特化スキルも欲しい! 新術も欲しい! 【スキル取得】
ボスコウモリを倒してレベルが上がった。
「レベル11か。でもポイントは温存だ!」
【分身の術】をレベル5へ上げたい。
それには16ポイントもかかる。
あと2,3レベル上げなきゃならない。先は長い!
だけど……せっかく中級忍者になったんだ。
新しい忍術も試したい。
一個だけ! ちょっとだけ取っちゃおうか!
我慢はよくない。うん。
戦力が強化されたら経験値も稼げるさ!
言い訳である!
「気になるのは……入れ替えの術かな!」
このスキルを取得する。ポチっと!
残ポイントは3になる。あとは温存だ。
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【入れ替えの術】
レベル1:停止している対象と、自身の位置を入れ替える。
レベル2:サイズ、移動に対する制限を緩和する。
レベル2への必要ポイント:4
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「取得したけど……レベル2に上げるには、ポイント4か……高いな。まあ、レベル上げは、術の効果を検証してからの話だな」
説明からすれば、自分自身と対象の位置を入れ替える術だ。
停止している対象ということは、動いている敵には使えないんだろう。
停止している対象とは、石とか丸太だろうか。
「漫画でよくある変わり身の術の場合は丸太がお約束だが……。あの丸太、持ち歩いているのか?」
アイテムボックスに丸太を入れておいて出すとか?
やっぱり忍者は収納系スキル使えてるはずだよね!?
このダンジョンにはあまり無機物がない。
三階層の積んである岩とか……ストーンサークルとか?
この階層だと、石作りの長椅子みたいな家具がたまにあるな。
レベル2の説明にはサイズの制限がある。
つまりレベル1にもサイズ……対象の大きさが影響する?
自分と入れ替えるのだから、それなりに体積か重量が近い必要がありそうだ。
戦闘で使うなら、都合よく入れ替えられる対象がないといけない。
しかし俺にはすでに、入れ替える対象のアテはある!
「分身の術! レベル2!」
【分身の術】ならぴったり自分と同じサイズだ。
スキルレベル4なら遠くに出したり移動させることもできる。
だけど、検証ならコストの安いレベル2で充分だ。
分身から少し距離を取って立つ。
「さて、この分身に対して……【入れ替えの術】! ――おおっ!?」
少しの間があって【入れ替えの術】が発動する。
ふわりとした感覚とともに、視界がブレる。
いや、視界が切り替わるというほうが近い。
俺と分身の立ち位置が入れ替わる。
つまり、分身が立っていた位置へと瞬時に移動したのだ。
「おおお……! ほぼ瞬間移動! 転移じゃねーか!」
科学では説明のつかない不思議現象だ!
いろんな法則とか物理の壁をぶち抜いたぜ!
小説や漫画でもたいていは強スキルの転移が、こうも簡単に!
中級忍者凄し! ファンタジー凄し!
しかもその割に、消費エネルギーが小さい。
分身の術のレベル2よりも小さいだろうか。
こんなトンデモ効果なのに、安い!
振り返れば、俺がもともと立っていた位置に分身が立っている。
分身は俺に背を向けている状態だ。もともとは向かい合っていた。
向いている方向は維持したまま、立ち位置だけが交換されるわけだ。
ちょっとややこしい。
向かい合って発動すると、背中合わせになるんだな。
入れ替えが起こると自分の位置が瞬時に切り替わる。
そのため、視界が突然切り替わったように感じる。
動きながら使ったり、戦闘中に使うには慣れが必要だな。
俺には【歩法】があるから無様に転んだりすることはないけどね。
地味に使える【歩法】さん。
「では、分身に背を向けて……背後に【入れ替えの術】!」
発動させるために少しのタメ時間があるようだ。
一秒ほどか。
術が発動して視界が切り替わる。
再び、分身と向かい合う。
背後に対しても発動できた。前方に限定されてはいない。
視界に捉えていない場合でも、分身は自分の制御下にあるから位置が分かる。
これを利用すれば、いつでも短距離瞬間転移できるわけだな。
タメ時間の一秒は戦闘中のとっさの回避には長すぎるワケだが。
さらに検証する。
リュックサックを地面に置く。
「リュックサックと……【入れ替えの術】!」
……発動しない。たぶん、対象のサイズが小さすぎる。
さらに、二体の分身を抱き合わせた状態で試すが、これも発動しない。
分身の一方を対象にしようとしてもダメだ。ひとまとまりとカウントされてしまうようだ。
今度は対象のサイズが大きすぎる。
つかまった味方を助け出すような使い方は無理か……。
分身レベル3を出して、歩かせた場合も発動しない。
動いていると駄目だ。
距離は二メートルほどまで発動できる。
結構、射程距離が短い。
クールダウン時間は五秒ほど。連発はできない。
ふうむ、制限が大きいな。
実戦で使うには工夫が必要だ。
スキルレベル1だと、大抵こんなもんだ。
レベルを上げれば、このあたりの制限がゆるくなるはずだ。
【分身の術】を特化させる方針だから、ちょっと様子を見よう。
瞬間移動させる効果は強力だし、ロマンもある。
このままで、なんとかうまく使ってみよう。
六階層でならレベルも上がりやすいだろうし、積極的に狩りながら進もう。
ピンチになったり、必要なスキルがあれば取得することも検討だ。
五階層ボス部屋の出口側の扉を抜ける。
「あれ? 宝箱がないな。あれは最初だけか?」
前回はボスを倒した後、これ見よがしの宝箱が設置されていた。
今回は宝箱がない。開いた宝箱すらもない。
ダンジョンボスの初討伐、クリア報酬だとアナウンスされていたもんな。
毎回くれるワケじゃないらしい。
もう一度、自律分身に宝箱を開けさせたら自律分身のレベルが上がるのかと期待していたが……。
そんなうまい話はないな。
ないものはしょうがない。
ボスコウモリの魔石はゲットできた。よしとしよう。
再配置の周期は五日以内だ。
定期的に狩れば貴重な素材が手に入る。
今度は三日くらいしたら来てみるか。
六階層へのくだり階段で瞑想して魔力を回復させる。
被弾はなかったが戦いの中で多少無理な動きをしたために体が痛む。
これも、戦闘前に飲んでおいた丸薬が癒してくれる。
コウモリ用に用意した余剰の品物はここに置いていく。
少しでも荷物は軽くしておきたい。
さあ、六階層へ進もう!
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名前 : クロウ ゼンジ
レベル: 11
筋力 : C
体力 : B
敏捷 : B+
知力 : C
魔力 : C
生命力: C
職業 : 忍者、中級忍者
スキル:
【忍術】
【壁走りの術】2
【分身の術】4
【薬術】2
【忍具作成】3
【忍具】1
【体術】1
【中級忍術】
【判断分身の術】1
【入れ替えの術】1(NEW)
【隠密】
【隠術】2
【消音】2
【致命の一撃】2(1から上昇)
【暗殺】2(1から上昇)
【投擲】2
【歩法】2
【身体強化・敏捷力】1
【身体強化・筋力】1
【身体強化・体力】1
【暗視】2
【回避】1
【受け身】1
【危険察知】1
【跳躍】1
【軽業】1
【瞑想】1
【打撃武器】1
【打撃武器・威力強化】1
【フルスイング】1
【片手剣】1
【片手剣・威力強化】1
【ファストスラッシュ】1
【エラー】
【自律分身の術】
【意識共有】
(残ポイント:3)
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