表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忍チューバー 竹島奪還!!……する気はなかったんです~  作者: ma-no
伍 夜襲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/94

27 夜の事件の巻き


 ジヨンと長く話し込んでいた半荘は、時計を見て、話を打ち切ろうとする。


「もう夜だな。帰る話も保留って事で……。ただ、日本に来るのならば、俺が凄腕の弁護士を雇うから、ジヨンさんの悪いようにしないと誓うよ」


「凄腕の弁護士って……お金持ちにぜんぜん見えないんだけど?」


「ん? 忍チューバーって自己紹介したろ?」


「え……アレって本当だったの!?」


 どうやらジヨンは、発砲があった事で、いつ殺されるかの緊張感もあって、半荘の自己紹介は半分受け流し、もう半分は嘘だと思っていたようだ。


「本当だ。だから、けっこうお金を持ってるんだ」


「うそ……私、大ファンなのよ! 握手してくれる?」


「いいけど、さっきもしたような……」


 突然テンションの上がるジヨンに、半荘はたじたじになりながら握手を交わす。

 そうして、半荘は夕食の準備をし、二人で食べようとするのだが、ジヨンはさっき食べたばかりだから少しだけ胃に入れていた。



 食事が終わると半荘は、席を外して、ある物を持って戻って来た。


「これ、持っておくか?」


 ジヨンは、半荘が無造作に置いた物に、目が釘付けになる。


「銃……」


 半荘の置いた物は、リボルバー。

 玉も装填済みの物だ。


「男と二人きりだと、怖いと思ってな。それがあったら、ちょっとは安心するだろ?」


「でも、使い方が……」


「安全装置を外せば撃てるんじゃないか? 知らんけど」


「知らんけどって……」


「俺も、銃を持ったのは初めてだからな。撃ちたかったら、勝手にやってくれ」


「そう……」


 ジヨンは拳銃を手に取り、よく見てから、銃口を半荘に向ける。


「ちょ! まだ俺は何もしてないだろ!!」


「あ……あはは。ちょっとやってみただけよ」


「お互い使い方がわからないんだから、冗談でも、そんな事はやめとこう」


「そうね。悪かったわ」


「じゃあ、寝床に案内するな」



 半荘は自分の家のように基地内を歩き、個室のベッドルームにジヨンを連れて行く。


「ここでどうだ? 鍵も掛けられるぞ」


「あなたはどこで寝るの?」


「個室はひとつしか無いみたいだから、あっちにある大部屋だ」


「ふ~ん……」


「ちゃんと鍵を掛けて寝ろよ? 俺は襲う気はないけど、襲われたとか言われたくないからな」


「そんな事は言わないわよ。それじゃあ、おやすみ」


「おやすみ」


 ジヨンが扉を閉めて、鍵の閉まる音を確認すると、半荘は仕事に取り掛かる。


 まずは武器庫に向かい、銃や手榴弾、銃火機だと思われる物を運び出す。

 それをヘリポートに集め、ナイフ類は別の場所へ運ぶ。

 何往復も、せかせかと動く事になるが、半荘に掛かれば楽勝な作業。

 足音も立てずに、素早く全てを運び出した。



 それから少し汗ばんだ半荘は、シャワールームに向かった……


「「………」」


 扉を開けた半荘は、パンツを履こうとしていたジヨンと見つめ合う。


「ぎゃ~~~!」

「すみませ~~~ん!!」


 数秒の時間停止の後、二人は我に返り、ジヨンは悲鳴をあげ、半荘は謝罪の言葉を残し、無駄に忍術を使ってドロンと消えるのであった。



「まったく……忍チューバーじゃなくて、エロチューバーね」


「すみませんでした!」


 半荘は、ジヨンに責められて平謝り。

 土下座で事なきを得ようとする。

 だが、半荘の耳ならば、シャワーの音が聞き取れるはずなので、確信犯であったのであろう。


「てっきり、もう寝たと思っていたんだ」


 あ、せかせかと動き、半荘がシャワールームに向かった時には、シャワーの音も、衣擦れの音もしなかったようだ。


「賠償金を請求します」


「はい……」


「ぷっ……あはははは」


 ジヨンの賠償金の請求にも、項垂(うなだ)れて拒否しない半荘は、急に笑われてポカンとする。


「不可抗力だったんでしょ? もういいわ」


「あ、有り難うございます!」


「その代わり、記憶から消去しておいてよね。おやすみ~」


「は、はい!」


 ジヨンはそれだけ言うと、手をヒラヒラとしながら個室に消えて行った。

 半荘はと言うと、シャワーを浴びてベッドに入ったのだが、ジヨンの裸を見たせいで悶々として、なかなか寝付けないのであった。





 深夜……


 物音に気付いた半荘は大部屋を抜け出し、通信室に飛び込んで叫ぶ。


「何をしてるんだ!」


 そこには、ヘッドホンを耳に当てたジヨンの姿があった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ