エルフ、丸投げする
『ってことがありました』
『あんさつぅ?』
『ちくってやるやつ?』
『くびすぱ!』
『ちとぱぁぁ!』
『『『きゃっきゃっきゃ!』』』
なんか精霊さん達が楽しそうだねぇ。
襲撃? みたいなのが終わったから寝ようとしたら精霊さん達に起こされてなんか遠くの様子が見れる魔導具作ったから一緒に見ようと言われたから眠い眼を擦りながら見てたら、精霊さん達がわざと逃したらしいさっきの黒装束エルフさんがなんか独り言をぶつぶつ言ってた。
というか私、殺されそうになってたのか。ファルゼみたいに遊びにきたのかと思ったよ。ま、眠りを邪魔しようとしてきたから殺すつもりで攻撃をした事を私は謝るつもりはないけどね。ついでに絶対同じことをやる自信がある。
睡眠というのは大切なんだよ。
『でもまたすがたきえたんだよねー』
『ねー』
『ちゃんとみてたのにね』
「へーすごいね」
精霊さん達が視認していたのにも関わらず姿を消せるなんて凄いとしか言いようがないよね。
ま、逃げられたものは仕方ない。今度邪魔しに来た時にまた考えよう。
『あときになったんだけどねー』
「なーに?」
とりあえず次見たら殺しとこう。と思考が落ち着いたタイミングで何やら思案げな表情を浮かべた精霊さんが声を上げる。
『ぞんびふえてた』
『それなー』
『わらわら』
『すけるとんもー』
「ゾンビ?」
なんか前にも同じようなのを聞いたなぁ。
あの時は確か魔王軍の幹部とかいう人が一緒に来ていたっけ? 名前忘れたけど。
「また幹部が来てるの? 見つけたら殺っちゃっていいよ」
面倒な事は丸投げしよう。主に精霊さんに。
きっと新しい武器の試作とかに有効活用してくれるに違いない。
『んー』
『たぶんちがう?』
『しぜんはっせいてきな?』
『けはいないし?』
「そんな大量の死体が森にあったの?」
ゾンビは魔力が濃いところに放置された死体が変異するものだしね。魔力が濃いというのはこのアヴェイロンの森が当てはまるけどそんな大量の死体が同時にゾンビになるなんておかしいしね。
「ふぁ〜ま、任せるよ」
でもそんな事より私は眠いんだ。
そして眠いから面倒ごとに費やす時間はないんだよ。眠いし。
「ソラウに丸投げ!」
『おうぼうだ!』
『しんぶきのじっけんだ!』
『きょかでた!』
『いいまとげっと』
楽しそうな精霊さん達の声を子守唄にするように私はヘルムダートに深く腰掛け、夢の世界に旅立ったのだった。




