式典
「……おー、やっとるな」
「だな、流石は勇者サマ」
「ナイリーさんとザクラさんも来れたら良かったんですけどね」
お忍びで俺とツバキとランバートが来ている
「2人とも王様として仕事が忙しいからな」
なんて話をしていると全員の目の届くところに勇者が……アケガネが立ち、こういった
「おい!氷魔王!いるんだろ!出てこい!」
「……呼ばれたから言ってくるわ」
「ん、きーつけてな」
「お気をつけを」
バッと飛び出し、アケガネの横に経つ
「なんだ?アケガネ」
そういうと周りの人々がざわめき出す
「俺は、この男を次の魔王にしたい……俺が認めた者だ、みんないいだろうか?」
そう言い放つと、何人かがざわめいたが……最終的にOKとの事だ。
「い、意外だな」
「そうか?なら魔王サマ、演説どうぞ?」
そう言ってアケガネが降りる
「えぇーっと」
そういうと当たりがシーンと静まった
「……俺は、今から2代前の魔王だったものだ
辞退して、少し静かに暮らしていたんだよ
求めるのは世界平和、俺と友の唯一無二の願いだ
それを叶えさせて欲しい」
そうとだけ行って俺も降りる
背中に拍手を
空の台上に4人が……アケガネ、アンカー、マチア、ヴェールが立つ
そして、そのあとは夜にまた何か祭りをするんだとか
ま、俺は帰ろうかな……ボロボロの我が家へと
「っー訳で、約束は守る……ツバキ、俺と結婚してくれ」
「あいよ、了解」
差し出した手をパチンとタッチする
「……全くもって嬉しい話ですねぇ!
早速皆さんにお知らせしてきます!」
そう言ってランバートが走り出した
「式は、いつあげる?」
「……うーん……明日でいいやろ
別に大層なもの着るわけでもないし
お互いいつもの格好で、ウチらが結婚したことだけ伝えたらええやろ」
「ま、そうか、お前がそれでいいならそれにしようかな」
魔王を倒して終わるのは勇者だけだ
エンドロールを見る権利は勇者にだけある
エンドロールのない彼らの時は今も進み続ける




