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魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
最後の封印を解除すべく
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エルフの森へ

「……ねぇ、アンカー君」


森へ向かう途中、前に勇者君を置いて隣のアンカー君に話しかける。


「……はい?なんですか?魔王さん」


「君、何者?」


「な、何者……?ひ、人ですね……」


「ふーん……?なんか君随分強いからさ、多分人型の相手なら負けないよ?」


「?な、なんでそう思うんですか?」


「いや、俺の魔眼って主に人のステータス覗くのが得意なんだよ

その中で強さのランキングつけるなら

ツバキ、俺、そして君、聖女さん、勇者君、マチアの順番だね」


「僕が2人よりも強い……?何言ってるんですか……」


「うーん……ほんまやな、ウチも異論はないな」


「?ツバキさんも、魔眼持ってるんですか?」


聖女ことヴェールさんが言う。


「うーん……なんて説明しよっか……魔眼というか洞察眼というか……経験だね

何となく『こいつ強い』ってビビッと来るものなのよ」


「……へぇ、俺あんまり強くないんだな」


「アケガネがまだ聖剣持ってないからでしょ……?」


「……それもそうか」


「……もうそろそろエルフの森だな

そういえば観光名所になるぐらい綺麗な景色が見れるらしいな」


「エルフの森……懐かしいなぁ、そういえば俺も昔に来たな……なぁ、ツバキ」


「そやな、ウチらも1回来たな……あの人おるやろうか?」


「さぁ?とりあえず行ってみようか」



「……お、いた、久しぶりだな、メーラル」


「!その声はネーヴェ殿か!」


振り向くよりも先に名前を言い当ててくる。


そのおとこはメーラル、俺の友人の1人だ。


「久しぶりですねー!」


「あぁ、久しいな」


ハイタッチを交わすが指が出ている手袋……フィンガーレスだったか?それのせいでパチンとは鳴らなかった。


「ウチもー!」


「はい、お久しぶりですね、相変わらず元気ですねツバキ殿」


「うん!久しぶりやな!メーラル!あんたも元気そうでなによりやわ!」


「……それで?どう言った御用で?ネーヴェ殿が来るほどの用事なら……心して聞きますよ?」


ピリッとした空気を放つメーラル。

やはりこの男は強い。

本当に冗談抜きでツバキや俺といい勝負をする。


「相変わらず話のわかるやつだ、少し説明しようか、この4人も含めてだ」




「……なるほどなるほど……ノエル……ですか」


「あぁ、いるかな?ミーヤ ノエルって言うのがこのマチアのご先祖さまと共闘したエルフなんだよ」


「ミーヤ様なら皆知ってますよ

なんて言ったって人間とエルフの架け橋になってくださった方なんですから

……なるほど、その方の先祖……ですか」


「あぁ、お前はなかなか地位の高いやつだっただろ?良かったら教えてくれるか?」


「分かりました、ですが、出会ってどうするおつもりで?」


勇者、アケガネの方を向き質問する。


「別に、ただ、魔王と戦い、勝利を収めたパーティの1人の子孫……会ってみたいと思っただけだよ」


「そうですか……まぁ、自分がそのノエルの血統のものなんですけどね

フルネームは『メーラル ノエル』ですので」


俺も、ツバキも、勇者一行も同じ顔をしていた。


「え?そうなの?」


そんな顔をしていた。


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