命 続
「……すまんな、今日も集めて」
「いえ、それは全く構いませんが……」
「うん、自分が呼ばれるのは非常に喜ばしい限りだが……なぜ自分たちなのだろう?」
「……い、いやぁ……吸血鬼とエルフって長寿の種族じゃん?」
「……そ、それで?」
「……みっともなく、醜い話だが……命を伸ばせはしないだろうか?」
「……命を伸ばす……?」
「あぁ、そうだ……なにかないだろうか?
流石に8年は短すぎる!
愛娘がやっとこさ産まれたというのにこれじゃほとんど何も残せない!」
「……た、確かに自分にも息子がいますが……もう今や立派な戦士……故にその過程を見ることが出来たのは光栄にも値する……
あぁ、そういうことですね?何か、娘殿にしてやりたいと?フブキ様のために何か、残したいと?」
「……そうなんだよ……
ランバートは勉強熱心で博識」
「眠れなくて暇だっただけですよ」
「エルフには古の文献と博学を学ぶことが出来る世界でも稀な地の者」
「おほめに与り光栄ですね」
「そのお前たち2人に聞きたい……もう一度言う命は伸ばせないか?」
「……り、竜の血を飲んでみては?」
「馬鹿にするな……流石の俺でもそれがおとぎ話なのは知っているとも」
「……なるほど?ランバート殿の言いたいことが理解出来た」
「?なんの事だ?」
「竜の血ではダメ……はるか昔の文献にも失敗に終わったのはもちろんご存知ですよね?」
「そうだな、吸血鬼、エルフに並ぶ長寿の種族、竜族だな?」
「えぇ、まぁ、私の血も、メーラルさんの血にもそんな力はありませんがね?」
「……なら?何が言いたいんだ?」
「エルフはエルフ以上の地位を持たず
私は故郷を捨てた身……ただの吸血鬼
なら1人……竜で、しかも竜以上の位のものが1人」
「……竜王……『ザクラ グランド』」
「正解です、その『竜王の血』なら如何なものか……と、言うことです」
「……非常に期待が高まる話だ」
「ありがとうございます」
「……ザクラに手紙を送るとする……ありがとうな2人とも」
「ま、まだ成功した訳ではありませんよ!?」
「ははっ、だが、竜王の宝玉を取り込んだ竜王は勇者、魔王に並びに優るものです」
「……それと、なんの根拠もなければ竜の血を飲めば不死になるなんて誰が言い始めるんですか……?」
「尚更、期待は高まった
ありがとう、2人とも……本当にな……」
「……いい結果を期待しています」
そして、手紙を送り、1週間……




