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第七十三話 一抹の不安 ⑥

 アルカディーナ星系と呼称されている宙域は、(かつ)て高度な科学力によって繁栄を謳歌(おうか)した先史文明の名残だとの説明から、銀河連邦創世記に()けるランツェ・シュベールトらが主導した亜人による独立闘争の真実まで……。

 それらの歴史と其処(そこ)から得た恩恵をも含め、達也は淀みなく語って聞かせた。


 (わず)かに残された先史文明の遺産ともいうべき科学技術を流用し、星系内の各惑星から産出される豊富な資源と併せて精強無比な戦闘艦を建造し得た事実。

 また、星系内の環境を自在に操って祖国防衛の根幹となすオーバーテクノロジーの存在。

 それらを駆使した戦術によって、大挙して襲来した銀河連邦軍とグランローデン帝国の両艦隊を翻弄せしめ、思惑通りにこれを討ち破ったという真実。

 達也の口から語られた話に聞き入るしかない議場の面々は、その信憑性に疑念を(いだ)きながらも、驚嘆が先に立って誰も口を開けないでいた。


 勿論(もちろん)その説明には一片の偽りも含まれてはいなかったが、一連の種明かしの中で人工ブラックホールと精霊の存在だけは秘匿したまま開示しなかった。

 何故(なぜ)ならば、この二つは母星防衛の切り札であり、必要以上に自らの手札を曝す必要はないと、事前にラインハルトと取り決めていたからに他ならない。

 (もっと)も、精霊の存在を公表した所で呆れられるのが関の山だし、本題以外の議論で会議を紛糾させる気は毛頭なかった為、()えて口にはしなかったのだ。


「簡単な説明で恐縮ではありますが、以上が今回の戦役で我々が勝利できた要因の全てであります。先史文明の遺産である星系内の磁気乱流帯を自在に操る技術と、電信電探システムを無効化する特殊粒子が蔓延(まんえん)する場所へと敵艦隊を誘引せしめた……この二点が勝因の全てであり、それが、他の場所では同じ成果は見込めないと申し上げた理由でもあります」


 そう結論付けた達也が目礼して着席するや、それまで水を打ったかの様に静かだった議場の彼方此方(あちらこちら)騒響(ざわめき)が起こる。

 壇上で円卓を囲んでいる各国の軍事責任者らは元より、傍聴席に陣取っている面々も互いに顔見知りである場合が多く、頻繁(ひんぱん)に会合を重ねる間柄でもあるからか、意見を交わすのに遠慮はない。

 つまり、彼らにとって達也が語った内容は余りにも荒唐無稽であり、そのまま鵜呑(うの)みにして良いものか如何(どう)か迷っていろう。

 だが、頭から否定するには根拠に乏しく、また、敵との戦力差を(かんが)みれば、何かしらのアドバンテージでも無い限り、梁山泊軍の勝利が有り得ないのは彼らも認めざるを得なかったようだ。

 その結果達也の説明に対する疑念を口にするのが躊躇(ためら)われてしまい、周囲の者達と声を潜めて密談に及ぶしかなかったのである。


 このような状況は、審議を尽くさねばならない会議の場としては好ましい事ではないが、達也にとっては、(むし)ろ想定の範疇に過ぎなかった。

 新たに結成されるであろう同盟内での地位などに興味はないし、連合軍の指揮権を得て反銀河連邦の旗印になろうという気もないが、勝利を得るためには軍内での影響力と発言権だけは確保しておかなければならない。

 今回の新同盟に集った国々の顔ぶれを見る限り、中堅勢力の寄せ集めという感は(ぬぐ)えず、それは、強いリーダーシップを発揮する少数の意見に全体が()()られる危険を内包しているとも言える。

 その役処をランズベルグ皇国やハーフェンとクロイツ両将が(にな)うのであれば問題はない。

 しかし、野心多き者がその任を得たのでは、主導権を巡る内部抗争の挙句に同盟国間の結束にも乱れが生じる恐れがある。

 だからこそ、それを阻止して連合軍が正しく機能する道筋を作る為、()えて達也が憎まれ役を引き受けたのだ。

 その甲斐あってか、問題アリと懸念されていた人物が憤然とした表情で席を立つや、達也を見据えて語気を荒げた。


「そのような世迷い事を信じろというのかッ!? この場に集っているのは軍部のトップとして長年戦場で経験を積んで来た者ばかりだ! 荒唐無稽な作り話で納得させられる愚者ではないぞッ!」


 その人物とはオルグイユ連邦のアハトゥングに他ならず、尻込みして声を上げられない他の面々への苛立ちが、彼の言葉尻には滲んでいる。

 その様子を見る限り、同盟内に()ける主導権確保の為に彼が事前工作を行ったのは明らかだと達也は察するが、()えて気付かぬフリをしておく。

 達也へ浴びせた痛言は、極秘裏に関係を構築した他の仲間へのものでもある。

 自らが反論する事で彼らの奮起を促したアハトゥングだが、その思惑が成る前に達也が立ち上がって口を開いた為、他の面々は発言の機会を失してしまった。


「何も偽りを言っている訳ではありません。そもそもが反則級の恩恵でもない限り四十倍の敵に勝てる道理などありますまい? また、私は事実を説明申し上げているだけであり、皆様の御理解を得よう等とは考えていませんよ」

「どういう事かね? その言い種では、まるで我々と共に戦う気はないとも聞こえるが……銀河連邦軍とて無能者の集まりではあるまい! その強大な戦力にモノをいわせ、必ず大規模な反攻作戦を仕掛けて来る筈だ! 二度も同じ奇跡が起きると考えるのならば滑稽(こっけい)だと言うしかないぞッ!?」


 達也の言にアハトゥングが反論した事で檀上は(もっぱ)ら二人の論戦の場と化した。


「閣下の仰る通りだと思います。たった一度の敗北で銀河連邦軍が矛を収める筈もないでしょうし、今の連邦の在り様に不満を持つ国々が結集して反旗を翻したとなれば、モナルキアを筆頭に貴族閥の連中は決して黙ってはいませんよ」

「それが分かっていながら、まるで他人事であるかの(ごと)き貴殿の物言いが理解できぬと言っておるのだッ!」


 テーブルに拳を叩きつけ吠えるアハトゥングの怒りが議場の空気を震わせるが、顔色ひとつ変えない達也は双眸を(すが)めて円卓に集った面々を見据えるや、少々語気を強めて言い放ったのである。


「だからこそ、(すで)に終結し、(あまつさ)え何の参考にもならない戦いを云々(うんぬん)するのではなく、今後の対応を論じるのが肝要だと申しているのです」


 その言い分は(まさ)に正論であり、アハトゥングは咄嗟に言葉を返せなかった。


「ランズベルグとファーレンが主導する反銀河連邦同盟が結成された上に、北部と北西部方面域艦隊が同調したとなれば、その脅威は梁山泊軍単独のものとは比較にもならない。必ず大規模な討伐艦隊を派遣して来るでしょう」


 達也の言葉は近い将来に起こり得る現実であり、異論を唱える者は誰もいない。


「先のアルカディーナ星系戦役で銀河連邦軍が払った犠牲は戦闘艦艇五万隻に過ぎないのです。混乱の最中にあるグランローデン帝国の現状を(かんが)みれば、東部方面域から南西部方面域までの戦力を討伐艦隊に抽出するのは難しくはありません。その数は少なく見積もっても四方面域全戦力の半数に当たる二十万隻!」


 その数を突き付けられた者達が息を呑む音が低く、だが、はっきりと響いた。


「それ以外にも西部と北東部方面域から合わせて十万以上の戦力が加わるのは確実です……これに本部アスピディスケ・ベースの中央軍と貴族閥が有する私設艦隊を加えれば、総戦力は五十万隻を超えるでしょう」


 その途方もない数字が示すのは絶望でしかなく、皮肉にもアハトゥングが言った通り、円卓を囲んでいる者達が経験豊富な軍人であるばかりに、達也の言葉は重い現実となって彼らの上に()()かった。

 だが、そこで終わるのを良しとしない達也は更に言葉を重ねる。


(かえり)みて我が方の戦力はといえば、根こそぎ搔き集めても二十五万隻が精々。(しか)も北部方面域と北西部方面域で、今回の呼び掛けに応じなかった国々への警戒戦力を割けば、実働戦力は十七か十八万隻がやっとでしょう。おまけに援軍も見込めないとなれば苦戦は必至です」


 達也が言葉を切った時には議場全体が静寂に包まれてしまい、重苦しい雰囲気のみが皆の心を縛り付ける。

 だが、その沈黙を破ったのも達也自身だった。


「苦戦は必至ですが勝てないとは言っていない……主戦場になるのは同盟の最前線となるであろうオルグイユ連邦星系宙域でしょう。ならば、初戦に我が方の全戦力をつぎ込み敵の中核を叩く……勝機があるとすれば、それしかありません」


 余りにも楽観的で無謀極まる意見に議場が(ざわ)めく中、冷静な声音で反問したのはガリュードだ。


「北部と北西域の防衛を無視して全軍を前線に配備し、乾坤一擲の勝負を挑むのは(まこと)(もっ)って勇壮果敢と言いたいが、それでも戦力比は1対2だ……不利な戦況を覆すには根拠に薄いと思うが、その点はどの様に考えているのだ?」


 (かつ)ての上官からの下問に不敵な笑みを浮かべた達也は迷わず返答する。


「我が梁山泊軍が銀河連邦軍の後方を撹乱すれば、東部から南部方面域より派遣される艦隊はこの動きを無視できないでしょう。全軍とはいわないまでも……半数の十万隻ぐらいは引き付けた上で時間を稼いで見せます。それならば、二十五万隻対四十万隻……歴戦の猛者であるガリュード閣下や皆さま方ならば勝機は充分にあるかと……」

(わず)か二千隻で十万隻を相手にする気か? 相変わらず血の気が多い奴だ」

「それは仕方がないでしょう。何といっても薫陶を受けた御方が〝冥府の金獅子”と異名をとられた荒武者でしたので……弟子は師に似るものですよ、ガリュード様」

「ふっふふ……こいつめ、好き勝手に言いよるわ! まあ、その程度はやって貰わねば儂の配下としては失格だ。精々気張って良い所を見せてみろ」

「はっ! お任せください! 必ず御期待に応えてみせます」


 五十倍の敵を相手取ると宣言した達也も大概だが、それを当然の事として容認するガリュードも大概だと、その場に居る誰もが驚嘆するしかなかった。

 しかし、その軽妙な遣り取りによって金縛りにあっていた議場の面々が息を吹き返したのは確かだ。

 絶望するには早過ぎる……。

 そんな想いが皆の心に芽生えた時だった。


「そっ、それ以前に貴国には為すべき事があるではないかッ! 先史文明の遺産であるオーバーテクノロジーを同盟国に開示し、戦力の向上と増強を図ることこそが何よりも肝要である! 我がオルグイユ連邦はアマテラスに対し、梁山泊軍が有している各種兵装の技術供与を強く要望するッ!」


 達也の言に押されて沈黙を余儀なくされていたアハトゥングが(くちばし)を差し挟むや、声を強めてそう言い放ったのである。


(ようや)く本音を白状してくれたか……()草臥(くたび)れたよ)


 その身も蓋もない要望に表面上は平静を装う達也だが、複数の代表者らが頷いているのを見て内心ではほくそ笑んでいた。

 先史文明の遺産をベースにした軍事技術の供与を要求されるのは、新同盟参加を決議した時点で想定されていたが、アマテラス議会ではその要請には応じられないと(すで)に結論は出ている。

 セレーネから託された想いを無碍(むげ)にはしないというのは、クレア以下国民の総意であり、揺るぎない信念でもあるのだ。

 だからこそ、軍事責任者が集う今回の会議で達也が最も腐心したのが、如何(いか)にして他国からの技術供与要請を断るかという一点だった。

 だが、自から話を切り出す訳にもいかずにヤキモキしていたのだが、想定通りの面子が欲望を(あらわ)にしてくれた事で(ようや)く本題に入れると胸を撫で下ろしたのである。


(オルグイユに追随するのは五ヶ国か……顔ぶれを見る限り、軍部が強い発言権を持っている国ばかりか……先史文明由来の技術を譲渡したら(ろく)な事にならないのは確実だな)


 そう確信せざるを得ない達也は、(すで)に用意していた答えを返した。


「残念ながらその要望に応える権限を私は持ち合わせていません。我々梁山泊軍はアマテラス共生共和国から軍事部門を委託されている傭兵集団に過ぎないのです。武器輸出と関連する技術の国外への流出は、これを(いまし)めると憲法に明記されていますし、いち傭兵の身で雇い主の意向に逆らうのはどうも……そういった要望は正式なルートを通して外交院へ御申し込み下さい」


 達也からの返答は如何(いか)にも正論ではあるが、この場に集った面々の中でも武闘派の急先鋒として知られるアハトゥングが、そんな御題目で納得する筈もない。


「新同盟に参加するべくこの場に集った全ての国家にとって、今が正に危急存亡の秋であるにも(かか)わらず、貴国は安っぽいヒューマニズムを盾にして協力を拒むつもりなのかッ!? 返答次第では只では済まさぬと覚悟せよッ!」


 嚇怒(かくど)し顔を紅潮させるアハトゥングが言葉を荒げれば、彼と気脈を通じているであろう国々の代表者らも言を同じくして達也を非難する。

 (いわ)く、『自国の利益のみを優先させ、新同盟の中で優位な地位を得ようとは言語道断である!』……と。

 しかし、オーバーテクノロジーの恩恵に(あずか)りたいという彼らの魂胆は見え透いており、他の参加者らもその心底に気付きつつあるようだ。

 だから、欲の皮の突っ張った連中の目を覚まさせるべく、達也は自らの正当性を主張したのである。


「梁山泊軍もアマテラス首脳部も新参者でありますので、同盟内に()ける地位などに興味はありません。技術供与ができないのは、飽くまでも憲法上の制約と時間的都合に他なりません」

「時間的都合だとぉ?」

「早々に新同盟の樹立を宣言し、他の中立勢力を味方にするべく行動せねばならないのですよ? (しか)も、我が方の態勢が整うまで銀河連邦軍が大人しくしている筈もないでしょう……早ければ一ヶ月、遅くとも二か月以内に討伐艦隊との間で戦端が開かれるのは確実。そんなにも短い時間では、新型艦船の建造は元より、特殊兵装の取り扱いに習熟する暇もないのは明白ではありませんか?」

「な、ならば、発表を先延ばしした上で、何だかんだと言い訳をして時間を稼げば良いではないかッ!」

「はっははは。そんな無茶な……本部から派遣された新任の司令官から着任報告が入らなかった時点で嫌疑を掛けられるのは必定。時間稼ぎなど不可能ですよ」


 達也の言に正当性を見出す者は多く、円卓の彼方此方(あちらこちら)で代表者らが頷いている。

 そんな周囲の様子から己の分の悪さを悟ったアハトゥングは、憤怒に顔を赤くして黙るしかなかった。


 対立が生じて会議が紛糾した場合、話し合いでは解決せずに物別れに終わる最悪のケースも考えられたが、同盟そのものをフイにするのは達也の本意ではない。

 だからこそ、他の国々の憤懣を抑えるべく、(あらかじ)め用意していた提案を披露して場の主導権を得んとしたのだ。


「とは言うものの……建国したばかりの我が国が手ぶらでは芸がないと(そし)られましょう。ですから、私の権限が及ぶ範囲で新同盟に協力したいと思います……」


 そう告げて議長席のレイモンド皇王へ視線を移した達也は、自身が口にした協力の中身について開陳する。


「アルカディーナ星系戦役に()いて無傷で鹵獲(ろかく)した銀河連邦軍艦艇三万八千隻と、修理して復帰させた艦艇四千隻。合計四万二千隻の新鋭艦を同盟軍へ提供します。これで総戦力は約三十万隻……互角の戦いも夢ではありませんよ」


 自らの戦果を無償で拠出するという途方もない申し出に、壇上の面々ばかりではなく会場に集った全ての参加者らが驚嘆して息を呑んだ。

 海のものとも山のものとも知れない胡乱(うろん)な新技術よりも、その性能が実証されている兵器の方が価値が高いのは当然だろう。

 (しか)も、それが最強の名を欲しい儘にしている銀河連邦軍の戦闘艦艇となれば尚更だし、供与された艦艇を調査解析すれば、これまで秘匿されていた技術の解明にも大いに役立つ事は間違いない。

 事前の打ち合わせでもこの件ばかりは聞いておらず、レイモンド皇王は戸惑いを(あらわ)にした表情で問い返した。


「本当に良いのかね? 劣勢を強いられるのは貴殿とて同じであろうよ? ならば銀河連邦軍相手に後方撹乱を成し遂げる為にも戦力は必要ではないのか?」

「御案じ召されますな。残念ながら大量の戦利品を活かそうにも人員不足は如何(いかん)ともし難く。我が基地に飾っておく位ならば本隊で有効活用した方が理に(かな)っております」


 この達也からの申し出を皇王が受け入れるや、議場は歓呼の声に満たされた。

 これにより白銀達也と梁山泊軍は新同盟の中で確固たる立ち位置を手にし、その存在感を数多の諸将に印象付けたのである。


            ※※※


「思惑通りに片が付いたな。これで、先史文明の遺産から得た技術の供与を求められる事はないだろう」


 議題が戦術を含めた作戦内容に移行する中、声を潜めたラインハルトの言に達也は軽く頷いたが、その内容に同意した訳ではなかった。

 国家間の外交は魑魅魍魎(ちみもうりょう)跋扈(ばっこ)する世界だ。

 今後も何かと話を蒸し返して交渉のテーブルに乗せて来るのは確実だろう。

 とは言え、それらはクレアやアマテラス指導部が負うべきものであり、軍人である自分が口出しするべきではないと達也は考えている。

 そして、そんな彼が(いだ)いているのは、形を成さない漠然とした不安だった。

 先程までの論戦以降沈黙を貫いているアハトゥングの存在が、達也は気になって仕方がないのだ。

 全ての感情を消し去った表情の裏に潜む真意が如何(いか)なるものなのか……。

 胸の中に去来した一抹の不安に、達也は表情を曇らせるしかなかった。

◎◎◎

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― 新着の感想 ―
[一言] うぅむ、勝手にアマテラス共和国に潜入した味方陣営の“影”が入手したロストテクノロジーが決戦時に暴走して敵味方双方に甚大な被害が出るようなヴィジョンしか浮かばない(゜Д゜;)
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