表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『修羅の国』での死闘  作者: 橋本 直
第二章 射爆場の宿舎にて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/205

第10話 これまでの実験と今回の実験

 誠は初の出撃にあたる『近藤事件』に於いて、その法術で一撃で巡洋艦のブリッジを破壊して見せると言うとてつもない活躍をして見せた。そのことがそれまで公然の秘密とされていた地球外知的生命体、遼州人の持つ『法術』と言うものの存在を遼州圏だけではなく、遠く地球圏まで知らしめることになった。


 『法術』とは地球人がかつて侵略したこの星、遼州に住む遼州人にごく稀にに発生する珍しい能力だった。その能力は多岐に渡り、誠も自分が使える瞬間転移が可能ですべての攻撃を無効化する壁『干渉空間展開』とシュツルム・パンツァーの持つ軍刀『ダンビラ』を用いて超大型の光に包まれた剣を作り上げる『光の(つるぎ)』以外の能力については詳しいことは知らなかった。


 ただ、ランが八歳児程度の身体で誠をはじめとする部隊員の誰よりも力が強いと言う『身体強化』能力や、彼女がその姿のままなのは彼女が『不老不死』の法術師だからと言うことは知識としては知ってはいた。


 また、隊の看護師である神前(しんぜん)ひよこ曹長にはどんな怪我でも瞬時に治療してしまう『ヒーリング能力』があることも野球部の夏合宿で知ることになった。


 だが、それが法術師のすべての能力ではないことは誠もうすうす察していた。それだけが法術ならば遼州圏も地球圏もこんなに大騒ぎをするはずが無い。ただ、誠の専用機である05(まるご)式乙型に装備された『法術増幅装置』と法術兵器を組み合わせることで『光の剣』以外の活用法も有ることはこれまでの法術兵器の実験で分かっていた。


 ただ、どれも05式の致命的弱点である機動性を上げるためのブースターや、思ったことを通信で伝えるのではなく、誠がターミナルになって法術で伝える装置と言った補助的な法術兵器ばかりで、誠が驚くような『新兵器』と呼べるような兵器の実験には立ち会ったことが無かった。


「今回は何をさせられるのかな……射爆場を使うってことはかなり派手な兵器だろうな……これまでとはきっと性質が違うんだ。気合いを入れないと」


 誠は明日の実験について考え始めると、その想像の収拾がつかなくなってただ混乱するばかりで眠れないまま時間だけが過ぎて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ