エルフ、目を見開く
「あーめんどくさい」
見られたから凄いスピードで飛んできたスケルトンドラゴンの攻撃を私は空飛ぶブーツの力を使って避ける。避けたせいで城の一部が壊れたけどひたすらに避ける。
避けるたびに城以外にも何かしら建物が壊れていくわけだけどそんなものは考慮していられない。
なんでかわからないけどこのスケルトンドラゴン、足元の迎撃に出たらしい帝国騎士団じゃなくてなぜか私に向かってきた。
そこは下の方に向かっていってほしい。
当たれば死ぬ。
それが感覚でわかるくらいの攻撃だし。
だから当たる気なんてさらさらない。いや、まぁ、即死じゃなかったら問題はないんだろうけど。エルフの秘薬あるし。
「さて、どうしよう」
攻撃を躱し続ける事はしばらくの間は問題ないんだろうけど、こちらから攻撃する方法がない。つまりは倒す手段がない。
逃げ回るたびに何処かしら壊れてるから隠れる場所もない。あんまりにも被害が酷いものだから帝国の城まで戻ってきた。被害出すなら一箇所の方がいいかなぁと考えたのだ。
うん、面倒。
「魔力を込めるだけ込めてぶっ飛ばすか」
飛び回りながら翡翠色の魔力を掌へと集める。
銀の滴を探す時に使った魔力を込めただけの魔法、竜巻を使えば削り殺せるかもしれない。
『やめたほうがいいかなぁ』
『たぶん、しろだけがきえるかんじ?』
『あしどめくらい?』
「効果薄い感じかな」
労働と対価が割に合わない気がします。
精霊さんの言葉で私は集めていた魔力を周囲へと散らす。
それを精霊さん達は嬉しそうに食べていく。
あとたまに飛んでくるスケルトンドラゴンの爪危ない。
『すけるとんどらごんはさいがいくらすだよ』
『もりにいるのとおなじくらい』
「あ、やっぱりあの森にいるのもそのレベルなんだ」
はぁ、面倒すぎます。
「精霊樹剣使ってぶっ飛ばす」
面倒だけど腕の一本は使い潰すつもりで面倒事を叩き潰す。
腰の精霊樹剣ばーじょん1.2を引き抜く。
引き抜いて私は刃がついてることに目を見開いて驚いた。
以前の精霊樹剣は私の魔力を吸う事で刃の形を作っていたんだけどこのバージョン1.2は初めから真っ黒な刃が付いてる。
ついでに刃が空気に触れ始めた瞬間から私のエルフの直感が危険を告げてくる。
目の前に迫るスケルトンドラゴンよりも私の手元からのほうが大きな危機感を感じる。
「危険物扱いなんだよなぁ」
手に収まる精霊樹剣で軽く素振りをする。その際にスケルトンドラゴンの爪が精霊樹剣から発せられた不可視の刃が接触して軽々と切り飛ばす。
うわ、雑に振っただけで斬れたよ。まだ魔力も何も込めてないのにぃぃぃ⁉︎
「なにこれ!」
スケルトンドラゴンの爪を斬り裂いてしばらくしてから精霊樹剣ばーじょん1.2は凄まじい勢いで私の魔力を吸い上げていた。




