表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣と少年  作者: 敦
9/74

第09話 オーク討伐

 サエス村に到着した俺たちは、情報収集はその日のうちに終わらせてから宿でしっかりと休んで、次の日である今日午前中のうちにオークを討伐してしまうことにした。

 というわけで、朝から昨日のうちに聞いていた目撃場所に向かっていた。


 そして、ついに先ほどその場所にたどり着いたわけだが……。

「どこにいるんだ」

 オークが見つからなかった。

「移動したのか」

「可能性はあるな」

「とにかく、探しましょう」

「そうだね」

 それから、数十分俺たちは周辺の探索をした。

「ねぇ、これって足跡じゃない」

 ようやくケイトがオークの者と思われる足跡を見つけた。

「ほんと、北に向かっているな」

「ああ、そっちに行ってみるか」

 こうして、俺たちはケイトが見つけた足跡に従ってそのあとを追った。


 それからしばらく歩いたところで、前方に強烈な魔力の気配を感じた。

「何かいる」

 俺は身を低くしながらグロウたちに注意を促した。

 ちなみに俺がそれを感じた方法は探知魔法、探知魔法は自分を中心に魔力を放つ、すると何か別の魔力に当たると魔力の波に変化が起こる、それを利用した魔法だ。そもそも魔法とは、魔力操作スキルを使い自身の体内ある魔力を操り、火や風といった現象に変換するものだ。そして、この探知魔法は、魔法といっているが、ただ単に魔力操作で魔力だけを放っているだけに過ぎない。

「近いのか」

「ああ、おそらくあのやぶを出たあたりだ」

 その後俺たちは慎重に歩を進めていった。

 そして、ついにこの目にオークを捕らえたのだった。

「いた」

 小さくつぶやいた。

 その後は、事前に決めていた目配せでの合図。

 ――――――よし、作戦通りに行くぞ。

 コクっと3人がうなずいたのを見て俺はすぐに魔力を練り上げた。

 森の中で炎はまずいな、氷で行くか。

「……アイスニードル」

 俺が右手をかざしてから呪文を唱えた後そうつぶやくと、手の先に氷が集まり大きな針のような形に出来上がる。そして、その瞬間右手を振り下ろすと、一気にオークに向かって飛んでいった。

 俺としては、これで勝負がつけば御の字だと思っていた。しかし、心臓を狙って放ったアイスニードルは、身をひるがえしたオークによけられ、辛うじて左腕に刺さった程度だった。

「グガァァァ」

 多少のダメージは追ったようだが、オークにとってはそれほどの者ではなかった。

 しかし、そのすきをついて、グロウが右側から、斬りかかり、ゴラスが左から渾身の一撃を放った。

「うおぅりゃぁ」

「くらえぇぇぇ」

「グゴォォォ」

 それを受けたオークは、再び咆哮しつつもこれもまたしのいで見せた。

「くそ、やっぱり、つえぇ」

「なら、これだぁ」

 そういって、ケイトが腰から数本のナイフを取り出しオークに投げつけた。

 投げナイフである。

 それ効かないんじゃないか?

 そう思った、しかし、当たった瞬間小爆発を起こした。

 ドカン

「魔道具?」

 そう、今、ケイトが投げたナイフには当たると爆発する仕組みの魔道具だった。

「ガァァァァ」

 これにはさすがに聞いているようで、今までで一番の声を出している。

「よし、効いてる……えっ!!」

 だが、次の瞬間、オークは何事もなかったかのように怒りをあらわにしてそこに立っていた。

「超回復!」

 そう、これがオークの一番厄介なところだ。オークにはなぜかどの個体にもこの超回復スキルがあるといわれている。この超回復というのはどんな傷を負ってもすぐに治ってしまうというほんとに勘弁してもらいたいスキルだ。

「くそっ、振り出しかよ。それじゃ、これを食らいな……サンダーボルト」

 俺がそういうと、オークの上空から雷が落ちた。

「グギャァギャッギャッギャッ」

「さすがに雷は聞いているか」

「ナイスだ、ノーラン、それじゃ、俺も……回転切り」

 そういって、グロウが放ったのは、片手剣スキルの初級技回転切り、これは、文字通り体を回転させながらその遠心力を利用して斬るという技だ。

「こっちも……連撃」

 間髪入れずにゴラスが格闘スキルの初級技である連撃を放つ。

「グギャォォォォ」

 今度はかなり聞いている。

「私もやるよ」

 そういって、今度はケイトが、ダガーを構え、素早くオークに接近し、その肩に差し込んだ。

「いけ、ノーラン」

 そして、素早くその場をみんな離れる。

「おう、任せろ……サンダーボルトー」

 俺は目一杯の魔力を込めて雷魔法をケイトが差し込んだダガーめがけて放った。

「グギャァァァァァァァァァ」

 そんな雄叫びとともにオークはついにドォっと音を立てながら倒れた。

「お、終わったのか」

「えっと」

「どうだ」

 俺たちはしばらく警戒しながら待った。

 ピクッ

 すると、オークの体が少し動いている。

「まじか」

「それなら、これでどうだ……アースニードル」

 土属性の魔法を梁のように地面から林一気にオークの体に突き刺してやった。

 こういう時、俺が作ったこの魔力炉があるのは便利だ、先ほどサンダーボルトで使った魔力もすっかり元通りである。だからこそのアースニードル。

 そして、今度こそ、オークから反応はなくなった。

「ふぅ、終わったか」

「だな」

「疲れたぁ」

「何とか倒せたね」

 俺の一言に、グロウが同意し、ケイトが座り込んで、ゴラスがほっと胸をなでおろしている。

 こうして、俺たちは何とか初めてといえるオーク討伐を成し遂げたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ