ナゾノチカラ
「さて、意気込んだは良いが……どうする!?」
バッと後ろを振り向き、仲間に案を尋ねる。
「えぇ……?」
「アケガネ……おま……」
「アケガネさん……」
「……アイデア無しね、よくわかった
なら、いつも通り、俺とアンカーは前衛、2人は後ろでいつも通りスキをついてくれ」
そう言うとみんなが各々反応を示し、アンカーと前に出る。
「俺はあっちの女の方をやる、アンカーはあっちね」
「了解、抑えておくよ」
聖剣の振り心地は悪くない、重すぎず、軽すぎず。
なんだか心強い、まるで……昔の英雄に支えられているかのような、そんな気がする。
さっきまでのあの女とは打って変わって、魔法をバンバン使うし、近接戦も上手く流されてしまう。
「アンカー!」
「こっちも手こずってる!」
「だろうな!
ヴェールさん!マチア!準備は!?」
「OKだよっ!」
「私もですよ!」
その声が聞こえた瞬間バッと屈む。
アンカーの方には光の線が、俺の方には豪炎が。
「おいこらマチア!俺の髪ちょっと焦げたぞ!?」
「うるさいなぁ!前向いて戦いなよ!」
「あと何発ぐらい撃てる?2人ともは」
「……あと3回でしょうか?」
「私は4回かな?」
「上出来だよ、がんばろ」
「話しながらっ!随分余裕だな!アンカー!」
「まぁ、余裕だし」
いいなぁ、アンカーは。
「ちっ!全然勝機が見えねぇ!?
頼むからこっちの方に重点的に援護を!
恐らくアンカーの方はこっちを倒せば動かなくなる!」
「それに関しては私も同じ考えです!
術者を倒すのを最優先としましょう!」
「なら僕は邪魔しないように止めておくね」
そう言って傀儡の方に向かうアンカー
「……なら、私の固有スキル……使いますか」
「やるか?マチア」
「もちろん、やるとも、いいよね?ヴェールさん」
「えぇ、あわよくばそのまま終わらせられるかも知れませんしね」
「そういえばこの聖剣の名前はなんなのでしょうか?」
「あぁ、その剣はフォーリュアって名前だったよ、フューチがそう呼んでいたから間違いないよ」
そう横から教えてくれるネーヴェ
「……よし、じゃあもうそろそろ終わらせようか
マチア、頼む」
「了解、それじゃ私の固有スキル『魔法鎖』」
半透明の鎖がヴェール、アケガネ、マチアの体を繋ぐ。




