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【書籍発売中!】ライブラリアン〜本が読めるだけのスキルは無能ですか!?  作者: 南の月
第一章 底辺スキルの貴族令嬢

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未来予想図

「お父様、ありがとうございます。

子どもだからと嘘をついたり、適当にはぐらかさず、現実を教えてくださって。」


「本当はお前にここまで話すべきか迷ったが、厳しい状況を理解した上で、自分のこれからを考えてほしいのだ。


王宮で働くことは、結婚せずに働くことでお前は肩身の狭い思いをするだろう。

世間一般的には女子の幸せは結婚だと言われているからな。

結婚も、お前は可愛いからもしかしたらスキル関係なくお前を愛してくださる方が見つかるかもしれない。

けれど嫁ぎ先や社交界では、スキルの件でとやかく言われるだろう。


今のような暮らしは無理だが、平民となって平民の家に嫁ぐのも幸せかもしれん。

平民ならあまりスキルの良し悪しを結婚の条件にしないからな。

それがもし我が領内なら、マリウスの手伝いとして雇ってもらえるかもしれん。

だが、領民からの集めた税金からお前の給料を払うのだ。

王宮に勤める場合と同様、しっかり勉強していなければならん。

家族だからと甘い顔はしないぞ。

ただ平民の立場は低い。

いざという時に自分を守る術はない。

それに貴族から平民へは簡単になれるが、平民から貴族へなるのはかなり難しいからな。


父様も母様も何がお前にとって最善か…わからなかったんだ。

まだ6歳のお前にこんな現実を話してしまった父様を許しておくれ。」


「話してくださってよかったです。

今はまだ私も何が最善かわかりません。

色々考えて、迷った時はまたお父様に相談してもいいでしょうか。」


「もちろんだとも」


**********


お父様と話して、自分のこれからのことばかり考えている。

お父様が勝手に私の幸せを推測って決めてしまう方でなくてよかった。


貴族は政略結婚なのだから、お父様が行けといえば、どこかの変態爺の後妻としてでも嫁がねばならない身分だというのに。

愛されているわ。わたし。

ドレイト男爵領領主としてはダメなのかもしれないけど。


父様は、「お前は可愛いから見染められるかも」と言ったけれど、この可能性は排除しなきゃね。

不細工だとは思わないけれど、どん底の状態を挽回するほどの美女でないことくらいわかる。

私のような髪も瞳も暗い女性よりもお母様のように明るい色味の女性の方が人気があるのよね。


お母様の髪はほんと素敵。

透明感あふれる明るい藤色がサラサラと肩に流れて、アメジストのような瞳もキラキラで。

ちなみにお兄様も素敵だ。

お母様譲りのサラサラヘアで、お母様よりもさらに明るくなった紫色。

もはやシルバーと言って過言でない。

お母様のお父様…つまりお爺さまが銀髪だったみたいでとても似てるんだとか。

瞳はお父様と同じダークブラウン。


ん?お父様?

お父様はくるくる癖毛のダークブラウンの髪の毛に同じくダークブラウンの瞳。

これ言うと怒られちゃうけど、大きな犬みたい。


あ、話がそれちゃったわ。

とにかく、そういうわけで白馬の王子様案は却下ね。


もちろん変態爺に嫁ぐのも嫌だから、結婚路線はなしかな。


じゃあ勉強しなきゃいけないけど…

せっかく勉強して王宮で働けるようになっても、不遇だとするとしんどいなぁ。

女子でもスキル以外で自分の立場を固める方法ってあるのかな。

容姿はどうにもならないから、やっぱり手っ取り早いのは財力かな?


あぁでも、領地のどこかでスローライフを送るのもいいのかも。

どこでもライブラリアンだから本は読めるし。

でも田舎だから仕事はないだろうなぁ。

やっぱりお兄様の手伝い?

だとしたらやっぱり勉強しなきゃ。


それに平民でも、できることならやっぱりある程度の文化レベルを保った暮らしをしたいと思う。

生まれて6年間ずっと貴族だったし、前世は貴族制がない世界だったけど、文化レベルが高かったもの。

先立つものは…お金。


6歳の私に何ができるだろうか。

いや、せっかく早めにどん底の未来がわかったのだ。

なんとかどん底から這い上がってやろうじゃないか。

まずはお金を稼ぐことと勉強だな。





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