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【書籍発売中!】ライブラリアン〜本が読めるだけのスキルは無能ですか!?  作者: 南の月
第一章 底辺スキルの貴族令嬢

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怠け者脱出第一歩

さぁ、今日から頑張るぞ!

昨日までのダラダラな私はもうおしまい!

今日からキビキビ動くんだから!


「お嬢様おはようございます。」


スケジュール通り7時にメリンダが起こしに来てくれた。


でも今日は起こされる前から起きてたもん。ふふふん♪


「まぁまぁ。やる気たっぷりですね。

朝はお掃除もありますから、シンプルで動きやすいこちらのワンピースにしましょうね。

髪型はすぐに結んでしまうので、ご朝食まではおろしておきましょうか。」


手早くメリンダが身支度を整えてくれる。


7時半

家族揃って、朝食。

少し長いダイニングテーブルにはパンにジャム、バター、ハムやチーズ、グリーンサラダ、スープ(今日はきのこたっぷりシチュー)、そしてフルーツもオレンジ、イチゴにブドウとたっぷり並んでいる。

そして今日はレモングラスとマルベリーをブレンドしたハーブティー。

スッキリして飲みやすく朝にピッタリだ。

はぁ〜美味しい。

1日の初めに美味しい食事…幸せ。


さて、朝食の後はいよいよお掃除です。

メリンダに教えてもらいながら、まずは窓を開けて、柄の長いハタキで天井、カーテンレールの上をパタパタ。

壁の側面にも埃はつきやすいのだというので、壁もパタパタ。

お掃除の基本は上から下というメリンダの教えを忠実に守り、上の方にあるものから順番にパタパタパタパタ…

腰高にあるライトスタンドや棚の上の小物たちは柄の短いふわふわのハタキでさっさと掃いていく。

そのお次は、お布団を外に出してメリンダと一緒にバサバサと振って、ついでにシーツも取り外し。


ようやく床の掃除になって、箒で隅から埃を集める。

なかなかちりとりに入れるのが難しい。

最後は濡らした雑巾であっちもこっちもふきふき、ふきふき。


たった一部屋なのにぐったり疲れてしまった。

でも、ピカピカのお部屋を見るとなかなか達成感が湧いてくる。

綺麗にするって気持ちいい!


「お嬢様。上手にお掃除できましたね。

掃除で汗をかかれたでしょう。

湯浴みしてさっぱりしてからお勉強しましょうね。」


確かに…ワンピースも少し薄汚れてしまったわ。

お掃除用のワンピースを作った方がいいかもしれない。


湯浴みして、お水をのむ。

一息入れたらお勉強。


直近学習目標は、スラスラ文字を読めるようになることと、単語をとにかく増やすこと。

私の中身は大人だけど、前世で暮らしていた世界とトリフォニア王国の言語は違う。

トリフォニアの言語は前世を思い出す以前の私が勉強したレベルしかわからないのだ。

だから早く読めないし、音として読めるようになっても意味がわからない文もたくさんある。


それと文ばっかり読んでいても退屈するかもしれないから、算術も少しずつ。

数字は読めるけど、前世で言う+とか、−がどんな記号なのか知らないのよね。


午前中は言語の時間に充てている。

まずライブラリアンで初めて読んだ絵本「白龍ウェスパの小さな友達」を音読(この本は知らない単語がなかったの)。

それに1つの文がそれほど長くないし、全体的な文量も長すぎず、短すぎず。

音読にピッタリなのだ。


今はカタコトだし、かなり時間をかけないと読めないけれど、スラスラと、暗唱できるようになるのが目標。

10回ほど音読したら、もう1冊に取り掛かる。

もう1冊は、かなり昔に実在したという大冒険家ゴラーの冒険記。

1文字1文字読みながら、わからない単語に出会ったら、ノートに書き記す。


細かく章立ててあるので、1つの区切りまでまず通しで読んで、その後ノートに記した単語を辞書で調べる。

調べたらノートを見比べながら再読。


そのあと何回か読んで、メリンダに今日学んだ内容を発表できるように、ノートに内容を簡単にまとめる。


コンコン。


「お嬢様、お勉強の時間が終わりましたよ。

休憩に入る前に、では勉強の成果を聞きましょうか。

今日は何をお勉強されたのですか?」


私はスラスラ文字を読めるようになりたいこと、知っている言葉を増やしたいことを説明して、音読する。


「明日もこれを音読するわ。明日はもっと綺麗に読めるようになるんだから!」


「ふふふ。たのしみですね。」


冒険家の伝記は、読んだ章がまだ彼が幼少期の頃の話だったので、ゴラーの故郷はどんなところで、家族はどんな人たちだったのか、幼い時のゴラーはどんな子供だったのかを話した。

知らなかった単語も意味も含めて発表した。


「よく頑張りましたね。

そうですか。大冒険家のゴラーは末っ子でお勉強が嫌いで、遊んでばかりいる放蕩息子だったのですね。

意外です。ふふふ。」


「意外なの?

どうして?」


「ええ。意外です。

あの方は…いえ、きっとこの先本に書いてあるでしょうから、今話すのはやめておきましょう。

それにしても本が読めるお嬢様のスキルはすごいですね。」


たしかに。

我が家は領地持ち貴族だが、裕福な方ではない。

だから、領地を継ぐお兄様しか家庭教師はつかない。

私に読み書きを教えてくれたのは、お兄様だ。


わからないことを質問することはできないし、誰かがカリキュラムを考えて導いてくれることもないけれど、文字さえ読めればある程度独学できてしまう。

ライブラリアンのおかげで。

人生どん底のハズレスキルかと思ったけれど…もしかしたら、使いようによっては…化けるかも。ね。


化けてほしいという希望も多分に入った感想だけど。ふふ。


さて、お勉強はこれで終わり。

お昼まで何しようかなー。

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