エルフ、見つかる
「帝国には色々な方がいるね。目が痛い」
『ちかちかー』
『めのどくー』
『つよーい』
急いでヴィが襲われるであろう場所へとやってきた(三回くらい道に迷った)私達ですが開け放たれた巨大な扉から隠れるようにして中へと入り、天井近くの窓枠を陣取り、下を眺めると沢山の人がいるみたい。
みんな武器を持って戦ってるわけなんだけど中でもピンク色の塊が凄く速い。
いや、エルフの目なら普通に追えるんだけど、ずっと見てると目が痛くなるくらいに奇抜な色だし半目で見てる。
そんな奇抜な色なわけだけど凄い強い。
手にしてるピンクの鎌が振るわれるたびに首がまるでおもちゃみたいに宙を飛んでる。
一回、目の前まで首が飛んできた時は心臓が止まるかと思った。
飛んでる首とは眼があったし、夢に出てきそう。
「あんなのと闘いたくないよ」
『ぼくらならかてるよー』
『せいれいじゅけんはあんなへんないろのぶきにまけなーい!』
とりあえずはヴィと話をしたいわけなんですけど、あのピンクの方が鎌を振り回してるから近づけそうにないんですよね。
精霊さんは精霊樹剣をやたらと使わせたいみたいですし。
あれは本気で使ったらまずい代物なんだけどなぁ。
でもイマイチ能力のわからないものを実戦で使うのも怖いし……
『あ』
『いるぜいるぜ』
「なんです?」
精霊さんが何かに気づいたように私の肩を叩いてきます。
『『『たぶん、ばれたよ?』』』
周りにいる精霊さん達が一斉に下の方へと視線を向けていたので私もそれに倣うように下へと視線を向けると、どぎついピンクの服を返り血で紅くまだらに染めた、血をしたらせた大鎌を構えている女性とばっちり目が合いました。
あ、見つかったってそういう事?
そんな事を考えている間に、ピンクの女性は跳躍。かなりの高さであるはずの私達がいる窓枠まで飛んできました。
「あなたが親玉かしら? 一番強そうだし」
「人違いです! いや、エルフだからエルフ違いです!」
「なにそれ」
クスクスと楽しげに笑いながらピンクの女性は空中で鎌を私に向けて繰り出してきました。
咄嗟に私は窓枠から飛び降りると、先程まで私がいた場所は爆音と共にまるで抉り取ったかのように穴が開きます。
「うっわ、あんなの当たったら死ぬよ」
落下しながら呟いた私に向かい、そんな破壊を行った張本人であるピンクの女性は追うようにして私に向かって落下してきたのでした。




