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魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
過去の王位継承戦
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孤独な王

「……あり?皆喜べよ!?新しい王様だぜ!?」


「あ、いいですよ別に、着いてきたくない人は無理に来てもらわなくていい、俺の目指す世界は今の世界とは真逆だからね」


「お!じゃあ、政策的なやつを聞かせて頂こうかな!?王様っ!」


「えぇ……新しく魔王になることになったネーヴェだ……俺がめざしている世界は、平和な世界だ

人間も魔族も亜人も、皆が仲良く平和に暮らせる、そんな世界だ……興味がなかったら、別に手伝わなくてもいい

ただ、邪魔をするつもりなら、誰であろうと叩きのめすつもりだ……そこの所はよろしく頼む」


そう言い終えると拍手の音が……ほんの少し、聞こえてくる。


ひとつはアリス、他には……えぇっと……ザクラ……だったか?赤い竜。

それにカムラン様も拍手してくれている。


「……ありがとう、ほんの少しでもいてくれていることが、今の俺には嬉しいよ……以上です」



その後、あばら家から一転、城の豪華な部屋が家になった。


仲良くなったザクラ?の住む龍の里。


東にある孤立した鬼が住むと言われる国。


亜人の住む国にも足を運んだが……仲良くなれたのは吸血鬼の少年だけだった。

彼は長年追いかけ回され、安心することが出来ず、いつの日か眠れなくなったという特異体質の持ち主だ。


滅んだ国へ行った時、瓦礫の下から骨が動き出し出てきた。

強い意志があった、それに、こいつも戦争で命を落としただけに平和を強く願っていた。


魔界で演説だってした。


何度だって勧誘を続けた。


そして、いつの日かの勇者と仲良くなるためにも……


とても優しい勇者も勧誘をして1番の難関の人間とも仲良くなった。


その後は人間と仲のいいエルフも流れるように平和な世界に貢献してくれた。


……もちろん、誰だって人間と仲良くなりたい訳では無い。


親が人間に殺られたものだっている。


怒りに任せ、俺を殺しに来た時、その時から決めていた。


終わらない怨嗟は俺がこの代で途切れさせると。


魔族を憎む人間、人間を憎む魔族、それら全てを相手取り、蹴散らした。


そうして築き上げた世界平和……その王は山のような屍の上に立っていた。

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