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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘  作者: 橋本 直
第四章 『実験』にあまり期待しない機動部隊長

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第21話 成長を続ける『剣の戦士』

 閉所戦闘において自らの作り出した空間の侵食に気付いた時には、すでに誠とツーマンセルで動いているかなめやバックアップのカウラが訓練用の銃を敵の背中に向けている。誠の空間把握能力とそれを利用した連携は日々進歩を続けていた。


 だが、閉所室内戦闘の訓練場の広さは広くて600メートル四方。今回の試射の範囲とは桁が違った。それだけの広域にわたって干渉空間を形成する。ランは目の前のむちゃくちゃな実験に半ば呆れていた。


「本当にこれだけの範囲を制圧可能な兵器なんて驚異的で費用対効果は期待できるんですが、本当に成功するんですか?この実験」 


 予算を管理する高梨からしても歓迎すべきことではあるのだが、あまりにも規模が大きすぎた。


「高梨参事。誠さんの実力からしたら計算上はかなり余裕をもって可能だと言うのが予測される結論なんです。そうでもなければこの演習場を午前中一杯借り切るなんて無駄なことはしません」 


 誠を心から信頼しているひよこははっきりとした口調でそう断言した。


「そうなのか……」


 苦笑いを浮かべる高梨にひよこは少し得意げに返す。


「まー実験だ……うまく行くに越したことはねーが……失敗しても……」


「失敗しませんよ、誠さんは」


 ランの失敗を前提としたような口調に対し、ひよこは自信ありげにそう言うとようやくデータの設定が終わったと言うように伸びをした。


「じゃあ見てやっか、あの東和宇宙軍では『出来損ない』の『落ちこぼれ』扱いされて何処にも行き場がなかったパイロットがどこまで化け物に進化したか……しっかり目玉に焼き付けてやろうじゃねーか」 


 そう言うとランは空いている管制官用の椅子で笑顔を浮かべて頬杖を突いた。高梨はただ二人の自信ありげな表情に気おされながら画面に目を向けた。



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