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【四周年】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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ギリギリセーフでストライク!

 リンが草原ダンジョンの転送門から現れた。


「やっとお仕事終わりましたー」

「今日は動画の撮影だっけ?

 どうだったんだ?」


 モデルとしての動画撮影だと聞いていた。


 リンが少し困ったように笑う。


「今日もお着替えの動画でしたー。

 ボタンがすごーく多い洋服があって、大変でした!」

「それは……大変そうだな」


 ボタンが多いって?

 どんな服なんだ?


 ……あとで動画をチェックしよう。


 最近はハルコさんが動画編集や企画を手伝ってくれている。

 動画配信者リンネとして、人気上昇中なのだ。


「まだお洋服は手元にあるので、着てきましょうか?」

「いや……うん。

 ちょっと見てみたいな」


 別に断る理由はなかった。


「では、少し待っててくださいね!」


 リンはぱたぱたと走って転送門から部屋へ戻っていった。

 しばらくして、着替えたリンが出てきた。


「ど、どうでしょうかー?」


 リンがはにかむように笑って、その場でくるりと回る。


「これはまた……ほんとにボタンが多い服だな。

 うん……似合ってるよ!」


 第一印象はそのまんま。

 ボタンだらけのストレッチニットのドレスだ。


 体の横側を大量のボタンで留めて、そこがスリットのようになるデザイン。


 なかなか攻めたデザインの服だな。

 奇抜すぎずおしゃれ感があるのは高級ブランドのセンスか、リンのスタイルのおかげか。


 リンが嬉しそうにスカートの裾をつまんで見せる。


「ふふっ。

 気に入ってもらえたならよかったです。

 これ、買い取っちゃおうかなー」


 服を紹介する案件らしい。

 衣装はレンタルだが、気に入れば買い取ることもできるとか。


 俺はまじまじと服を見る。


「しかし、すごい数のボタンだな。

 今回も早着替えの企画か?」

「はい、そうなんです。

 ハルコさんがどんどん難しい服を選んでくるので……。

 この服は、ちょっと間に合いませんでしたー」


 えへへ、と恥ずかしそうに笑うリン。


 なにっ!?

 服のボタンを留めるのが間に合わなかっただと!?


「……生放送じゃないよな?」

「あっ、もちろん大丈夫ですよ!

 間に合わなかったといっても、服はちゃんと着れていましたし!

 ハルコさんがうまく編集するって言ってましたし!」


 リンネの動画は露骨なエロや露出はなし、という方針だ。

 ハルコさん、たまに調子に乗るからな。


 よくよくチェックし……。

 じゃない!

 よーく、言い含めておかないとな!


 しかし気になるな。


 時間制限のある中で、服を着る企画とは……!

 なかなか刺激的じゃあないか!


「間に合わなかったけど、着れたのか。

 ……どんな感じだったんだ?」


 心の声が外に漏れ出ているっ!

 隠密失敗だ!


 リンが顔を赤くして聞き返してくる。


「ええっと……見たいですか?」

「見たい」


 即答した。

 断る理由はなかった。


 リンがこくりとうなずき、無言でボタンを外していく。

 白い指先が、ゆっくりと繊細に動き、ボタンを外す。


 ぴったりと閉じられていた服の側面が緩み、肌がのぞく。

 草原の柔らかな日差しに、白く美しい肌がちらりと覗く。


 ボタンがさらに外れていく。

 少したどたどしい指先の動きは、まるで俺を焦らしているかのようだ。


 ボタンが一つ外れるたび、生地にかかるテンションが強まる。

 ニットの生地が引っ張られ、伸びていく。


 ロング丈の足側はすべてのボタンが外れ、すらりと長い脚が覗いている。

 俺の視線は魅惑の脚線美に釘付けだ。


 リンが上気した恥じらいの表情で言う。


「こ、こんな感じでした。

 これならギリギリセーフ、ですよね?」


 その上目遣いは反則だぞ、リン君!


 胸や腰などの大事な部分はカバーされている。

 ここまでの露出度はリンの基準でもセーフらしい。


 しかしこれは……ギリギリ。


「セーフと言えばセーフだ。

 いや、かなりストライクだな!」


 ちょっと、自分で何言っているのかわからんけど!


 あと一つ二つ外してもセーフかもしれないな。

 ちょっと試してみよう。


 自重する理由などない。

 なにしろセーフだからな。

 安全であり、オッケーってことだ。


 俺がリンの服に手をかけようとしたその時――


「ただまーっス!」


 トウコが通学カバンを振り回しながら帰ってきた。


「おう、おかえり!」


 俺は即座に何事もなかったような顔で振り返り、さりげなくリンを体で隠す。

 別に隠すようなやましいことはしていないんだけども!


 少し遅れてリンが焦った声で言う。


「と、トウコちゃん!

 おかえりなさーい!」


 トウコが俺の横を回り込むように、リンをのぞき込む。


「なんかオシャレな服っスね!

 これからお出かけでもするんスか?」

「ううん。

 今日お仕事で着た服なんだー」


 そういうリンのボタンは、しっかりとめられている。

 一瞬で何個のボタンを留めたんだ……!?


 さすが【モデル】の【早着替え】……!


「へー、そうなんスか。

 にしても、リン姉が着るとどんな服でもエロく見えるっスね!」


 直球!


「そ、そうかな?

 どうでしょう、ゼンジさん?」


 いや俺に聞くなよ!?


「よく似合ってるよ!

 それはそうと、新しい忍具を作ったんだ。

 ちょっと見てくれないか」


 俺は露骨に話題を変え、本題に入るのであった。


 さあ、カイロと湯沸かし器をお披露目するぞ!

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― 新着の感想 ―
「懐炉は安全装置をはずすと手榴弾になります。」とか言わないよね? トウコが言いそうな感じだけど(笑) 釦が沢山の服… スキルを使っても時間ギリギリということは、時間以内の着替えがダンジョン外ではほぼ…
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