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剣と少年  作者: 敦
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第07話 遠出2

 オーク討伐のために街道を北東に進んでいる俺たちは、道中ゴブリン10匹と遭遇したが、難なくこれを討伐。

「素材は俺の異空間収納に収めておくよ」

「ああ、そうしてくれ、死体の方は、埋めておこう」

「そうね、ゴラス、穴」

「うん……わかった」

 みんなで手分けして解体したゴブリンの素材を、俺が異空間収納に収め、その死体はゴラスが掘った穴に埋めた。

「よし、これで、大丈夫だな」

「だな、それじゃ、行くか」

 こうして、俺たちは街道を進んでいった。

 道中では盗賊から襲撃を受けたが問題なく対処できた。

その理由は、ここはこの国でも辺境、特産物があるわけでもない。そのため、大きな商会はやってこないし、来る商人もほんとに小さな村々を歩く行商人、彼らのもうけは少ない。そんな人たちを襲っても得られる利益とリスクがわりに合わない。そのため、ここに集まる盗賊は力のある盗賊団に入れなかったり、小物ばかりを集めた連中ぐらいなもの、俺たちFランクやEランクでも十分対処可能だ。

そんなわけで何事もなく最初の野営地に到着した。


 野営地とは、俺たちのような冒険者や旅人が安全に寝泊りできるようにと街道の脇に設置された広場のこと。

 俺の村は辺境の辺境だったために基本誰も来ないから、街道はあっても野営地はない、だからこういった野営地は初めてだった。

「へぇ、野営地ってこんなことになっているんだな」

 俺は思わずそうつぶやいた。

「あれ、ノーランって野営地は初めて?」

「ああ、俺の村への街道にはなかったし、Fランクだからな、依頼は大体街の周辺だったし」

「なるほどな、俺たちの方は、普通に野営地があったからな」

「そうそう、まぁ、うちの村にはそれなりに冒険者が来てたからね」

「そうか、まぁ、それだけ、俺の村が辺境だってことだろ、それで、ここって勝手に使ってもいいのか」

 俺は野営地の使い方を聞いた。

「ああ、大丈夫だ。といっても一応ルールはある」

 そのルールは、まずきれいに使う、ほかの利用者とトラブルを起こさないなど、基本的なものばかりだ。

「あとは、ここみたいに商人が店を開いている場所とかもあるからな。ノーランみたいに異空間収納があるやつには必要ないけど、これまでの素材とかいろいろ買ってくれるんだ。だから、彼らに手を出せば文字通り袋叩きにされるぞ」

 確かに、ここを利用するのは俺のスキル異空間収納を模した、異空間ポーチを買うこともできない低ランク冒険者、彼らは得られた素材などをカバンなどに収めるしかない、そうなると当然すぐに荷物の限界がやってくる。それらをこういった野営地で清算すれば今後の冒険も楽になるし、何より荷物が増えれば動きが鈍り命にかかわることになる。そう考えるとありがたい存在だ。また、彼らから物資を買うこともできるのはうれしいことでもある。

「ただし、少し買い取り価格が安くて、商品も割高だけどね」

 まぁ、ある意味当然だな。

「そうなると、俺たちには必要ないな」

 異空間収納がる俺たちには必要のないものだった。

「だな、ほんとノーランには感謝だよ」

「そうね」

「うん、うん」

 3人とも俺と出会うまでのことを考えているようだ。

「それより、テントでも立てるか」

 俺はそういって異空間収納から俺のテントと3人から預かった荷物を出した。

「そうだな。それじゃゴラス」

「うん、ちょっと待って」

 ゴラスは荷物上部から大きなテントを1つ取り出していた。

「兄ちゃん、そっちもって」

「おう、任せろ」

 グロウとゴラス2人でテントを立て始めた。

「それじゃ、私はご飯の支度するわね」

 ケイトはご飯を作るらしい。

 俺もまたそんな3人をしり目に自分のテントを立てることにした。

「よし、これでいいだろう、そっちはどうだ」

「おう、こっちももうすぐだ」

「ご飯ももうすぐよ」

 見たところ俺が手伝えるところはなさそうだったので、ケイトのところに向かった。

「へぇ、うまそうだな」

 ケイトが作っているご飯は馬そうだった。

「えへへ、まぁね、私たちの実家って宿屋兼食堂だから、私も小さいころから料理手伝っていたのよ。そのおかげで料理スキル、レベル4持っているからね」

 料理スキル、それは生活スキルの中の1つで読んで字のごとく料理がうまくなるというスキルだ。このスキルを持っている人は結構いる、料理人はもちろん料理をする人は大体持っているというスキルだ。

「レベル4って、すごいな。俺も一応料理スキルは持っているけど、レベル1だからな」

 そう、俺も一応料理スキルは持っている。しかし、そのレベルは低く作ってもそんなにうまくはならない。それに対して、ケイトのレベル4はかなりうまくなる。

「へぇ、ノーランも持っているんだ」

「まぁな。でも、4と1じゃ比べようがないけどな」

「あはは、確かに」

 それから、テントを立て終えたグロウとゴラスを交えてケイトの料理に舌鼓をうってから今日は矢生むことにしたわけだが、ここで1つ提案。

「グロウたちのテントって、3人用だろ」

 俺はグロウたちのテントを見て尋ねた。

「ああ、俺たちは3人だからな」

「それが、どうかしたの」

 グロウの答えにゴラスが疑問を載せてきた。

「それでだ。俺たちは今4人で、男3で、女1となったわけだから、ケイト、俺のテント使うか?」

「ノーランの、そうね、そうしてくれるとありがたいかな。やっぱり兄妹っていってもさすがにね。いろいろあるし」

「なるほどな、確かに、今まではあまり気にしてやれなかったからな。ノーランが良ければいいんじゃないか」

 グロウがその提案に乗ってきた。

 というわけで、ケイトが俺のテントを使い、俺はグロウたちと同じテントに男女で別れて使うことになった。

「それじゃ、お休み」

「おう、お休み」

「お休み。姉ちゃん」

「お休み」

 こうして、俺たちの初めての遠出の1日を終えた。

 ああ、そうそう、見張りはいいのかという疑問があるだろうが、野営地の場合はその必要はない、なにせ、ここには、俺たち以外の冒険者や旅人もいるし、商人もいる。また、魔道具で魔物や動物よけの結界が張られている。

 つまり街中や村の中でなくとも安全であるというわけだ。


 そして、次の日、ゆっくりと目覚めた俺たちは、再びケイトが作った朝食を食べてから意気揚々と目的に向かって歩き出した。

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