしよう』
『えー』
『このまえへるむだーとつくったよー?』
『かいしんのでき』
確かにイルゼが持つヘルムダートはいい出来だけど。
『あれいるぜしかつかえないじゃん』
『そざいがそざいだしねぇ』
『ぼくたちじゃきどうもできないし』
『つかおうとしたらしぬかも』
精霊樹剣は精霊樹の枝から出来てるし、ヘルムダートの土台に関してはダンジョンコアの力で作られた未知の物質。それを精霊樹の魔力とイルゼの化け物じみた魔力で無理矢理混ぜ込んで椅子の形にしたのがヘルムダートなわけだしね。
あれを僕たちが使おうとしたら魔力を一瞬で吸われて絶命。精霊界に送り返される。
『だからあたらしいのをつくるの』
『ぷらんびーてきな?』
『ぷらんでぃーてきなー』
いやいや、そんなプランじゃないのさ。
『ぷらんえす。つまりあたらしいせいれいへいきをつくるのー』
カラミティを超える精霊兵器をね!




