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【書籍発売中!】ライブラリアン〜本が読めるだけのスキルは無能ですか!?  作者: 南の月
第一章 底辺スキルの貴族令嬢

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庭の探索

ガチガチにスケジュールを詰めて、勉強するのではなく、子供相応に遊ぶ時間も必要だと設けられた自由時間。

でも…遊ぶってどうすればいいの?


私は6歳であって6歳でない。

子供は自由な発想で遊びを作り出す天才というけれど、中身が子供でない私は思いつかない。

友達も…いないしなぁ…


とりあえず暇で庭に出てみる。

こうやって時間をとって庭に出るのは、前世を思い出してから初めてだな。

こうやってよく見ると、わが家の庭はとても綺麗だ。

特に今は春。

ピンクや黄色、オレンジの花が咲き乱れている。

東屋からもそんな色とりどりの花を眺められるので、お母様のお気に入りのティータイムスポットだ。


あぁ綺麗。

なんという花なのかしら?

マリーゴールドみたいだけれど、ちょっと大きいし、マリーゴールドは単色だったけれど、これは花びらの真ん中がオレンジで外側に向かうにつれて徐々に白くなっている。

誰かに聞こうと思ったところで、思い出す。

ライブラリアンに植物図鑑があったじゃない!


『散歩の必需品!身近な花図鑑』

図鑑をパラパラめくると、前世で知っている花もあったし、知らない花もあった。


この花は…マリーゴルディア。

あら、秋ぐらいまでお花をつけてくれるのね。

楽しみ。


そして、こ、んぱ、に、お、ん、ぷら、んつ?

あぁこの単語わからないわ。

辞書、辞書。


まぁ!お野菜と一緒に植えると、害虫を寄せ付けないねぇ。

マリーゴールドと同じね。


あ、この単語もわからない。

辞書、辞書。

あぁ。[調合]か。

虫除け、虫刺されの薬、害虫駆除の薬品に使われるとな。

可愛いだけじゃなくて、とても役に立つお花なのねぇ。

すごい。


他にもいっぱい育て方や肥料のやり方、調合方法などなどが書かれているっぽいのだけれど、これはまた今度読もう。

わからない単語のオンパレードだわ。


このピンクのお花は…やっぱりラナンキュラスね!

幾重にも重なる花びらがぎゅっとまとまっていて、とっても素敵。

これは夏になったらもう花は咲かないのね。

残念。

昔から好きだったのに…


?あぁ、前世の私この花好きだったんだ。

その記憶はないけど、今の私もこのお花好きだな。

やっぱりあの前世の私は私で、6歳であって大人なのだわ。


文字にすると何言ってるかわからないわね。ふふふ。


次はこっちの花を調べてみよう…と図鑑を読みながらふむふむと歩いていたら…すっと地面の感覚がなくなった。


ざっぶーん!

池の中におっこちた。


「きゃーお嬢様〜!」

という声が聞こえたけど、こっちもなかなかパニックだ。

服が重くてなかなか思うように泳げない。

…溺れる!


その時、手がぐんと引かれた。

「お嬢様、大丈夫ですか?」


ジョセフ…

ありがとう。

安心したら涙が出てきた。


「もう大丈夫ですからね。」と背中を撫でてもらって、タオルをかけてもらった。

落ち着いてよく見ると、ジョセフは太ももまでしか濡れてない。


これは…普通に立てたのでは?

一気に冷静になるとかなり恥ずかしい。


「助けてくれてありがとう。

そして、お庭を少し荒らしてしまってごめんなさい。

せっかく綺麗なお庭だったのに。」


「大丈夫ですよ。

それよりご無事でよかったです。

風邪をひかれてはいけませんから、ゆっくりお湯にでも浸かってください。」


メリンダにお風呂の用意をしてもらい、湯浴みをする。

まだ午前中だというのに本日2度目である。


池に落ちたり、湯浴みをしたりでお昼の時間に間に合わなかったので部屋で食事をとる。

すると池に落ちたことを聞きつけ、食後お母様が飛んできた。

よかった無事でと言われた後に、案の定怒られた。

たしかに読みながら歩いていた私が悪いんだけど…むぅ。


ちなみに私が落ちぬよう、早速ジョセフは池の周りに柵を作っていたのだとか。

申し訳ない…


食後は算術のお勉強。

足し算、引き算などの記号こそわからないものの、概念はわかるので、記号を覚えて、数字と文章を読めれば楽勝だ。

記号の勘違いで何問かミスしたが、あっさり解けたので明日からはタイムトライアルをすることにする。

せっかく四則演算からやり直すのだ。

むちゃくちゃ計算が早くなったら、仕事の役に立てるかもしれないもの。

1桁の足し算、引き算から始まり、今日は2桁の掛け算、割り算まで。

ひたすら解く。

解けるのは、大人だから当たり前。

あとはどれだけ早く計算できるか。

明日も2桁からやり直そう。


ちなみにメリンダに算術の成果を見せると、一瞬間を置いて、「お嬢様は天才です!」と両手を挙げて喜んだ。

しまった。

初めての勉強なのに、これだけ解けたら変だった…

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