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忍チューバー 竹島奪還!!……する気はなかったんです~  作者: ma-no
陸 嘘

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35/94

35 誤算……


 門大統領は、側近の開いたノートパソコンを注視すると、そこにはとんでもない動画が映し出されていた。

 あまりにも衝撃的な内容だったので、長い動画を十分ほど過ぎるまで、声が出なかった。

 しかし、その動画を全て見ているわけにはいかず、後半を数分見てから、門大統領は椅子に腰を落とした。


『な、何故、こんな動画が配信されているのだ……』


『現在調査中です』


『消せ! 職員全てで、消して消して消しまくれ!!』


『無理です……全世界に配信され、止めようもありません』


 側近の言葉に、頭を抱える門大統領。


 それは当然。


 とんでもない動画とは、忍チューバーが竹島に上陸したその日の動画が、編集なしで配信されているからだ。

 この動画で、忍チューバーが殺戮者と認定した門大統領の嘘がバレる事は必至なのだから……


『ネ、ネット! 独島のネットは、どうなっている!!』


 ようやく、忍チューバーがどうやって動画を更新したかに言及する門大統領。

 現在、竹島のネット環境は、本土側から操作して遮断しているはずなので、忍チューバーが更新できるわけがないのだが……


『そこも調査中ですが、繋がった形跡はありません』


『じゃあ、どうやって……』


『おそらくですが、ハッキングを受けたと報告があったので、そのハッカーがやり手で、痕跡も消したかと……』


『もういい! その機械は破壊しろ!!』


『は、はい。それで、このあとの対応は……』


 側近の質問に、門大統領は黙り込む。


 このままでは、世界中から門大統領は嘘つき呼ばわりされる。

 いや、すでにネットの中では言われている。

 国民にも嘘つき呼ばわりされると、政権に大ダメージとなってしまう。

 最悪、その件で、大統領を辞めたあとに国民から裁かれる。


 ここで舵取りを失敗すると、確実に門大統領は失脚するだろう……



 黙り込んで考えていた門大統領は、決断する。


『深夜の作戦を発表する』


『しかし、それを発表してしまうと、虐殺していない忍チューバーを、殺そうとしたと発表するような事ですよ?』


『そこは、フェイクニュースに振り回されたと言って、直前に情報を手に入れて話し合いに向かった事にする。その者を全員殺したとなれば、体裁(ていさい)はとれるだろう』


『確かに筋は通っていますが、いまさら遅いのでは?』


 側近の質問に、門大統領は椅子に深く座り直す。


『世界は納得しないだろうが、国民は、テロリストから独島を取り返せば納得するはずだ』


『確かに、上手く誘導できれば、支持率は下がらないかもしれません。ですが、昨夜の動画が更新されるかもしれませんよ?』


『まだ更新していないところを見ると、繋がったのは数分だろう。それも機械を潰してしまえば、金輪際、更新はできん』


『なるほど……』


 側近が納得したところで、門大統領は勢いよく立ち上がる。


『私は記者会見を開く! お前は各所に急いで連絡だ!!』


『はい!!』



 こうして竹島に繋がる通信機器は破壊され、門大統領も予定通り記者会見で各種発表をする。

 その記者会見では、今まで門大統領のやる事に肯定的であったマスコミは褒め称え、否定的であったマスコミは糾弾する。


 マスコミの意見は真っ二つに別れたのだが、門大統領はまずまずといった顔になった。

 ここから予想される支持率は、50パーセント。

 ちょっと前まで40パーセントを切っていたので、まだまだ政権を維持するには十分な数字だからだ。


 なので、このまま大艦隊で独島を取り返せば、政権は安泰だと確信する門大統領であった。


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