魔族襲来
「……なにごとだ?」
ガンガンガンと鐘が鳴り響く
「……あぁ、あれじゃねぇの?」
ザクラが指さした方にいるのは魔族の軍団だろうか?
「……少し……腕試しと行こうかな?
2人とも、手は出さないでくれ」
「おう、わかった」
「わかりました」
2人の了承を得て飛び立とうとした瞬間、とんでもなく大きな光が空を覆う。
「……近代の聖女もすごい子だな……」
「でも、広範囲なせいか威力はあまり無いようですね」
「……そうだね、かなり取りこぼしてるね『一点氷弾』」
人差し指を魔族に指さし、氷の塊を発射する。
「……あ、外れた……鈍ってるなぁ……」
その後に何発か打って感覚は取り戻した。
「それじゃあ、今度は近接戦かな?」
聖女のあのすごい光は連発はできないみたいだ
空に僕が行って、そのまま全部倒そうか。
「……ふっ!」
力いっぱい飛び立ち、あっという間に魔族たちの目の前へ行く。
「!氷魔王!?」
「元、だけどね!」
意外と名前を知られてた。
「何の用だ!」
「わかっているだろう?君たちの敵だよ」
「!お前たち!やるぞ!」
「久々に魔法を使うなぁ……『氷柱弾』」
結構お気に入りの魔法の一つだ
背後に5本ほどの巨大な氷柱を浮かせ、そして手を振り発射させる。
こう言う遠距離攻撃ばかりが得意なのだ……
色んな魔族に当たり、結構な数が落ちた
「氷魔王!お前よくも同族を!」
「君たちだって僕を殺そうとしてるじゃないか……
と言うか意外とつよいね、君たち……うーん……空中戦は苦手なんだけどなぁ……『氷剣生成』」
氷の剣を作り出し……振る
「!っく!剣も使えたのか!」
「……そんな真っ当な戦い方はしないよ!」
受け止められた氷剣から、氷の刃が飛び出す
その刃が相手の頭を貫き……そして、絶命させる。
「……よし、不意打ち成功……あとは……君一人だ」
「……ちっ、逃げるしかねぇ!」
そう言って飛ぶが……僕よりも遅い
背中に触れて魔法を使う
「『永久凍土』っと」
触れた所から、体をあっという間に凍らせる
そのまま、地面に落ちていき……パリンと割れた。
「よし、全滅っと……うーむ、まだまだ鈍ってるな……」
前なら技の威力も速さももっとあったのだが……
「やっぱり固有スキルは偉大なんだな」
魔王討伐にはやはり固有スキルが必要だと思った。




