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【四周年】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
二章 ストーカーは隣人で!

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世界のルールと見えざる手!?

活動報告にも書きましたが、タイトルの順番を逆にしました。

旧:ステイホームはダンジョンで! ~ダンジョンのある新しい生活~

新:ダンジョンのある新しい生活! ~ステイホームはダンジョンで!~


ステイホームって、そろそろ死語に……。

「ヤバい、ですか? ……たしかに、記憶を消されるのは、怖いですね」

「怖いというか……それを誰がやってるかってことがヤバイんです……!」


 記憶を消されたり、黒いナニカに追放されるのは、まあ困る。

 いやだし、怖い。


 だけど、なぜそれが起こるかが問題だ。

 どうしてそうなるのか。

 誰がやっているのか。

 どんな強力な存在なら、そんなことができるのか……!?


「誰が……? あっ! たしかにそうですね。あの時、他に誰もいなかったのに……!」

「その場に居なくても、監視できる。心の内までも読み取れるってことになる」

「……そんなことができるのは――神様?」


 オトナシさんのシンプルな答え。

 ――神。


 すごく、納得できてしまう。


 なんでもできるくらいに強く、世界中のどこでも目が届く。

 そういう存在のしわざなのかもしれない。


 あるいは、世界そのもの。


 ちょっと、スケールが大きすぎる。

 俺がどうにかできる問題とは思えない。


 いや、どうにかする必要はないのか?

 ただ、規則を破らずに暮らしていれば問題はない。


 その規則、破ってはいけないルールが知らされていないことが問題なんだが……。


「神様……か。もし居るとして……なんでそんなことをするんだ?」


 なぜ、ダンジョンやスキルのことを知られたくないんだ?


「えっと……ダンジョンのことが嫌いなんじゃないかなあ?」


 嫌いだから消す。嫌いだから追放する。

 わかるような気はする。

 でも、なんでだ?


「うーん。なんで嫌いなんだろう?」

「なんでって……自分とは違うからじゃないかなあ?」


 神が治めるこの世界。

 スキルやダンジョンを嫌うこの世界。

 自分の世界とは違う存在である、スキルを嫌っている?


「ダンジョンやスキルは、この世界にはない? 違ったもの……異物なのか?」

「あー。だから外では魔法が使えないのかなあ? 魔法のことも嫌いなのかな?」


 でも、この世界にもスキルはある。

 知られていないが、あるはずだ。


「でも、ストーカーはスキルを使えていた。この世界でもスキルは使える。スキルは、ちゃんとあるんだ。――たぶん、俺もさっき忍術を使ったと思う」

「うーん。嫌いなのに……なんで使えちゃうんだろう?」


 あのときの【分身の術】は不完全で、いつもとは違った感じだった。

 まるで、邪魔されているみたいな。

 押さえつけられているみたいな……。


「そのナニカにとっては、スキルは存在するけど、使わせたくないもの……なのか」

「なんでダメなんでしょう? 便利なのになぁ」


 この世界で魔法が使えたら……。忍術が使えたらどうなる?


 俺だけじゃない。オトナシさんだけじゃない。

 ストーカーも……その他にも何人ものスキル保持者が居るはずだ。


 皆がこの世界で自由に力を使えたら……。


 世界はどうなる?

 全く違ったものになってしまう。


 前に考えた、ダンジョンから薬草やポーションを持ち出したら起こる問題と同じだ。


 戦争になる。奪い合いになる。力の強いものが、より強い力を求める。

 そんな世界になってしまうだろう。


 力を持っていても、使わない。悪事を働かない。

 そういう人もいるだろう。

 善人は力をつけない。レベルが上がらない。スキルを育てられない。


 ……そうなったら、悪人が世界を支配する。


 少なくとも、今ある秩序は失われてしまう。


 善か悪かが問題なのではないかもしれない。


 そういう変革を望まないんだ。


 禁則事項によって異物を排除する。

 この仕組みによって、世界の調和は保たれる。


 神がそう望むのか……。それはわからないが……。


「そう、スキルは便利すぎる。強すぎる。世界のバランスを崩してしまう」

「だから、禁止する? だから隠そうとするのかなあ?」


「そうかもしれない……。これは、うかつに外でダンジョンの話はできないぞ」

「……怖いですね。それに、あのドロドロにつかまったら、どこに行くんでしょうね?」


 ルールを破ったものは追放されてしまう。

 その行先は?


 ストーカーがどこへ行ってしまったのか……それは、わからない。

 知る方法もない。自分がそこへ行く気もない。


「さあ……。世界から追放されるようなことをストーカーは言ってましたね。言葉通りに受け取るなら、この世界。……いつも俺たちが暮らしてる世界ではない場所なんでしょうね」


 この世界――。

 現実世界というのか……地球世界というのか?


 この世界はいろいろあっても平和だと言える。

 すくなくとも、俺たちは平和に暮らしている。


 追放された先がここよりいい場所とは限らないんだ。

 地獄みたいな世界だったら、目も当てられない。


 そこから戻れるあてもないんだ。

 ぞっとする話だ。


「この世界ではないというと、えーと、異世界でしょうか?」

「うーん、そうかもしれませんね。あるいは、ダンジョン?」


 オトナシさんがなるほどという感じで手を叩いてうなずく。


「あ、ダンジョンも異空間ですもんね! 外部とは異なる法則が適用される、とかなんとか」


 ――異空間? 異なる法則?


 ダンジョンは異空間……なのか?

 妙に具体的な言い方だな。

 オトナシさんは、なにか俺の知らない情報を持ってるんだろうか。


「オトナシさん、ちょっと待って! 今の話ってどこから? 何かのゲームの設定とか?」

「えっ? チュートリアルでシステムさんが説明してくれましたよね? ダンジョンには敵がいて、異空間だって」

「んん!? チュートリアル? そんなのあったんですか。初耳です!」


 チュートリアルシステム?

 何それ!?

 そんなものがあるのか?


 俺の時には出てこなかったし、選べなかったはずだ。

 これも何か条件があるんだろうか。


「あれっ? ダンジョンに入るとみんなに出てくるんじゃないのかな。――どう? ……あ、そうなの?」


 答えながらオトナシさんが、視線を外す。

 何もない空中を見つめて、頷いたり会話をしている……ように見える。


 コワいコワい!

 急にどうしたっ!?


 ――電波な人みたいで、ちょっと不気味な絵面になってるんですけど!


 イマジナリーフレンド……空想上の友達だろうか?

 いや、実際に目に見えない何かと会話している……?


 魔法少女――魔法女子大生だけに、マスコットでも居るのか!?


 どれだけ新要素満載なんだよ、オトナシさん!

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