氷魔王一行 雪鬼一行
「……よくぞ来たな、3人」
鬼と魔族のハーフ、エルフ、獣人。
こちらは魔族にエルフに吸血鬼。
「さぁ、フィールドを立てようか」
魔法具に触れ、魔力を思いっきり流し込む。
魔王城どころか、近隣の森もすっぽりと包むほどの広い光のドーム。
「さぁ、存分にやろう」
相手のフェル ノエルとこっちのメーラル ノエル
相手のガウラ ロールとこっちの不眠のランバート
相手のフブキと俺
各々が各々の行動をとる。
初めに動いたのはフェル君。
真っ先に、風を追い越し矢を放つ。
……まだ、手はポケットの中だ。
俺にあたるその直前、背後から飛んでくる矢に弾き落とされる。
「……流石父上……神業……!」
感嘆したような、悔しそうな顔をしながらも行動は的確だった。
横に体をそらし、前方から飛んできた矢をよける。
一瞬で何発も矢を放つ、メーラルの神業……
「さすがに、倅にこれは通じませんか……」
「……なら、私がここは」
「……やばいよー!やっぱり向こうの3人みんな強い!」
「ガウちゃん、落ち着いて、私たちなら勝てるわよ
この日のために、みんな攻略法、考えてきたでしょ?」
「無論、我が父を超える為!」
「……せ、先生に勝つため!」
「私は……お父さんを、魔王を超える!」
「ふふふっ、やる気、十分ですね魔王様?」
「まぁな、楽しみで仕方がないよ」
「自分を超える……ですか」
「6人ともがんばりやー!」
「ランバート、お前にガウラは任せた
メーラル、お前はもちろんフェルだ」
「かしこまりました、魔王様」
「自分も、承知した」
「よし、なら、始めよう『偽の氷像』」
自分を作り出し、こちらも準備完了だ。
ガウラとフェルは2人1組で森へ……
真ん中には俺とフブキだけのようだ……
「さぁ、やろうか?」
「……いくよ!お父さん!」
もう、これが本当に最後の戦いかもですね




