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【完結】乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった私は、全力で死亡フラグを回避したいのに、なぜか空回りしてしまうんです(涙)  作者: 藤原 柚月
最終章 ありがとう

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のんびり出来る日がこんなにも幸せな事だとは思わなかった

 正式な婚約までは二ヶ月ぐらいかかる。申請を出して受理されるのが大体そのぐらいになるらしい。


 私は学園を卒業して、デメトリアス家の屋敷にて優雅(?)に過ごしている。


 婚約が正式に決まれば、王宮で妃教育が待ってるわけだから今のうちにのんびり生活していきたい。


 ちなみにノエルはアレン様の仕事を手伝っているので王宮に泊まり込みで家に帰ってきてない。


 イアン様は騎士団に入団したらしい。入団するかどうかはかなり迷ってたらしいけど、「守りたい場所が出来た」のだと言っていた。


 イリア様は花嫁修業(?)とかでクリスタ家の使用人に料理を教わっているらしい。たまに王宮に行ってはノエルに食べさせてるんだとか。


 クロエ様は家の事業を継ぐらしい。でもたまに演劇団員として(素性を隠して)舞台に上がって歌ってるんだとか。クロエ様の歌声は綺麗だから、色んな人に聞いてほしいと思ってた。元々クロエ様自身も歌が好きらしいので事業の息抜き程度に歌えるから楽しいのだと本人は言っていた。


 マテオ様は家の事業を継ぐらしい。お世話になったので役に立っていきたいんだとか。


 寝室に籠ってダラダラしていると流石に怒られそうなので、庭で散歩することにした。


 最近、色々あり過ぎたからのんびり出来る日がこんなに幸せな事だとは思わなかった。


 死亡フラグがあったので常に生きた心地がしなかったのもあるけど。


「あっ。ノア先生!! いらしてたんですね。声かけてくだされば良かったのに」


 庭に出て、すぐにアイリスと楽しそうに話をしているノア先生の姿があった。


 久しぶりなのもあって、嬉しくて声をかけてしまった。


「ごめんなさい。お邪魔でしたね」


 私は、空気が読めなかった事に恥じてすぐに謝罪した。明らかに良い雰囲気だったから。


「いえ。ソフィア様にも声をかけようと思ってたところなんです」

「?」

「殿下から言伝です。明日の昼間、お墓参りしようと」

「お墓……私の両親の?」

「はい。それと、お墓を新たにひとつ追加したいと」

「……そう、ですか」


 私は頷いた。新たなお墓……多分、いやきっと悪役令嬢のお墓だろう。


 約束、忘れてなかったんだな。アレン様……。


 そのうち、お墓を創ろうって。私は前世の話とかは一切してない。でも、アレン様は私の心がふたつに分かれ、そのひとつが暴走し、消滅したのだと思っているらしい。

 心が半分死んだようなものだから、お墓を創ってあげたいとアレン様はそうお考えだった。


「深くは詮索しませんが、危険なことはしないようにお願いしますね」

「は、はい」

「私も行きますから、危険な事になったら止めますが」


 ノア先生はクスッと笑う。以前よりも笑顔が柔らかくなっている気がする。


 恋愛の効果かな? 人は好きになると性格が変わるって言うしね。






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