15章 後編 登場人物とあらすじ
そろそろ始めたいと思います。週2回から3回のうpで行く予定です。
よろしく御願いします。
登場人物
ベアリスク ライドル:
本作の主人公、通称ベアー。誉れある僧侶の名家に生まれるが、あまりの貧しい生活にピリオドを打つべく転職の旅に出る。現在は港町ポルカにあるフォーレ商会で貿易商見習いとして日々を過ごしている。
ロバ:
ベアーの飼っているロバ。婦女子には優しいが基本的に役に立たない。だが、いざという時は………
(13章ではベアー達とともにたたり神となった子供達をいさめて、彼らを聖人として奉ることに成功。聖女としてその名を知らしめていた女の欺瞞を暴いて天誅を浴びせている)
ルナ:
見た目10歳、実年齢58歳の魔女。ベアーが気になり行動を共にしている。現在、魔封じの腕輪をつけられていて魔法は使えない。イケメンとスイーツをこよなく愛す。(13章のレビ編ではベアーとともに活躍、たたり神となった子供達にフルコースを馳走して彼らの怒りを静める。)
ロイド:
フォーレ商会の責任者で『男爵』という貴族の称号を持つ貿易商。経験から裏打ちされた言動には目を見張るものがある。現在はベアーに貿易のイロハと公用語を教えている。持病のリウマチは時折、膝と腰にあらわれる。
ウィルソン:
ロイドの右腕ともいうべきフォーレ商会の社員。見た目は中年の冴えないおっさんだが、ガッツがある。(前立腺がちょっと弱い)ドリトスの羊毛ギルドとやり合ったときはベアーとともに活躍した。
ジュリア:
30代後半の女性。フォーレ商会は彼女なしでは仕事が進まない。事務能力が高く公用語も堪能である。ベアーの失態を補うべくサングースに赴いたが、危うく殺されかける。ベアーたちの活躍により九死に一生を得る。
ロゼッタ:
ベアーがバイトをしていたパスタ店の女将。夫を亡くしてからは無口な妹と一緒に小さな飲食店を経営している。(ここのトマトソースをベースとした魚介のパスタはかなりうまい。)現在はルナがバイトしているのだが、女将もルナも月例会という名のカジノの博打に興じている。相変わらず負けが込んでいる。なお本人は気にしない模様。
ラッツ:
ベアーの親友。コルレオーネ劇団の劇団員として活動していたが脱税により劇団が解散。その後、瓦版の見習い記者に転身する。ポルカの奇跡とうたわれた船会社ケセラセラとキャンベル海運の激闘を記者として陰から支えた。
鉄仮面:
神出鬼没の大悪党、その能力は果てしなく右に出る者はいないだろう……一言で言えば超つおい!!!
富裕な商人:
鉄仮面の片腕となった元盗賊。鉄仮面の配下になることで悪道を着実に進んでいる。悪知恵にたけた武闘派の男。人を殺すことさえ厭わない。(鉄仮面とはゴルダの金塊強奪事件で手を組む。それ以来、鉄仮面の配下として暗躍する。トネリアの管財人であるアナベル エッダの絡む競馬会の裏金作りにも一枚かんだ。)
ムラキ:
15章の前半部分の最後に出てきた人物──一見するとやり手の商業者に見える。枢密院との関係を結びたがっているようだ。
ジョージ:
中年の発明家──新たな技術に関して熱い思いがあり、蒸気機関のために人生をかけている。だが金策の面においては甚だしく苦労している。ムラキの手腕により資金繰りをつけるとジョージズトランスポーテーションという組織を立ち上げた。
バイロン:
本作もう一人の主人公。レイドル侯爵のもとから逃げた後、コルレオーネ一座に身を置いて女優としての日々を過ごしていたが、ダリスの最高権力者、一ノ妃のメイドとして仕えることになる。その後、執事長選挙で大きな役割を果たすと異例の出世を遂げた。ボルト家の絡む権力闘争にも勝利をおさめたことで第四宮の副宮長としてのポジションを確立している(特技:頭突き)
リンジー:
宮中で唯一、バイロンが気を許せる同僚。かわいいとは言い難いが性格があかるく、笑うと人の良さが出る。以前の事件ではバイロンとともに九死に一生と呼べる状況を切り抜け、バイロンとの親交をさらに深めている。現在はバイロンとともに第四宮で若輩の身でありながら大出世をとげて、宮長として抜擢されている。知性に長けたリンジーは武闘派のバイロンとともに互いを支え合っている。(特技:マシンガントーク)
レイドル侯爵:
バイロンとその母を経済的に支援してきた人物。その顔には幾重にも包帯が巻かれ素顔を覗くことはできないが、貴族の間では『ダリスの銀狼』として恐れられている。様々な事案をその裏から介在していく存在。レイドルの名を恐れる者は少なくない。
マーベリック:
レイドル侯爵の執事。バイロンとレイドル侯爵のパイプ役を担っている。一見するとイケメンだが、時折見せる目つきの中には殺意が垣間見える。以前の一件でバイロンに対して特別な感情を抱き始めている。様々な事案において暗躍するマーベリックであるがバイロン軒天に救われることもあり彼女との関係は徐々に近づき始めている。
ゴンザレス:
マーベリックの配下。白髪を短髪にした職人風の男で市井に潜んで様々な情報を集めている。経験豊富な猛者で人物眼は確かである。マーベリックの手足となり手がかりを見つけてくる能力はピカイチ。
レイ:
マーベリックの朋輩。毒を用いて人を殺めることに躊躇のない姿勢は非道ともいえる。状況を俯瞰する能力はマーベリックにはないもので利に聡いだけではなく、全体を見渡して行動する人物である。
ヨシュア:
近衛隊隊員。父であるマリオ バルトロは三ノ妃のいる砦を守っていたが鉄仮面により強襲されて絶命。現在は近衛隊の隊員として仲間達に支えてもらい日々の業務にいそしんでいる。短髪に刈り上げた好青年。(15章の前半では大きな役割を果たした)
一ノ妃:
ダリスの最高権力者。深い思慮と未来を見通す眼力を持つ。高齢だがいまだその睨みは衰えず、高級貴族たちも一目を置かざるを得ない存在。
三ノ妃:
一ノ妃の後継となるマルスを産んだ人物。身分の低い貴族であったが今は無き帝の子供を産んだことで権力を振るう。だがマルス暗殺という事件において失脚すると力を失い下級貴族へと陥落。後にマルスが生きていることがわかると御三家であるボルト家の当主と組んで再びマルスを帝位に就けようとする。
15章、前半のあらすじ
競馬会の裏金がその運搬中に強奪されるという事件に見舞われたバイロンでしたが……蓋を開けてみればその犯人はなんと裏金を両替商に運んだ近衛隊の面々でした──実のところ狂言強盗だったのです。
三ノ妃を幽閉したコテージを襲われてその守備に失敗した近衛隊はその責任をとらされて予算を減額──負傷者の手当さえまともに出せなくなっていました。副隊長はその費用を捻出をするために狂言強奪という禁じ手に踏み切ってしまったのです。
ですが、その禁じ手を影からささえたのが枢密院の事務官ホームズでした。ホームズは株式マーケットで運用して利益がでれば何の問題も無いと副隊長に知恵を授けたのです。
ですが結果は惨敗……資金の運用は見るも無惨な結果をもたらしました。
そして、その事実がマーベリックの調査により明るみになると副隊長は責任をとって自刃します。
マーベリックは真相を詰めるべく審問の場で枢密院の関与を立証するためにホームズを糾弾します。ですがが、なんとホームズも窓から飛び降ります。
枢密院の嫌疑は濃厚であったもののホームズの死により玉虫色の決着となってしまいました……
一方、枢密院の奥院ではこの事案の糸を裏で引いた最高議長がなんともいえない表情を見せていました。運用が失敗したため必要としていた金銭が手に入らなかったためです。
そんなときです、枢密院の最高議長の下にムラキという人物が現れます。ムラキは小切手をもっているではないですか……枢密院の最高議長はその小切手を受け取ります。
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物語はこの後から始まります
次回から本編です、この章では視点を変えて物語が進みます。(後々、バイロンやマーベリックもでてくるかもしれませんよ)
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最近になって『鬼滅の刃』にはまってしまいました(シール付きのウエハースを箱買いするという暴挙に出てしまいました……お恥ずかしい)




