準々決勝への切符
「……それでは!これが今現在残っている選手8名です!」
俺と、第1王子、第2王子、第1王女、その他4人
「……それでは、只今より、第4試合を開始致します
この第4試合に勝つと、準々決勝へ挑戦する切符を手にできます!
皆さん頑張ってくださいねー!」
「……それでは、第4試合、ネーヴェ選手とザクラ選手の試合を開始致します!」
「お前があの白い髪の魔族か!
俺ザクラ!よろしく!」
「竜族……?」
「おう!力試しに来たんだ!いい勝負にしような!」
「お、おう」
「それでは……開始っ!」
「っしゃあ!ぶった斬るぞー!」
「『雪化粧』!……おぉ!?」
しっぽで地面を叩き、勢いのまま大剣を振りかぶってくる。
「近接戦か!?」
「お前苦手だろ!?」
「……バレてるか……」
大剣を避けて、避けて……
「ちょこまか動きやがってー!」
そういうと息を吸い出した。
「やばっ!『氷壁』!」
咄嗟に壁を作り出して炎を退ける。
「おぉー?焼けてねぇか……すげえな」
「奥の手その2……行きますか
『偽の氷像』」
氷で自分と同じ姿形の分身を作る
「!?2人に増えた!?」
「「さぁ?どっちが本物かな?」」
「喋った!?しかも、色がついてるし……まじで見分けがつかねぇ!?」
「さぁ?行くか」
……実際1人だが、2人で殴りかかる訳では無い。
偽物の方を前衛にして後ろから俺は魔法を使う。
「……はっ!」
「うおっ、剣使えるのか!?」
「氷だけどね!」
「便利だなぁ、というかさっき使ってた黒い雪ふらさないんだな」
「あれはあんまり見せるもんじゃないしね
ほら、ぼーっとしてたら凍るよ?」
「うおっ!地面からも厄介だなぁ!
オラ!武器破壊だ!」
「……やばっ」
「お前が偽物だろ!先に叩き割ってやる!」
「……かかったな!『虚像の罠』!」
「っぐ!?なんだこりゃ!?」
偽物が割れて、ザクラ?だったか?にまとわりつき、固まった。
「……第2試合の時、剣が枝分かれを繰り返したのは覚えてるかな?」
「!知ってるぞ!あの氷の剣だな!」
「そう、原理はそれと同じだよ
俺の分身も同じように、変幻自在なんだ
たまたま俺と同じ形をしてて、たまたま動くだけの氷の剣だよ」
「……そうかぁ……だー!動けん!これ燃やせる!?」
「うーん……焼いてもダメだと思うけど試してみたら?……させないけど」
首元に剣を突きつけて動きを止める。
「……それもそうだな……俺の負けだー!降参!こうさんだ」
「第4試合を突破したのは、ネーヴェ選手だ!」
「……相変わらず歓声は無しか……」
第3試合のことがやっぱりあるもんなぁ……
「……あら?なんで歓声ないんだ?お前嫌われてるのか!?」
「……まぁな」
どストレート過ぎて胸が痛いな




