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寝具と羽に関するあれこれ

【魔狩りの寝具事情】

こだわる者と、こだわらない者が半々程度である。前者は、基本的に体が資本でありしっかり眠れる時は快適さを追求したい、との主張。後者は、質の高い寝具に慣れてしまってはいざというときに眠れなくなる、との主張。どちらの立場も間違いではないが、前提として睡眠の質について考えられる程度には経済的に余裕があるということを忘れてはならない。


【高級寝具:ルマ】

高級な寝具の材料の代表的なものとして、ルマの羽がある。

《ルマ》

正式な分類は退羽科二翼二足類ルマ種

体長1~2m、直径 1~2m

特徴:翼は退化しており、空を飛ぶということはできない。その代わり、羽が独特の形状に変化し種族魔法がひとつひとつの羽根に働いており、外敵からの攻撃を通さない。丸々とした球体から二本の脚と、一本の頭が生えているという、フォルムをしている。魔狩り達からは、「ふわふわのもこもこ」と評される。

生息地:一年を通して寒冷な地域、標高の高い地域

環境に適応するために、空を飛ぶことをやめ、羽を独自の形に変化させることを選んだ。

《羽の採取》

数少ない、人間による飼育が可能な魔獣であり、寝具に用いられるルマの羽根は牧場で飼育されたものから採取するのが、普通である。服飾ギルドが雇用する魔狩りの中には、牧場のルマの羽根採取の任に就く者もいる。一見して大人しい外見をしているが、あくまでも魔獣であるため採取の際に嘴でつつかれたり、蹴り飛ばされたりすることもあるので、魔狩りの仕事になるのである。


【変わり種寝具:ヨルネズク】

好事家以外からは不評だった、挑戦的な一品。

《ヨルネズク》

進羽科二翼二足類ヨルネズク種に分類される。

体長0.5~1m 羽を広げたとき 1~2m

特徴:夜行性で、「森の調停者」の異名を持つ。魔獣同士の争いを、諌めるように空から降り立つことが多いためそう名付けられたのだが、実際のところは争いで消耗した魔獣を狩るための行動であり、調停するつもりは更々ないということが昨今の研究で明らかになっている。飛行能力が大変高く、地上の小型魔獣や動物を追い詰めて狩りをすることも可能。知能は高い。

《羽の採取》

ヨルネズクの羽は、武具として需要が高いため、採取方法も確立されている。

ヨルネズクには、昼間に巣で羽繕いをするという習性があり、夜間に狩りの為にヨルネズクが巣から離れたときに羽をかき集めるのが、一般的な方法である。ヨルネズクの鳴き声を模した笛が必需品。

《羽集め用の笛》

職人達の執念により作り上げられた一品。来る日も来る日も、ヨルネズクの鳴き声を聞き続け、あらゆるバリエーションの音色の笛を完成させた。

この技術の確立には、かつての竜卿の「この笛の音、全然ヨルネズクには似てないですけど、この程度なんですか?」の一言があったとされる。

ロングセラーは『巣間違えてますよ』の鳴き声笛。新商品は『お父さん/お母さん、変な匂いする』と鳴く雛笛。

新作、いざこざ純恋Knights

https://book1.adouzi.eu.org/n2730hf/

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