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暑いですね。日中より、夜寝るときのほうが怖いですわ。コロッと逝きそうで(==;)
みなさん、ほんと、自分の体調の変化を意識してくださいね。過敏か?って思うぐらいが今は丁度いいかもです。
祈りの間にスタンディングオベーションが巻き起こる。
歌詞の詳細まではわからぬものの、愛する者のため、使命を果たすため船出する男達の唄というのは理解でき、またそのハーモニーの重厚さに感動し、総立ちで拍手するゲオルグたちであった。
装備たちからは、歌い終わったあとの放心したような様子が伺える。教えたシルヴァンの方は、歌の完成度に大はしゃぎだった。
そして、ゲオルグ達に頼みがあって、その場に来ていた歌劇場の関係者も、初めて耳にするリズムと音楽性に感動して、手が痛くなるほど拍手し、目が潤み、顔が紅潮している。
「ゲオルグ様!お願いがございます!」
歌劇場副支配人モーリシャスが感動のままゲオルグに駆け寄る。
「ウォッ!?何じゃの?」
「我らの歌劇場で、ぜひ!装備達に歌を披露してもらいたいのです!」
「は?」
そこから、商人ギルドや職人(もれなく装備について来る)を巻き込んで、装備たちの大都会デビューの話が始まったのであった。
奥方達は、シーナによってパン屋のお茶会に連れ出され、装備たちの先行き話については中座してしまったが。シルヴァンと黒紅も装備たちのことは気になったが、食い気のほうが勝って奥方達に同行することにしたのである。
そして時間はアマーリエがダンジョンの主と通販を始めた頃に戻る。
アマーリエのパン屋の屋根裏には、アマーリエがブラウニーと呼ぶ、あえて存在をスルーしている辺境伯領の影者が存在している。スルーといいながらも、一応はブラウニー扱いなので、アマーリエは夜寝る前にこっそり食べるものを貢いでいる。シルヴァンもそのアマーリエの真似をして、時折ダンジョンで拾ってきたものを混ぜつつ貢いでいる。
貢がれた方は、シルヴァンがくれたきれいな貝殻やキラキラ光る石ころを、よくわからないままもらっているのだが。
さて、常駐するようになったブラウニーさん(仮称)は、今日も今日とて見た!見てしまった!
「地下の魔法陣が起動するから、気になってのぞき穴魔法使ったけど……。これ、やばくない?リエちゃんたら、一体ダンジョンの主から何もらったのさ!?お頭に報告しないと!?」
スルーすることは、仕事上許されない辺境伯家の影者たち。むしろスルー力は0でないとだめだったりする。
ただ、このところアマーリエがやらかすことが多すぎて、増員願いを出しているが、お頭からは無理の一言で終わっている。
「お頭!かくかくしかじか……」
双方向の通信機器を起動し、早速報告するブラウニーさん。
「お頭?お頭!聞いてますか!」
相手先は、頭が理解することを拒否したようである。ブラウニーさんは、反応のない相手に、小声で必死に呼びかける。
「え?中身の確認ですか?出来なくはないですけど、今日の夜中すぎになりますよ?……ええ。危険物ではないと思います。今、アマーリエさん美味しそうに食べてますから」
階下で、満足そうにお味噌汁をすすり、卵かけご飯をかきこむアマーリエが、魔法ののぞき穴に映り込む。
ブラウニーさん、それを見ながら自分の腹の虫も食い物を要求してるなと、意識を別のところに飛ばす。
「わー、卵、生で食ってる。え?大丈夫なのかって?一応浄化魔法で卵洗ってましたよ。え、私ですか?はい、回復魔法は使えますけど。シルヴァンもいるし、大丈夫じゃないですか?うちらの出る幕ないと思います。では、中身の確認はゲオルグ様に任せるんですね。わかりました。引き続き監視と護衛に戻ります」
かくして、通常業務に戻ったブラウニーさん。後でやるのは、皆が寝静まったあとに味噌汁の鍋を確認するだけである。新しい料理チェックも、ブラウニーさんのお仕事というか、もはやそこにしかやりがいを見いだせなくなっているのであった。
「リエちゃん、やたら美味しそうにコメに生卵かけて食べてたけど、ほんとに美味しいのかなぁ?とりあえずあっちの茶色いスープだけ、確認しとこ」
そう言ってブラウニーさん、ころりと横になって、自分も夕食を取り始めるのであった。このズボラさ故に、後で仲間から、ちょっと丸くなったんじゃないかと言われるのである。
一方、影者の頭から連絡を受けたダールが、ゲオルグと連絡を取る。
「大旦那様!今よろしいですか!」
ゲオルグ達はの方は、喧々諤々やってはいるものの、問題点が浮かんで話が堂々巡りし始め、日もかげろうかという頃のことである。
「静かに!装備たちの歌劇場でのお披露目の問題点をまとめるぞ」
ヴァレーリオが、ここまでの話し合いの中で出た問題点を、簡潔にまとめる。
「まず一つ目。装備達は未だ資格者が現れず、職人達から離れられんこと。二つ、職人も王都に行くとなると移動手段や資金、宿泊場所などなど旅程に難があること。三つ、村から職人が居なくなることで冒険者達の装備の万全が期せなくなること。四つ、そろそろ魔物の暴走があり、戦力である装備たちを今、村から離すわけにはいかないこと。こんなものか?」
「そうですね。何をするにしても、まず装備達を職人から離すことが重要なんじゃないかな」
フリードリヒが、ヴァレーリオに同意し、最初にクリアしなければいけないことを提議する。
「はぁ!?なんじゃとお!」
突然大声を上げたゲオルグに、皆が注目する。
「はあ、あいわかった。今から確認してくる」
「父上、なにか問題が?」
厳しい表情で聞くフリードリヒと、それを見て緊張が走る村の衆にニッコリ笑って安心させる、ゲオルグ。
「皆の衆、すまんがの。装備たちを職人から離す方法を考えてきてくれぬか?今日は一旦それで話し合いを終わらせようかの、時間も時間じゃしの」
ゲオルグの言葉にうなずく人々。
「それでは、今日は解散じゃ。次の日時は追って連絡するゆえ。ではワシはちと急がねばならぬ。また、次回の!フリードリヒ、急げ」
そう言ってゲオルグはそそくさと、退席する。フリードリヒは、皆に挨拶をさらっと済ませてその後を追う。
「父上?」
「アマーリエが、ダンジョンの主から何やらもろうたらしい」
「は?」
「食べるものらしいんじゃが、一切詳細がわからん。確かめるぞ」
「はぁ、アマーリエ……」
フリードリヒは、またやらかしたのかとため息をつく。
「ダンジョンの主から?」
「どうやって?」
カクさんとスケさんもその内容に首を傾げる。ゲオルグ達は駆け足で神殿前の広場を走り抜け、パン屋へひた走る。
そしてゲオルグ、パン屋に着くと戸を開け放ち、大音声でアマーリエを呼びつける。
「こりゃー!アマーリエ!そなたまたやらかしおったの!」
厨房で食後のお茶を淹れていたアマーリエがあわてふためき、店に出てくる。
「大隠居様!?私はなんにもやってませんよ!」
「地下のアイテムボックスの中身を検めるぞ!」
そう言って、ゲオルグはズカズカと厨房を抜けて、地下へ降りようとする。アマーリエはそれを追いかける。
「大隠居様!食べ物しか入ってませんから!」
そう言ってアイテムボックスの前に立ちふさがるアマーリエ。
「アマーリエ?」
「食べ物だけですってー」
「なら見ても構わんじゃろうが!」
「いーやーだー」
そのタイミングで、家に帰ってきたシルヴァンと黒紅。
「リエちゃん、風の谷の姫様ごっこ?」
階段の上から、アマーリエとゲオルグの構図を見て、ぽそりと呟くシルヴァン。
『じーじ!どうしたのじゃ?』
「ああ、黒紅様。アマーリエがダンジョンの主から何やらもろうたと報告が入りましての」
『ああ!ダンジョンの主がつうはんとやらを始めたのじゃ!主!カレーパンとアンパンに感激しておったぞ!』
「「「「は?」」」」
上機嫌で宣う黒紅に、ゲオルグたちの顔がひきつる。
「黒紅ちゃん、それは良かった。あのですね、ダンジョンの主とただ物々交換はじめただけですから!味噌と醤油はまだちょっとしかないんだから、絶対渡さないー」
「リエちゃん……ダンジョンで採集できるし……」
アマーリエの言葉に、がっくり肩を落としため息をつくシルヴァンであった。
「アマーリエ?お前さんの食い意地が張っとるのは、ようわかっとる!じゃがの、説明はちゃんとしてもらうぞ。黒紅様とシルヴァンもじゃ。事の次第を知ってそうじゃからの!」
そう言って、凄んだゲオルグであった。
「うっ、はい」
『わかったのじゃ』
「はーい、ぐるるううううううう」
「シルヴァンや?」
シルヴァンの腹の虫にまで返事をされて、気が削がれたゲオルグ。
「おなかすいたー」
『む、そなたそう言えば茶会で少ししか食べてなかったの?』
「ぬしさんのたべっぷりみてたら、ちょっとー」
「アマーリエ、シルヴァンに食事を与えながらでいい、説明せい!」
「はーい。シルヴァン、すぐ作るからね?」
「うん!」
「大隠居様達は、夕食は済ませたんですか?」
「そう言えばまだじゃった」
「食べていかれますか?ダンジョンの主からもらったものですけど。味覚が合うかどうかは、しりませんよ」
「ふぅ。そうじゃの。食べねばわからんしの」
「わかりました。まあだめだった時は、宿に帰って食べてくださいよ」
そう言って、厨房に戻るアマーリエ。ゲオルグ達は、シルヴァンと一緒に二階の居間へと移動した。
メッセージ頂きましたが、わたしもユーチューブでハモネプを久しぶりに見ました。
宇宙物のアニメだとキャプテンハーロック、銀河鉄道999、千年女王、マクロス、銀英伝、コブラ、カウボーイビバップなどなど他にもいっぱいありますね。ガンダムって一応宇宙物かな?ロボットもの?ファイブスター物語は劇場版だけでしたっけ?




