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魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
新たな世界へ
13/100

西の国へ行く前に

「なぁ、次は……あそこに行くんだろ?」


「……そういうことになるね……うぅ、今から胃が痛い……」


「と、とりあえずアリスちゃんを迎えに行きましょう!や、約束でしたからね!」


「……そうだね、ついでにハリスの友達にも会いに行ってくるよ」


「ん、いってら」


「行ってらっしゃいませ」



「……いるか?」


「……」


とある家を尋ねるも返事はない


「……はぁ……元四天王『不眠のランバート』氷魔王、ネーヴェが来たぞ」


そういうとドアが勢いよく開き、見慣れた……100年ぶりの懐かしい顔が見えた


「ネーヴェ様ですか、どうぞ、お入りください」


「あぁ、失礼するよ」


懐かしい、紫色の髪に同じく紫の目の男

不眠の名の通り眠らない吸血鬼、ランバート。


「……久しぶりですね、ネーヴェ様、ご隠居されていると聞きましたが?」


「魔王が変わって平和を乱してるでしょ?だからそれを止めに来たんだよ」


「あぁ、そういう事ですか……私に何か御用が?」


「いや、ここを尋ねたものだからね、ついでに友の顔を見たくてね」


「友だなんて……私はあなたに助けられた身ですよ?」


「その分僕も助けて貰ったからね、友達ってことでいいだろう?」


「まぁ……そうでしょうか?

と言うか、とくに私の助けは必要ありませんか?」


「うーん……強いて言うなら、今『ナイリー』がどこにいるか教えて欲しいな、と言うか生きてるかな?

彼の持っていた呪いのローブ、封印解除した後に力を押し込めるのに使えるからね」


「生きてますけど……封印解除する気なんですか!?」


「そうだね……ランバート、君もあの時にいたもんね、その反応は当然かもね」


「はい、ナイリーも嫌がってましたしね」


「……そうかぁ……ま、それよりも場所知ってるかい?」


「ナイリーなら……あ、ありました」


少し席を外し、後ろの棚をごそごそし、1枚の封筒を取り出した。


「?これは?」


「ナイリーからの手紙ですよ、えぇっと……『南の国で自分の国を作った、もし海に入りたければ来るといい、我が貸し切ってやろう』……南にいるみたいですね」


「彼国作ったんだ!?」


「みたいですね、と言っても住民はみんな同族らしいですけどね」


「彼ら泳げるの?」


「……まぁ、泳げるんじゃないですか?」


「……まぁ、向こうで見てくるよ、ありがとうランバート、また来るね」


「はい、またいらしてください、もし私の力が必要とあらばいつでも呼び出してください、いつでも向かいます」


一切寝ないランバートが言うと説得力が違うなぁ。


「うん、その時は頼むよ、じゃあね」


手を振り、次の行先をきめ、また国をあとにする。

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