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【完結】乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった私は、全力で死亡フラグを回避したいのに、なぜか空回りしてしまうんです(涙)  作者: 藤原 柚月
第十九章 心に封じられた記憶の闇

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こっちの身にもなってほしい【ノア視点】

「そんなの、私は困るんですよ」


 声は怒りを抑え込み震えていた。きっと今の私の顔は苦虫を噛み潰したような顔になっていることでしょう。


 師のシーアさんは小型ドラゴンとなって私の手のひらの上でぐったりとしている。


 息も絶え絶えなのに、必死に声を絞り出したのが生きる事を諦めた言葉だった。


 きっとソフィア様にかなりの負担がかかるのを理解しているからこそなのでしょうが……。


 聞かされるこっちの身にもなってほしいものです。


 有り得ませんよ、「思い残すことは無い」だなんて。こっちには大有だと言うのに。


 生きることを諦めたのは、ソフィア様にこれ以上の負担を恐れてのことでしょう。


 魔力の使い過ぎて倒れてますからね。だからといって、生きることを諦めるのはどういうことなのでしょう。


 私が世界樹の元に還す事が出来れば、良かったのですが、還せるのは連れてきた本人しか出来ないのです。


 でもその本人は弱っていますし、死なせない為にも色々と最善を尽くしてきた時間が無駄になってしまう。


 どうするべきか。と、考えていたらソフィア様が駆け寄って来たのです。


 助けたいと強い思いを感じまして、ソフィア様になるべく負担をかけないやり方を模索すると、水の力を使うことに決めました。


 綺麗な水は、回復薬にもなるが、魔力を通しやすい。ならば、私の魔力を注ぎソフィア様には念じさせれば還す事が可能になるのでは?


 要は、()()()()()()()()()()()()()()なのだから。


 念じれば微弱な魔力が放出される。その魔力に私の魔力を混ぜる。とても危険なやり方ですが、これしか無いと判断しました。


 と、確信はなかったですが、危機的状況だったのですぐに実行しました。


 すると、無事に成功しました。勿論、その事は嘘を混じえてソフィア様に伝えましたが。


 そうでもしないと、ソフィア様は無理してしまう気がしたので。


 シーアさんは消える間際に口パクで「ありがとう」と私とソフィア様の方を顔だけ向けて感謝した。


 ホント、素直じゃないというかなんというか。


 私の師は、困ったほどに気まぐれで我儘なのですから。


 かなりのあまのじゃくなんですよね。


 シーアさんが消えた所をずっと見つめていたソフィア様の肩に手を置くと、ビクッと肩を震わして私を見る。


 今にも不安そうで泣きそうな顔で言った。


「大丈夫、ですよね? シーアさん、ちゃんと還れましたよね?」

「はい。もう大丈夫ですよ」

「また、夢で会えますよね」

「はい。必ず」


 まだ顔色が優れなかったソフィア様を寝室で休むように促すと渋々歩き出した。


 何かを思い出したようにソフィア様は私の顔を見た。


「……あの、もうそろそろで学園に行かないとなのですが……その前に行きたい場所があるんです」


 出来ればアイリスが屋敷に戻ってくる前に行きたいと付け足して。


 私は頷くと、ソフィア様は安心したように微笑むと、歩き出した。







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