表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
世界が揺らぐ
100/100

お茶会

「……もーらいっ!」


「あっ!てめぇ!」


「日頃の恨みや!食べ物の恨みは怖いんやでー!」


「てめぇはアップルパイがあるだろーがよ!」


「そっちこそ!紅茶のんでお高くとまってるんやね!」


「んだと!?」


「喧嘩するな!」


「「アイダッ!!」」


「ったく……ほら、フブキ、クッキーなら、私の分をあげよう……ネーヴェも、魔王なら、魔王らしく降るまえ……」


「ありがと……フューチ」


「……それ、もう辞めたしー……隙ありっ!」


「隙なんかないわっ!」


「こらっ!」


騒がしく、仲の良いお茶会……


お茶を飲んでるのはネーヴェとフューチの2人だけだけどね。


「……まぁ、お菓子なら、いっぱい作るから……ゆっくり食べてくれ」


「押忍」


「わかった」


「……はぁ、それでいいさ」


しばらく、この芝生の上に置かれた急設ティーセットを離れ、歩くと……茶色い屋根に真っ白の壁。


そして、鼻腔をくすぐるコーヒーの香り……


「あれ、なんだ?」


「さぁ?フューチは?」


「私も知らないな……お邪魔しようか?」


「「行こう」」




「いらっしゃい……珍しい……神様以外も来るんだね」


凄まじいことを言う、若い店主がコップを磨きながらそういった。


「……なんて言った……?

……いやいい、コーヒーを3つ、俺はブラックで」


「私もそれで頼もう」


「う、ウチはミルクかな……」


「かしこまりました、しばしお待ちを……」




「……父さんと母さん……向こうでも元気にしてるかな?」


浴衣に身を包んだ1人の氷鬼が、ポツリと呟いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ