精霊、竜、突撃する
「やあ、イルゼ! よく来てくれたね!」
「なんか爽やかすぎて気持ち悪いんですけど?」
ヴィに城にいてほしいと言われて一週間くらいが経ったある日、私はヴィに呼び出されていた。
呼び出された場所は前に女の剣聖、テレサさんと戦った謁見の間ではなくご飯を食べるところらしく、長いテーブルの上には色とりどりの料理が並べられていた。
そんな場所にヴィが後ろに剣聖であるレオンとテレサさんを引き連れながら爽やかな笑みを浮かべながら歓迎の言葉を掛けてきたものだから思わず本音で答えちゃいました。
「で、話があるんだけどさ。食べながらでいいから聞いてくれない?」
どうぞ、ヴィは料理の置かれているテーブルに備え付けられた椅子へと手をやる。
私はそれに頷き、椅子へと腰を掛けるとそわそわした様子の精霊さんを見上げた。
「精霊さん食べてていいですよ」
私は食べ物にあんまり関心がないし食べなくても平気だけど、どうも私の周りにいる精霊さん達は目の前にある食べ物の山が気になるみたいでソワソワしていた。
下手に我慢させて暴走されても嫌だから先に許可を出しておく。
『わーい』
『とつげきぃ!』
「きゅーきゅー」
許可を得た精霊さんとフィズが嬉しそうにテーブルに向かっていく。
精霊さん達はまぁ少食だけどフィズはあの小さな体のどこに入るんだろうと疑問を覚えるくらいの大食いだから多分、今目に入る料理なんかはすぐに食べちゃうんだろうなぁ。
ま、その辺はヴィがなんとかしてくれるよね。
「で、話って何?」
私としては興味のない料理よりも皇帝御用達の寝具の方に関心がありますのでね。
ヴィの用事をさっさと済ませて寝具を私の物にしたいわけだし。
「あ、うん。イルゼは寝具が欲しい。これは今も変わらないよね」
「変わらないね」
私の目的だからね。
まあ、帝国に来たのは暇潰しというか観光が理由だったんだけどね。
「で、手に入れるためにどこまでできる?」
「暗殺とからなら普通ににやるけど?」
むしろ暗殺とか殺す系が楽だよね。
護衛とかは無理。多分、護衛対象ごと吹き飛ばすだろうし。
あ、そういう意味なら爆破も得意になるのかな?
「そ、そう。なら助かるよ」
なぜかヴィが笑ってはいるんだけど目が泳いだ。なんで泳いでるの?ついでにヴィの横にいるレオンとテレサさんが僅かに怯えたように体を震わせてた。
「頼みというのは簡単だよ。これから二日後に帝国内に反乱が起きる。その制圧の手伝いだよ」
ああ、めんどくさそうだなぁ。
もう吹き飛ばしていい?




