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剣と少年  作者: 敦
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第47話 説明

「なるほどな。聞いていた通りってわけか、それにしてもディノシス教団か、やつらのことは以前から知っていたが、まさか、そんな計画を企んでいやがたとはな」

「ああ、まったく、ふざけた野郎どもだぜ」

「でも、まさか、冒険者の中にもそんな連中が紛れているなんてね」

「ああ、こいつは、しっかりとした調査が必要なようだな」

「俺もそう思うぜ、よし、さっそく調べるか」

 というのが俺たちの話を黙って聞いていたギルドマスターや高位冒険者の反応だ。

「ご苦労だったな。お前たちも引き続き頼むぞ」

「ああ、任せてくれ」

 こうして、この場はお開きとなった。

「それにしても、ノーラン、あなたの剣、ずいぶんと神聖な気配がするんだけど、聞いてもいいかしら」

 話が終わったところで高位冒険者たちの中で、唯一の女性であるミレイがそう尋ねてきた。

「さすがだな、ミレイ、神官だけあってこういうのはわかるんだな」

 そう、ミレイは神官だった。

 ここで神官というのは、特に盗賊職のようにそういった能力を持っているというわけではなく、ミレイは文字通り神に使える神官というわけだ。

 ここで疑問だが、なぜ神官が冒険者をしているのかというと、実は神官は冒険において必要な存在だ。なにせ、神官の能力は回復魔法と神聖魔法、これだけでも冒険はかなり楽にある。そして、神官自身もこれはいい修行となるというメリットもある。

「ということは、やっぱり普通の剣じゃないのね」

「まぁな」

「ほぉ、それはすげぇな。詳しく聞かせてくれ」

 俺とミレイの会話にほかの連中も気になったのか耳を傾けてきた。

『レーヴェ、大丈夫か』

『ええ、問題ないわ。鑑定したけど、信用できるわ』

 レーヴェからのお墨付きをもらった。

 鑑定スキルでは相手が信用に足るかどうかも鑑定できるので、こういう時非常に便利だ。

「いいぜ。俺の剣、これは、神剣なんだ」

 俺はそういってレーヴェを鞘から抜き出して見せた。

「神剣?」

「それって、もしかして、神が作ったってこと」

 ミレイは、目を輝かせている。

「ああ、金属の神オラフが生み出した神界にしかない、神にしか扱えないオリハルコンを鍛冶の神ドルードが打ち出したものなんだ」

「おいおい、まじかよ」

「よく見せてくれ」

『あら、あら、そんなに見つめられたら照れるわね』

 みんなに見つめられてレーヴェが念話でそんなことを言った。

「な、なに、これは、念話?」

「おい、もしかしてこの剣」

「インテリジェンス・ソード!」

 さすがは高位冒険者とギルドマスター、すぐに看過した。

『そうよ、私はレーヴェボルグ、よろしく』

 それにレーヴェが答えた。

「レーヴェは、レイフ様が特別に調整して生み出した魂が込められているんだ」

「なんと、レイフ様が……」

「初めて見た」

「本当にあったんだな」

 彼らほどの連中がそういうほどレーヴェの存在は珍しいということだ。

「それで、ノーラン、どこで、このレーヴェボルグを手に入れたんだ」

 やはり気になるのだろう、ここメリクサのギルドマスターカイルが聞いてきた。

「ミルダンジョンだよ。最奥の部屋のさらに奥の部屋に安置されていたんだ」

 俺はここで、レーヴェを手に入れた経緯を話した。

「なるほど、神剣となれば持ち主が魂で決まっているというし、もしかしたらノーランは前世のどこかでレーヴェボルグの持ち主だったのかもしれないわね」

 さすが神官ミレイと感心した。

「まぁね、レーヴェは俺の前世であるアルバーの剣とし生み出された剣なんだ」

「アルバー、もしかして、特S冒険者の剣士アルバーか」

 やはりギルドマスターは知っているようだ。

「多分ね」

「そうか、アルバーといえば、記録ではミルダンジョンに行こうとしていたところから記録が全くない、突如姿を消したと思ったが」

「ああ、それには理由があるんだ」

 それから、俺は、デリタルダンジョンで起きた不思議現象から、レイフ様にあったことなどすべてを話した。


「まじかよ」

「それは、本当なのか」

「……し、信じられない。まさか、まさか、レイフ様が……」

 神官のミレイは1人神に祈るポーズをとっている。

 まぁ、こればっかりは仕方ないミレイは見たところレイフ様の神官、自身が信仰している神と会ったなどと言われればこうなるというものだろう。

「確かに、レイフ様と会ったということはありえんが、それよりも驚きなのが勇者王のことだろう」

「ああ、ノーランたちの話が本当なら、これは驚天動地だろう」

「俺たちは、勇者王に騙されていたということだからな」

「まったくだ。それに、本当の功績をあげた冒険者たち、それを握りつぶして自身の功績に仕立て上げるなんてな。ギルマスとしても許せるものじゃねぇな」

「まったくだぜ」

ギルドマスターたちは憤慨している。

「それで、お前らは、そこのレーヴェボルグの姉である剣を取り戻したいってことか」

「ああ、これは俺たちの願いでもあると同時に、レイフ様の願いでもあるんだ」

「レイフ様!」

 ここで、今まで祈っていたミレイが復活して俺に食って掛かってきた。

「協力する。何をすればいいの」

「お、おう」

 さすがに俺もたじたじだ。

「落ち着け、ミレイ、それで、どうするつもりだ。聖剣はこの国の秘宝、そう簡単にはいかないぞ」

 そうなんだよな、レーヴェの姉たる剣はこの国では勇者王が神に遣わされた聖剣、国の秘宝を手に入れるのは不可能だ。何せ、交渉したところで取り合ってもくれないだろう。

 というかむしろそんなことをしたら、こっちが捕まる。

 また、盗むことは論外、俺たちは盗賊ではない、それにもしそんなことをすれば。

「盗めば、さすがに冒険者から除名の上指名手配だ」

「そうなんだよな」

 そのためそれもあり得ない、となればそれ以外の方法を使うしかない。

「そうなってくると、あれを使うしかないってことだよな」

「そうよね」

『それしかないでしょうね』

 俺とカイナ、レーヴェはある1つの可能性に賭けるしかなかった。

「それは、どういうものだ」

 みんなが注目している中俺は静かに説明を始めた。

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