023 初めての休暇
前回のあらすじ ------------------------------------------------------
サールスタットの街へ友人を探しに行くことになるが、
その前に一日、休息を兼ねてラファンの街を散策することに。
――書店。
最初に訪れたのは、この街に1軒だけある書店。
ハルカの希望である。
大きさ的には10平米もないぐらいの奥行きがある小さな店舗。
少し薄暗く、路地裏に店を構える古本屋のような印象。
ただし、書店と聞いて俺がイメージする物とは大きく異なる点がある。
まず、売り場面積が非常に小さい。
店の入り口、入ってすぐの所にカウンターがあり、そのエリアには本棚が1つも無く、小さなテーブルだけが置かれている。
そのテーブルにはボロボロの本が積まれているだけで、普通に売り物になる本は、カウンターの奥に並べられた本棚に収められている。
カウンターには白髪のお爺さんが座り、その奥に入ることはできないようになっている。
つまり『ボロボロの本は見ても良いが、普通の本には触らせねー』という配置である。
理由は考えるまでもなく、本が高価だからだろう。
「何か買うのか?」
「えぇ。前にも話したけど、魔法の教本、いるでしょ? 基礎もだけど系統魔法も覚えてレベル上げたいし」
「確かに。俺、まだレベル1だからなぁ」
「でも、今買うのか? 遠征するのに? 重そうだぞ?」
トーヤにそう言われ、カウンター向こうの本棚を見る。
重厚というイメージがとても似合う本が並び、いかにもファンタジーな良い雰囲気。
決してペーパーバックや文庫本のような、お手軽な本ではない。
重さを量るなら、きっとキロ単位である。
「……どうする?」
「……価格調査、うん。そういうことにしましょ」
「ホント、現実だと荷物の問題は大きいよなぁ……」
何かにつけてそれが足を引っ張る。
逆に言えば、マジックバッグさえ作れるようになれば色々と捗るということなのだが。
「すみません。魔道書を探しているのですが……」
「どれじゃ?」
ハルカがお爺さんに声を掛けると、手にしていた本からチラリとだけ視線を上げ、そう訊ねてきた。
「基礎と水、風、光、火、時空、それと錬金術に関する本もあれば」
「……ふむ。少し待て」
本を置いて立ち上がったお爺さんは、後ろの本棚から何冊かの本を抜き取りカウンターの上に並べた。
「これが基礎、中身はほぼ同じじゃが15,000レアと20,000レアじゃな。こっちが水と光、火。それぞれ、30,000レア、36,000レア、25,000レアじゃ。錬金術辞典は品切れじゃな」
た、高ぇ~~~!
想像はしていたが、それ以上だった。
本1冊数十万円ってレベルかよ……。
「結構しますね。それの値段の違いは綺麗さですか?」
「そうじゃ。読むだけなら、こっちの15,000で十分じゃな」
並んだ2つの基礎の魔道書を比べてみれば、確かに安い方が草臥れているし、装丁も少し安っぽい。
美術品を買うわけでも無し、中を読む俺たちにとっては、買うなら安い方一択だろう。
「風と時空は?」
「風と時空はない。風の方はたまに入荷するが、時空はほぼ無理じゃ」
「そうなんですか」
時空魔法はやはり珍しいらしい。
使う人がいなければ魔道書も売れないし、売れない物は入荷しない。
当たり前である。
そもそも出版社や卸しが存在しないので、目的の本を入手すること自体、難しいらしい。
大半は魔道士や貴族が手放した古本で、新刊はもちろん、新しい写本も滅多に入荷しない。
写本屋という職業があるが、読み書きはもちろん、元となる本を手に入れる資金力や本を持っている人への人脈、間違いなく写し取る根気と集中力が必要な上、本の需要も少ないため、その人数は少ないらしい。
「お爺さん、こっちのテーブルの本は?」
「そりゃ処分品じゃ。全部1冊2,000レアじゃが、ページが抜けとっても文句は聞かんぞ」
「へぇ、安い……?」
いやいや、ワゴンセールの古本、かつ落丁ありが2万円とか安くないよ。
普通の本の高さに勘違いするところだった。
でも、こういうのって何か気になる。
手に取ってみると確かにボロボロ。
持ったら崩れる、なんてことはないが、表紙がなくなっていたり、綴じが緩んでページが分離していたり、本当に抜けページがあったり……。
だからこそ面白い本がありそうで――
「ナオ、買うのはまたにするんでしょ?」
「……そうだな」
掘り出し物を探したいところだが、今は荷物を増やせないのが悔しい。
テーブルに後ろ髪引かれる俺の手を引き、ハルカがお爺さんに軽く会釈する。
「ありがとうございます。また買いに来ますね」
「ふん、期待せんと待っとるよ」
そんな言葉とは裏腹に、少し機嫌が良さそうなお爺さんに俺たちも礼を告げ、店を後にした。
――衣料品店。
ここもハルカの希望。
「何か用事あるのか? 取りあえずは足りてるだろ?」
洗濯することも考えて購入した服だが、ハルカの【浄化】のおかげで洗う必要はおろか、干す必要すらもない。
気分的に昼間と寝るときでは服を着替えているが、極論すればその2着で足りているのだ。
「今の服はとにかく安くて丈夫なのを買ったじゃない。少しぐらい着心地やデザイン、グレードアップしても良くない? 衣、食、住。生きていく上ではとっても重要でしょ?」
「そうだな。服も重要だよな」
いや、いるか?
仕事中は布の服の上に防具として革の服を着ているので、殆ど見えない。
それを脱いでいるのは、夕食を終えて寝るまでのくつろぎタイムぐらいで、寝間着のような物である。
精々見るのは俺たちぐらい。
必要ないだろ?
無駄じゃないか?
当然、ハルカにもそう伝える。
「うん、良いかもな」
ワケがない。
女の服選びに口を出すと面倒なことになる。
そんなこと、俺とトーヤは学習済みだ。
できればもうちょっとスキルアップして、服選びの時間を短縮させるトークテクニックを手に入れたい。
今回はトライしてみるべきか?
訓練無くしてレベルアップはあり得ない。
トーヤに視線をやると、こくりと頷き、イケイケのサイン。
「あのさ、ハルカ――」
衣料品店の滞在時間はわずか2時間ほどだった。
もちろん、買った物は何も無い。
――神谷尚史、完全敗北である。
――武器屋
ここはトーヤの希望。
先日、それなりの武器を購入したトーヤに対し、俺とハルカは最低ランクの武器なので、そろそろ更新すべき、というトーヤの意見を取り入れてやって来たのだ。
「ガンツさん、邪魔するぜ」
「おう、おめぇらか。ちったぁ、マシな武器を買う気になったか?」
出迎えてくれたのは、初日からお世話になっているオヤジ、ガンツさん。
最初は挨拶すらしてくれなかったガンツさんだが、何度か利用して、相談したりするうちに俺たちのことを覚えて、アドバイスをくれる程度には親しくなっていた。
「オレは買っただろ? 今日はハルカとナオのを見に来た」
ガンツさんはそんなトーヤの言葉を、フンッと鼻で笑う。
「おめぇも剣だけだろうが。防具はゴミみたいな上に、盾もいるんだろ?」
ゴミって……。
トーヤの部分鎧は結構頑張って買ったのだ――確かに他と比べればめちゃ安だったが。
「そうそうお金が無いのよ。中途半端なのは買いたくないし。それともガンツさん、オマケしてくれる?」
「バカ言ってんじゃねぇ。俺ぁ、これで飯食ってんだ。そう簡単に値引きなんぞできるか! ――まぁ、いくつも買うっつうなら考えてやらねぇでもねぇ」
ガンツさん、ツンデレか!?
いや、まぁ、実際これまでも、ちょっとしたオマケはしてもらってるんだが。
「それに、若ぇウチには金なんぞ貯め込まないこった。魔物相手にゃ、金は武器にも防具にもなんねぇぞ。逆に良い武器を持ってりゃ、身も守れるし、いざとなりゃ売り払うこともできるぜ?」
「人間相手には?」
「撒き餌だな。ルーキーが金の匂いさせてりゃ、面倒な奴らが寄ってくる」
ガンツさんは再び、フンッと鼻を鳴らし、不満げに顔を歪める。
そう言われて俺たちは顔を見合わせた。
はっきり言えば、俺たちも大金を持ち歩くことに不安を覚えていた。
普通の高校生だった俺たちにとって、財布に10万円以上入っていれば『落とすんじゃないか?』と不安を覚えるレベル。
それが今では、その100倍ほどのお金を持って、日本よりも治安の悪い場所を歩いているのだ。
不安にならないわけがない。
できれば銀行にでも預けたいところだが、この世界には、少なくとも個人がお金を預けられるような仕組みはないのだ。
ラノベ的に、ギルドカードで預金ができればどんなに良かったか!
「はっきり言って、おめぇら、他の街ならカモだぜ? 素人丸出しの格好、それでいて金はそれなりに持ってそうな雰囲気。この街の治安の良さに感謝するんだな」
俺たち、カモだったらしい。
ネギをしょってないか、背中を確認すべき?
「(どうする?)」
「(ガンツさんの言うことは一理あるわ。私も財布持ち歩くの、ちょっと怖かったし)」
「(オレは10万レア程度を残して、後は使っても良いと思うぜ?)」
「(いや、待て! 本を買う金は必要だ)」
「(じゃあ、20万~30万を残して、武器と防具を買う、って事で良い?)」
ハルカの言葉に、2人して頷く俺たち。
「相談は纏まったか?」
「はい。ところでガンツさん、私たちのどのあたりがカモに見えるか、聞いても?」
「小綺麗な格好、安っぽい武器と防具、それでいて1人は高そうな武器。どこぞのボンボンが家から武器を1本持ちだしてきたってぇところか?」
指摘されて、俺たちは互いを見比べる。
そう言われれば、そう見えなくも無い。
だが実際には、ハルカの魔法で小綺麗な格好だけで特に高い宿に泊まっているわけでもないし、トーヤの武器も俺たちを後回しにして、かなり頑張って買っただけである。
今現在、金を持っているというのは本当だが。
「良く考えず、見た目だけで判断するバカも一定ぇ数いるんだ。面倒ごとを避けるなら、はったりも多少は必要だぜ?」
「ありがとうございます。取りあえず、弓と槍、何かいいのありますか?」
「おう、ちょっと待ちな」
そう言ってバックヤードに下がったガンツさんがしばらくして持ってきたのは2張りの弓と2本の槍。
それをカウンターに並べる。
「まずはこれだ。エルダートレントとミスリルの複合素材を使い、弦にマギ・スパイダーの糸に特殊加工を施した物を使っている。特徴は射手の魔力を使って矢を作ることだな。矢の補充が必要なくなるぜ?」
すげぇ! まさに魔法の武器だ。
消耗品の矢は荷物も、予算も圧迫するので、それが不要となるとかなり便利。
かなり良くない?
「ふーん。普通に魔法を使えば良いんじゃないの?」
「……おめぇはそうかもな。だがこれは魔法を使えねぇ人間にも使える。その上、発動時間が短ぇんだ」
いや、『火矢』レベルなら、俺でもほぼ一瞬だぞ?
弓を引く動作が必要な分、遅くならないか?
人間には良いのかも知れないが、エルフにはちょっと微妙か?
「お値段は?」
「威力がそこまででもねぇから、案外安いぜ。780万レアだな」
高すぎ。
はっきり言って俺たちにとっては10分の1でも買う価値がないな。
魔力があるなら、魔法を使えば良いんだから。
そしてハルカも即座に首を振る。
「はい、却下。少なくとも、私たちにはその価値はありません」
「ちっ! まぁ、おめぇ、エルフだしな。じゃあ、これだ。トレントの枝をベースに加工してある。特殊な効果はねぇが、順当に質の良い弓だな」
「ちょっと引いてみて良いですか?」
「おう」
ハルカがカウンターの弓を手に取り、何度か引いて感触を確かめる。
見た目は木でできた普通の弓だが、木の質感などはかなり上質そうだ。
解るのはそれぐらいで、実際にどの程度の価値があるのか解らないのが難しい。
「これはいくら?」
「まぁ、普通の弓だからな。8万レアだ」
「一気に下がりましたね」
「さっきのはジョークだ。買うたぁ、思ってねぇよ」
「でしょうね。取りあえず、これはキープで。槍を見せてください」
「俺のお勧めはこれだな。穂先には黄鉄、柄は擬鉄木ってかなり硬ぇ木を使ってる。若干重くはなるが、鋭さ、丈夫さは桁違いだぜ?」
ガンツさんから差し出された槍を受け取り、軽く振ってみる。
確かに少し重いが、許容範囲だろう。
擬鉄木という柄は一見すると鉄のようだが、触った感じは確かに木で不思議な感じがする。
「擬鉄木はちょっと変わった木でな。元々硬ぇんだが、特殊加工することで更に硬くなる。鉄を相手にしても、なまくらじゃあ傷も付かねぇ。それでいて撓りもある。槍の柄としては理想的だ」
すげぇな、オイ。
元の世界でも木から抽出したセルロースを加工して、鉄より軽くて硬いという物質があった気がするが、あれは木としての原形はとどめていないからなぁ。
「もう1本はちょっと特殊だな。エルフつぅこたぁ、おめぇも魔法、使うんだろ? コイツは若干マジックロッド的な機能を持つ槍だ。コイツを持って魔法を使えば、僅かだが威力が上がる。
穂先は何つったか、蛇系の魔物の牙を加工して使ってある。黄鉄ほど硬くはねぇが、普通の鉄よりは硬ぇ。一番の利点は多少手入れを怠っても錆びねぇことだな」
こっちは最初のと比べると軽い。
取り回しのしやすさは確実に上。
穂先は黄鉄より劣るとはいえ、錆びずに魔法の威力も上がるのはかなりの利点か?
蛇の牙という穂先は、白く磨かれたセラミックのようでちょっと不思議な感じ。
少し脆そうにも見えるが――
「おっと、穂先には下手に触んじゃねぇぞ? 刺さったら毒を喰らうことがあるぞ」
「げっ!」
穂先を弾こうとしていた指を慌てて引っ込める。
「毒って何ですか?」
「魔法的な加工だな。塗ってあるわけじゃねぇから、手入れの心配は不要だぜ? 黄鉄の方が14万レア、もう1本は希少だが槍と魔法を使うヤツは少ないからな、16万レアでいいぞ」
毒薬を塗り直さなくても、毒の効果がある。
確かに便利だが、狩りに使えない時点で対象外だな。
毒入りの肉なんか食べたくない。
黄鉄の方、一択か。
「ところでガンツさん、青鉄とか黄鉄とかって何なんですか? 普通の鉄じゃないんですよね?」
この槍が黄鉄。
トーヤが使ってるのが、青鉄の剣。
他にも黒鉄や赤鉄を使った武器がおいてある。
見た目としては『鉄の輝きがほんのりと青みがかっているか?』という程度で真っ青だったり、真っ黄色だったりはしない。
「なんだ、知らねぇのか? 鉄に何か混ぜて性質を変えてんだよ。作ってんのは錬金術師だがな。そのインゴットを仕入れて、鍛冶師が加工するってぇ寸法だ。で、どっちにする?」
「黄鉄の方ですかね。猪狩りとか、毒になると困りますし」
「何でぇ。毒は魔法的なもんだからしばらく置いときゃ、消えんぞ?」
「うっ……いえ、やっぱり黄鉄の方で。柄の手触りが気に入ったので」
毒は消えると聞いて少し悩んだが、手に持った感じがしっくりきた方を選ぶ。
魔法の効果が上がるというのは、正直、かなり惹かれる物があるのだが……。
「ま、しゃあねぇな。手に馴染まねぇ武器は使うべきじゃねぇ。この2つで良いのか?」
「いえ、せっかくだからトーヤの盾と私たちの防具も更新します。良いの、ありますか?」
「おう、買ってけ、買ってけ。それで俺を儲けさせろ」
ガンツさん嬉しげにガハハ、と笑う。
言っていることはアレなのに嫌みを感じさせないあたり、人柄だろうか?
最初はかなり無愛想だったんだが……実は人見知りなだけだったりして。
「おめぇの戦闘スタイルなら小型の盾だろうな。この3つは一般的なヤツ、こっちの2つは腕に着けて扱うタイプだ。腕に着けるタイプなら、その剣、両手で扱うときにも盾を捨てる必要がねぇ。ただし、盾の扱いとしちゃあ、難しくなるがな」
俺たちの選ばなかった弓と槍を持ち、再びバックヤードに下がったガンツさんは、今度は小型の盾を5つ持って戻ってきた。
それぞれの違いは形や重さぐらいで、性能的には殆ど差が無いらしい。
もう1段階良い物になると値段が1桁上がるらしいので、とても俺たちには手が出ない。
トーヤは繰り返し盾を手に持ったり、腕に着けたりしながら悩んだ末、最終的には腕に着けるタイプの盾を選んだ。
「後は防具だな。おめぇらなら、鎖帷子か? 前に立つなら、その上から部分鎧を着けるのも悪くねぇ。ソフトレザー、ハードレザー、金属、そのへんは好みだな」
俺たちはガンツさんの薦めに従い、予算の許す範囲で質の良い鎖帷子を選択。
その上で、トーヤは金属製のブレストプレートと篭手、関節部分を守る防具も追加、俺はソフトレザーの部分鎧を追加した。
ハルカは基本後衛で、体力的にも少し劣るので鎖帷子のみである。
その代わり、俺たちの物よりも少しだけ上質な物を選んでいる。
「56万レアだが、55万にしてやらぁ。ついでに鎧下も着けてやる」
鎧下とは、鎖帷子の下に着る、少し厚みがあり丈夫な布服のことだ。
普通の服も高いのだが、これは丈夫な分、更に高い。
「さすがガンツさん、太っ腹!」
「けっ! 大分毟っちまったからな、そんくらいはサービスしてやるわ! つーか、こんなに貯め込む前に買いに来い! 命は買えねぇんだぜ?」
憎まれ口を叩きながらも心配してくれるガンツさん、マジいい人。
確かに鎧なんかはもっと早く更新すべきだったかもしれない。
ひたすら忙しく過ごしていた上に、危機感を覚えたのがヴァイプ・ベアーの時だけだったから失念していた。
その時は少し無理をしてトーヤの武器を更新してるので、無策ってワケじゃないのだが。
「おめぇらは普通の体格だから、明日の朝にでも取りに来い。それまでに調整してやる。あとは……目立ちたくねぇなら、鎖帷子の上に何か着るんだな。上からローブでも良い。光を反射すっから結構目立つぜ?」
「ありがとうございます」
「金払いの良い客に死なれちゃ勿体ねぇからな! 用が済んだら帰んな。これから俺はおめぇらの鎧の調整があるんだ、暇じゃねぇんだ!」
そんなガンツさん安定の憎まれ口に見送られ、俺たちは武器屋を後にしたのだった。









