表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新世界  作者: 新々
74/84

74

「……あの時ね、私、実はのりちゃんのことつけてたの。あ、でも、たまたま駅で見かけただけで、学校からつけてたわけじゃないよ? でも、本屋に入る姿を見た時、あの雑誌買うのかなって思って」

 後をつけて入ってみればはたしてその通りで、ふらふらと店内を歩き回るわたしを、ちゆちゃんは漫画の棚で待ち伏せして、偶然を装って声をかけたらしかった。

「その後喫茶店で、一緒の下着を買いたいっていわれた時、すごく嬉して、一緒の下着をつけて登校してくれた時も、なんか夢みたいで……私もあの日ね、したんだよ」

「したって、その……?」

「うん。のりちゃんと同じこと。気持ち悪い、かな」

「気持ち悪くなんかないよ」

 ぎゅうっと抱きしめて、わたしはもう一度同じ言葉を重ねた。わたしの耳もとで、ありがとう、と小さくちゆちゃんはいった。

「のりちゃんが全部話してくれたから、私も全部本当のこというね」

 そういってまず最初に話したのは、さっちゃんのことだった。

「私ね、ずっと冴木さえきさんに嫉妬してたの。いつものりちゃんのとなりにいて、楽しそうに話してるし、あの日だって一緒に登校して……冴木さんとは親友なんでしょ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ