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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘  作者: 橋本 直
第二十二章 甲武国意思決定最高機関始まる

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第99話 しきたりの言葉に続けて

 四大公家の筆頭、西園寺家当主のかなめが欠席しているものの、九条、田安、日野の三家でこの『殿上会』が行われることが確定したことで、正式に『殿上会』は始まることとなった。


「本日は殿上会……良き日良き方を選びてなしたる日。甲武百官の首たる余の為衆人こぞって来は目出度き限りなり」


 儀式ばった響子の一声に殿上貴族達は図ったように拝礼をする。


「左府殿。まずは大納言楓子就着について」


 静かに嵯峨はそう言うとかえでに目配せすした。かえではそのまま静かに響子の前に進み出て首を垂れた。


「藤原朝臣三位大納言楓子。就着の議、ご苦労である」


 響子はそう言って扇子を目の前にかざした。『官派』の領袖でありながら、私的にはかえでとは馬が合う響子は心からの笑顔で顔を上げたかえでを見つめた。


教悦至極(きょうえつしごく)に存じまする」


 かえではそう言って再び拝礼した。その背後では麗子がいかにも気に入らないと言うような顔でかえでをにらみつけている。


 かえでと麗子の犬猿の仲を知る嵯峨は苦笑いを浮かべながら下座を眺めた。


 『官派』、『民派』のそれぞれに属する殿上貴族達は複雑な表情で見つめあう響子とかえでに見入っていた。


 『官派』の貴族達にとっては、『悪内府』の異名で知られる切れ者、嵯峨惟基の重しが取れることに安堵の念を抱くものが多かった。また、『民派』の貴族達にしても『斬弾正』の二つ名で知られる切れ者として知られるかえでがその跡につくことに異存は無かった。


 誰一人異を唱えるものもなく、議事は続いて次の議題へと移っていった。



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