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【完結】乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった私は、全力で死亡フラグを回避したいのに、なぜか空回りしてしまうんです(涙)  作者: 藤原 柚月
第十五章 それぞれの思考が交差する新たなルート

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この場合、乙女ゲームならば好感度が高い人物が来そうな予感

「お久しぶりでございます。ソフィア様」


 私とリリーはデメトリアス家に帰ろうと支度をして、寮を出たら、いつから待っていたのか寮門で立っている二人の見知った男性がいた。


 私に気付くとゆっくりとお辞儀をした。


「なんで……いるんです??」

「馬車に乗るのですから、護衛は付き物でしょう」

「えっ……馬車??」


 何も聞かされていなかった私は、唖然としていた。

 リリーを見ると、口に手を当てて遠いところを眺めていた。


 冷や汗を沢山かいて。


 そうか、忘れてたんだね。無理もない、いきなり私の専属侍女になってプレッシャーもそこそこあるだろうし、ましてやリリーは経験豊富ではないから、今にも責任感に押し潰されそうな気持ちなんだろう。


 リリーは責任感強い子だから、そんなことを思ってしまった。


「も、申し訳ございません!! 伝えようとしたのですが、その……ソフィア様に内緒にと言われてしまい」

「内緒?? それはまたどうして?」

「それは……」


 口篭るリリーに、これは何かあるのかもって思い眉間に皺を寄せる。


「ソフィア様、荷物をお持ちします。話は馬車の中で」

「どうぞこちらへ」


 二人の男性は手馴れた手付きで誘導してきた。


「キースさんもオリヴァーさんも何を企んでるんですか!?」


 私は二人の名を呼ぶ。だが、二人はスっと人差し指を自分の口に当てた後、無言で歩き出した。


 これは何も話すなと言うことだよね。一体なんなんだろう。



 学園の正門近くに止まっている馬車まで来ると、黙っていたキースさんが話し出した。


「さぁ、ソフィア様。足元にはお気をつけて」

「はい、ありがとうございます」


 手を差し伸べるキースさんに戸惑いながらも手を伸ばすとその手を取り、馬車の中に入る。


 リリーは私が乗っている馬車の後ろにあった馬車に乗るらしい。


「あの、キースさん?」


 私は馬車に備え付けなふかふかのソファーに座る。


「ソフィア様は変わらずにお可愛らしいですね。いきなりで驚いたでしょう、本当に……素直じゃないお人だ」

「???」

「すぐに分かりますよ、では失礼します。頑張ってくださいね!」

「はい??」


 えっ、どういうこと??? この場合、乙女ゲームならば好感度が高い人物が来そうな予感。


 いやでも……私は主人公(ヒロイン)じゃないから、好感度はきっと下がってると思うけど……。


 キースさんとオリヴァーさんを見てると、アレン様が来るんじゃないかって思ってしまう。


 ーーダメだな。アレン様のことを考えると()()()のことを思い出してしまう。


 あれは恋愛的な意味は無いというのに。


 私は恋人でもなんでもないのに……他の令嬢と話しているアレン様を見てるとイラッとしてしまう。


 そんな自分が嫌だし、アレン様にも申し訳ないと思うのに、どうしても感情がコントロールできない。


 深いため息をしていたら不意に声をかけられた。


「なにか考え事?」

「この流れだとアレン様が来るのかなと少し心配で」

「来られるのが嫌?」

「嫌じゃないけど、どんな顔をして会ったらいいのか。それに、なんでわざわざ回りくどいことしてるのか意味わからなくて」

「回りくどいやり方しないとキミは俺から逃げるでしょ」

「!?!?!?」


 考え事をしてて、ずっと俯いていたから誰が馬車に乗り込んで来たのか確認しないで話していた。


 相手を見ると、私は青ざめた。


 アレン様が面白そうに目を細め、向かいのソファーに座っていたのだ。


「あっ……いや、その。た、大変御無礼なことを」


 口篭りながらも謝罪すると、アレン様は制止した。


「いや、謝らなくていいよ。強引にこんなことをしたのは俺だからね。……失礼だなんて思ってないよ。寧ろ、謝らないといけないのはこちらの方だ」

「……とんでもないです」

「デメトリアス家に滞在しているノア殿にちょっとした用事があってね。窮屈かと思うけど、一緒に行こうと思って」

「あっ、あの。ノエルと一緒に行こうとしていたところでして」

「それなら問題ない。キミの侍女と一緒の馬車に乗ってもらうから」

「そうですか……」


 ダメだった、逃げられない。


 たまにアレン様、強引なところあるんだよね。そういうところも好きなんだけど。


 ーーその好きは、推しとして! 推し……として、好きなんだから。


 その言葉は自分に言い聞かせるように何度も繰り返した。


 向かいに座っているアレン様はそんな私を見て、愛おしそうに見つめている気がしたけども、勘違いしてはいけないと思い、さらに暗示のように何回も違うんだと繰り返した。










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