表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力なし悪役令嬢の"婚約破棄"後は、楽しい魔法と美味しいご飯があふれている。  作者: にのまえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/57

45

 あまりの出来事に頭が追い付かず、しばらく呆けた。


 ガット君なんて「穴」「穴が!」と呟き、腰を抜かしている。……先輩にもらった杖、一度だけ火魔法のファイアが打てる杖。


 その杖からでた炎は、私が捕まっている牢屋だけではなく、部屋の壁まで穴を開けた。


「ね、ね、姉さん、すごいっス」

 

「すごいね、やったのは私じゃないけど……ガット君、早く逃げよう!」


「はい、今の爆発音で誰かこの部屋に来てますっス」


 いま、部屋の入り口から逃げでも騎士に捕まる。どこから逃げる、あの扉の先はバルコニー?


「もうすぐ来ます! どうしましょう、姉さん」

「大丈夫よ、行くわよガット君!」


「へっ、ええええぇ!」


 先輩から貰ったワンピースも着ている、バルコニーから飛び降りると決め、カバンを肩にかけ、ビビるガット君を抱っこした。


「ここから飛び降りるから、怖かったら目を瞑っていてね」

 

「わかりました、しっかり目をつぶりますっス」


 よし、躊躇している場合じゃない「行くぞ!」と、手すりを超えてバルコニーから飛び降りた。うわっ…まえより高い……お、お願い、あの日のように翼をください! 私のその願いは届き、背中に翼が生え緩やかに地上までおりれた。


 暗闇に隠れて、あがった息を整える。


「はぁ、はぁ――先輩を信じていないわけないけど。高いとこらから飛び降りるのは――勇気がいるわね」


「当たり前っス! 相当の勇気がいるっス。ルーチェ姉さんは頑張ったっス」


 癒されるモフモフのガット君。私ひとりだったら、こんなことできなかった、君が来てくれてよかった。


「いない、ルーチェ嬢はどこにいった?」

「この辺りを探せ!」


 ここに、いつまでもいられない。いま上では、私がいなくなったと……複数の声が聞こえてくる。


 ここは? 中庭? さっき、イアンはカロール殿下と結婚式を挙げると言っていたから……王城の西奥に立つ教会――そこにいるわ)


 身を潜め、明かりの少ないところを選び、ガット君といっしょに西奥の教会へと移動を始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ