表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
最後の封印を解除すべく
47/100

アンカーと剣聖

「……行きますよ?」


「はい、どうぞ」


剣を構える2人、お互い軽く言葉を交わし、そして

剣聖が……いや、ミラン ダリンが目を開く。


目に光は無くとも、銀色の綺麗な髪に会う、青い目だ。


およそ150センチの体格に似合わない大きな剣を構える。


アンカーは長い腕と長い剣のバランスがよく取れてる。


そして、数秒の膠着の後ミランが動いた。


「はっ!」


結構早いし、威力もある一撃を振り下ろす。


……普通に受けたら手がジンジンしそうだ。


「……よっと」


その一撃を軽くいなす。


「うひゃあ!?」


そして体制が崩れたところに容赦なく剣を振り下ろすアンカー。


「よ、容赦ねぇな……」


「アケガネの言う通り、容赦してないな……怖っ」


だが、その崩れた体制からも剣を受け止めるという離れ業を見せてくるミラン。

そしてまた距離をとる。


「やりにくいねぇ……なんかガクンってなるなぁ……?」


さっき見てわかったがアンカーの剣は剣と剣が当たって力を込める瞬間にガクンと力を抜き、受け流す戦い方のようだ。


だが、アンカーの受け流すタイミングが完璧だ。


どこを見て受け流すタイミングを決めるのかわからないが、攻撃を完璧にいなす。


「……ふははっ!強いですねぇ!剣聖様」


「……あんなヤバいやつだったっけ?アンカーって」


「いや……随分と嬉しそうだな……」


「私も楽しいよ!行くよ!アンカーさん!」


そう言って切りかかる剣聖の動きを、フェイントを見透かし、攻撃と攻撃の隙間に剣を振り下ろすアンカー。


そんな風に何度も何度も切りあった結果、またしてもお互い距離を取った。


「……アンカーさん、あなたは間違いなく、私の知っている剣士の中で、最強です!

……私も、自力では勝てませんから、私の力をお見せします」


「それはどうもありがとうございます」


「『剣魔法(つるぎまほう)』『爆炎剣(エルプシオン)』!」


そう言って爆炎の……少し色のおかしい炎を振り回し、地面にたたきつけ、それを軸に回転をする。


地面に剣があたるたびに爆炎が巻き上がる。


「炎!?」


「なんだあの火力……!?」


「剣聖ヤバないか?めっちゃ強ない?」


「おい!アンカー!死ぬなよ!?」


「……僕も……本気でやるとしますか

……よく見れば……隙はある……ここだっ!」


地面に剣があたったその瞬間に詰め寄る。


「おぉ!いいぞ!」


そう、アケガネが言う。

他の2人はただ、見つめるしかできない。


「僕の唯一の魔法……『水魔法』!」


水をかぶるだけ、派手じゃないが、使える手だ。

それに、水の量も山ほどある、多分MPを使い切るぐらいの気持ちで使っているな。


そして、剣と剣が当たったその瞬間。

白い煙が膨らみ、当たりを破壊していく。


「……ギリギリ……勝てましたね!

私の勝ちです!アンカーさん!」


嬉しそうに喜ぶ少女。


「最後なんで爆発したんですか……ガクッ」


口でそんなことが言える余裕はあるようで何よりだ。


やはりアンカーは強かったな……


剣聖も、荒削りな部分はあるが、強いな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ