エルフ、揺れる
『りょうさんがたからみてぃ、はんげきかいし!』
『『『あいあいさー』』』
指示を出している精霊さんの声に他の精霊さん達が応える。精霊さん達はカラミティの中に次々に入っていき、カラミティ達も次々に動き出す。
そうしている間にも様々な輝きが空を埋め尽くすようにこちらに向かって飛来してきているみたい。
『こうげきだー』
その一言で地上の十体のカラミティから色々と放たれてた。勿論魔法だ。
空に向かって光の奔流が放たれていく。
それが空から降る魔法の矢とぶつかり、宙では小規模な爆発と爆音が鳴り響いて、ついでに城もわずかに揺れてる。さらについでに私が寝転がるベッドもかなり揺れる。ちなみに私の胸は揺れなかった。なぜだ……
『結構な威力で敵は放ってきたようじゃのう』
「敵なの?」
『我が生きとる限り空から雨の代わりに弓矢が降ってきたことなどないし、友好の証の代わりに飛んできたこともないがのう』
そりゃそうだね。
雨の代わりに弓矢が降ってきたら外を歩くだけで普通なら死人がでるよね。
あと友好の証で弓矢を打たれたら死ぬし。
『じゃがこの森では曇りの日に槍が降ってきてるのを見た事があるぞ?』
「え、死ぬじゃん」
そんな危険地帯というか危険な日があったのか……
天気の悪い日は外に出ないようにしないとね。槍が降ってきたら死ねる。いや、それ以外が落ちてきても怖いんだけどさ。
「きゅー」
「フィズなら刺さらなそうだね」
そんな会話の間にもカラミティ軍団と飛んでくる魔法の矢の応酬は続いているようだった。
飛んでくる魔法の矢の数は凄まじい数なわけだけどカラミティ軍団はそれをなんなく迎撃をしていた。
でも今気づいたけど別に精霊さん達ならカラミティとか使わなくても難なく迎撃できるよね?
絶対遊んでるよね?
『まあ、あのクラスの魔法の矢ならば普通の城なら落とせるじゃろうが、何千本と直撃させようとこの城は落ちんぞ?』
「ただの矢じゃなくて魔法の矢なのに?」
『あれらに込められている魔法はよくて中級くらいじゃ。この城をぶち抜きたければ最上級か禁呪、もしくは神呪が必要じゃ』
「そんなレベルなの⁉︎」
おそるべし、ダンジョンコア産のお城!
でも、そうなるとダンジョンコアで作り出した建物ならなんでもそれくらいの耐久力を手に入れるのかな? 例えば犬小屋とかでも。
『以前、お主が寝ている間に我が禁呪を放ってみたが傷一つ付かんかったからな』
私の知らない間に恐ろしい事をしてるね……
いや、それもし城が壊れてたら私も死んでたよね⁉︎
『ちなみにじゃが結構城が揺れたんじゃが、お主はヨダレを垂らして寝ておるだけじゃったぞ』
流石にあれは呆れたぞ、とソラウは笑う。
ま、まあ、寝る子は育つというから問題ないよね!
あれ、じゃあ精霊さん達もあれくらいじゃ城が壊れない事を知ってるはずだよね?
『あれはあやつらが楽しんでおるだけじゃのう。本気になれば小精霊でも楽勝じゃろ』
「遊んでるんだ……」
相変わらず精霊さん達との価値観が違いすぎる。




