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近況(太郎の独白)

 【happy line】開店から、1ヶ月と少し。

開店時のあの訳の分からない忙しさからは、考えると、1割2割程度は、お客さんからの電話も少なくなって来ていた。

それでも、1号店のある市に比べたら、圧倒的にお客さんからの電話が多い。ほぼ、デリヘル嬢のみんなも、仕事に出れば、事務所で待機。と言う事が無い。


 そして、開店時に急遽、俺から出た、デリヘル嬢からお客さんへのアンケートを、今日まで継続した結果。この2号店が、流行っている理由が明らかになった。


 第1の理由は、やはり【市内交通費無料】が効いてる。この地域では、基本的に料金が高く、尚且つ交通費も普通に発生している。

そんな中、1号店では、十分高いと思える、2号店の料金も、比較的安い部類に入り、交通費も無料だと言う事で、お客さんが集中していた。


 後は、オプションの【一緒にお風呂】が、意外にも好評だった。

プレイする場所を、ベッドから、お風呂の浴槽の中に変えただけなのだが、このオプションが、この地域で、俺の店が初めてだったようで、お客さんに馬鹿ウケしていた。


 現在、受け付け時にも、一緒にお風呂オプションを希望するお客さんが多く、また、オプション希望では無いお客さんも、ホテル内で、デリヘル嬢に話を聞いて、追加でオプションを付けるお客さんも多く居た。


 そして、このオプションのせいで、1名のデリヘル嬢が、一気に、役に立たなくなってしまった。


 そのデリヘル嬢とは、俺の彼女でもある、ユキである。

ユキは、この一緒にお風呂と言うオプションを、NGとして設定している為に、開店当初と比べて、一緒にお風呂オプションが、うちの店のウリになった今、指名も減り、またオプション希望のお客さんの元に行く事も出来なくなった。


 俺としては、別に一緒にお風呂をNGにする必要性は、無かったのだが、ユキが【私が一緒にお風呂に入るのは、太郎ちゃんだけ】と、頑なに、このオプションを嫌がった。


 ここで、お店の為に、そんな事言うな! なんて事を、俺はユキに言える訳も無く、逆にユキの心意気に、嬉しくなってしまったぐらいだ。


 きっと……他の店も、その内、真似をするだろう。その前に出来るだけ、お客さんを獲得して、今後もリピーターとして、うちの店を利用して遊んで欲しいものだ。


 現状、デリヘル嬢が足りてるかと言われたら、正直、後1人か2人は、欲しい。

そして、そんな願いが通じたのか、今、近藤が俺からの指示を受けて、1人のデリヘルで働きたいと言う女の子と合って面接を、駅前のファミレスで行っている。


 明日にも1人面接希望が入っていて、こちらには、山下を行かせる事になっている。


 俺は、事前に、近藤と山下の両名に、それぞれ1人ずつの面接をしてくるようにと言った。


 この店も、きっと、その内、俺の手を離れて、近藤か山下のどちらかが、店長として、盛り上げて行かなくていけない。

そんな時の為にも必要な事であり、どちらを店長に指名するかの、査定にも繋がると、ハッキリと伝えてある。


 この風俗業界は、実力主義だ。能力の高い者が出世する。店長に成りたいのなら、死ぬ気で面接に臨み、女の子を確保してみせろ! そうハッキリと言った。


 近藤も山下も、その言葉に、ヤル気をみなぎらせて、頑張ると言う意思を示してくれた。


 どうなるかは、俺にもまだ分からないし、決めかねている。

2人が、ライバルとして、仲間として、この店を盛り上げてくれる事を俺は、心から期待している。

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【風俗嬢と呼ばれて……】堕ちたJDの末路
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