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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
5章 マネーマネーマネー編

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87話目 先出しじゃんけん

 白馬ヘッドとゆかいな仲間たちを始め、怪物パーティに小動物パーティに狐パーティで、総勢25人!


 あたしは再び金ピカ蛇を杖で指し示した。


「さあ、カナヘビちゃん。しっぽを巻いて逃げ出せば?」

「オイ待て、断然そっちが少ないだろ!? 誰がするか!」

「よろしい。ならば……戦争よ!」


 杖をブンブン振って、攻撃開始の合図を送る。


「ヒヒーン、行くぞみんな! ダンジョンを解放するぞ!」

「「「おー!」」」


 ペガススさんの号令とともに、敵陣へと急降下。途端に、ワーッと敵味方入り乱れての大乱闘になった。


「――で、ペガススさんは行かないんですね?」

「はい、ガチ後衛なんで」


 うん。正しいんだけどね? ヒーラーの手腕は、間違いなく高いんだけどね? なーんか腑に落ちないわ。


「んじゃ、あたしが前に出ます」

「ヒヒーン、お気をつけてー」


 白馬ヘッドの王子様に見送られて、天使、動きます!


『サボテンだ、潰せ潰せー!』


 あっという間に囲まれた。ははは、サインは体にしてあげるわ、レーヴァテインでね!


『はぁ!? おい、サボテン後ろ行ったぞ!』

『ぎゃあー!』

『焼け! さっさと【イカロス】しろ!』


 ふっふ~ん、だ。猫少年の動きを見よう見まねでやってみたら、かなり翻弄できてるわね。叩くことをメインに考えてたけど、多人数相手には幻惑するモーションも大事ね。


『ぐああー!』


 はい、まずはカナヘビを退治っと。南無南無。


 数は8倍ぐらい向こうが多いけど、こっちのが練度は高い。味方が斃れていく以上に、敵の蛇をどんどん葬っていく。


 よーしよーし。これでこっちが有利に……。


「甘いぜ、サボテン!」


 うげげっ、カナヘビ!? ちょっと、なにスグに戻ってんのよ!


「へっ! 200人もいりゃあ、まとまってから攻撃なんてチンタラする必要はないぜ! ガンガン投入するだけだ!」 


 あー……、そーゆーコトね。


 今までの蛇チームは、全員が集まるまで上野には来てなかった。数人で戻ってきても、あたしがボコボコに倒せちゃうから。

 だけど、ここまで敵の数が多いと、話は別。死んだらスグに【開始】して、戻ってこれちゃう。


 だって……戦場に敵が多いから!


 そこからは消耗戦だった。あたしたちがダンジョンを取り返したかと思うと、相手の蛇軍団の勢いが増してきて、再びダンジョンを奪われる。


『死ね、サボテン!』


 ぐあー、また死んだ!


 すかさずプライベートルームから【開始】を選んで、「最後に通った門」へGO! オープンスペースの門だから、時間制限なしで上野に出現!


「お返しよ!」


 空中からカナヘビに投げレーヴァ(量産型)でアタック! すかさず【メリッサ】も召喚して、蜂の巣をお見舞い!


『うぐああー!』


 よし! 対カナヘビは五分五分ね。


 ンでも。


『サボテンが戻ってきたぞ!』

『落とせ落とせ!!』


 ぎゃー! だーかーらー、【イカロス】はダメなんだってばー!!


 ま、あたしが矢面に立つことで他の人が落ちるのを回避してると思いましょ、ええ……。


 その後も、目まぐるしく上野ダンジョンの制圧陣営が入れ替わり、あたしたちが何度目かの確保をしたとき。


「シャボンさーん!」

「ん?」


 この声は、もしや……。


「Eクン!」

「すみません。僕達も何かお手伝いすることをと思って、来ちゃいました」

「Eクン……ありがとう!」


 もちろん、メルティングポットの皆々様も一緒に来てくれてた。


「リスリスさんたちも、ようこそ!」

「はい。ホームページに、シャボンさんへの支持を表明しておきましたよ」

「おおー! ありがとうございます!」


 工房の皆様には、ペガススさんと共に、ダンジョン入り口で回復と補助をやってもらうことにした。前線は、ビルの地下闘技場組と被害者友の会で支える態勢ね。


「ウリャー! てめぇら、ばっちこーい!」


 鉤爪でタイガさんがズバズバ切ってる。近くにイノさんも蝶助さんもいるわ。いい連係ね。


 でも、夜ふけになっても、敵の勢いは衰えを見せない。


 カナヘビが喚いてた。


「サボテン、お前仲間呼びすぎなんだよ!」

「はあ!? あんたたちに言われたくないわ!」


 メルティングポットが支持を表明してくれたおかげで、こっち陣営もぽつぽつ増えてきたけど、まだそっちが4倍ぐらい多いからね!? 女王様を始め、少数精鋭でやってるから戦線保ってるけど!


「ホホホ、次に妾と踊りたいのは誰かえ?」


 離れた戦場で、イーちゃん女王はアンデッド軍団を喚んで敵を翻弄してた。倒されることが前提だから、アンデッドのクールタイムが3秒になる領土呪文、【冥府】を張ってる。


『ぐああー! 誰か女王に接近しろー!』

『チクショウ! また《麻痺》った!』


 あ、【イェーディルの食屍鬼グール】のカミカミ攻撃で《麻痺》が発動したのね。えーえー、あたしも骸骨竜のダンジョンで散々食らったわ。動けないって凶悪よねー。


 ちょっと攻撃の波が収まったときに、念話を送っといた。


(イーちゃんってば、ほとんど死んでないし、すごい集中力ね)

(ホホホ、お主ものお)

(え?)

(朝から今まで、ずっと活動しておるではないか)

(あはは……夢中になると寝食を忘れちゃって)

(ホ、妾もじゃ。――む)

(どったの、イーちゃん?)


 女王様がハエ叩きで指し示した先には、喫茶店から来たマーメイドちゃんがいた。


(シャボンや、そろそろ切るぞえ)

(うん。――またね、イーちゃん)


 念話を切って、人魚ちゃんを出迎えた。


「おっちゃ~ん、おそーい」

「悪いな、シャボン。ちと遅くなった」

「本当よー」


 おっちゃんは手刀で詫びがてら、その先をあたしに向けて【巨大な盾】を張ってくれる。


「実はな、銀やマスターと一緒に、運営へ確認を入れていたんだ」

「おおっ! それで、返事は?」

「かみくだいて言えば、このぐらいの陣地取りはセーフだとよ」

「んー。つまり、向こうの妨害行為を、レッドカードで退場させるってのはムリなのね」

「その通りだ」

「へーい。想定通りよー」


 社長は抗争とか好きそうだもんねー。むしろ、ドンドン暴れろって思ってたハズよ。


 カナヘビがまた戻ってきて笑ってた。


「クズ社長はリアルの方にかかりきりだからな! こっちの戦いなんか放置だよ!」

「え~え、そうね」


 メリッサ・シスターズでチクチク刺してあげる。


「はい、《麻痺》で転がっときなさい」

「そうかい……。じゃあ、お前も転がれ!」


 威勢良くシャウトしたカナヘビだったけど、何も起きない。


「私の被写体にキズをつけることは許さないよ」

「ボクたちが影から見守るカゲ~」

「チ、チクショウ……」


 ありがと、2人とも。――にしても、銀ちゃんにマスターってば、また影になってんのね。実は〈影人〉って最強アバターじゃない?


(シャボン様ー!)


 おお、今度は誰!?


(朝はありがとうございました!)

「あ! 〈球体〉のぐるりちゃん!」

(はい! E-MIX様のおられるメルティングポット工房のアナウンスを知って、みんなで来ました!)



 宙でグルグル回転してる周ちゃんの背後には、エルフ、木、妖精といったアバターがいた。水玉に猫に、フサフサの毛の狼もいるわね。


「大歓迎よ、みんな!」


 あたしは親指を立てた。


「敵は蛇だから、さっそく入って!」

(分かりました!)


 そこで分かったのは、周ちゃんの連れてきたチームが相当強いってコトだった。ひょえー、被害者友の会とか地下闘技場の面々と遜色ないんだけど。心強いわ~。


 転がってるカナヘビがあんぐりと口を開けてた。


「バ、バカな……」

「ん~ん。バカはあんた達よ」


 丁寧にレーヴァテインでタコ殴りしてあげました。


 いよいよ敵の数も減ってきて、あたしたちの勝利も見えてきたわね。

 そう思った直後。


「ザンネンだったな、お前ら!」


 また、また、また、またカナヘビが!


「お前ら相手に200人じゃ少々骨が折れるからよお……400人にしてやったぜ!」


 ――え? ウソでしょ?


「ちょっとばかし強くてもなあ、結局、数は力なんだよ! おお、サボテン? 辛くなったら帰っていいぞ?」


 嘲るような笑みに、あたしはグッと歯を噛み締めた。


「お断りよ!!」

「じゃあ、終わりだ」


 100人ずつ分けて、4方向から近付いてきた。工房のみんなは、慣れない戦闘で疲労がたまってそう。――あうあう、ダウンしたらお休みしてください。いえ、ホントに。


 そして、カナヘビたちがダンジョン近くまで歩いてきたときだった。




“ハッハー! よお、お前らー! 元気にやってるかー!?”




 え、社長!? ど、どういうこと?


 スピーカーからの声に、みんな顔を見合わせる。


“あ、これはマホロバを作った時点で組み込んでた仕様だからな! 後出しじゃんけんならぬ、先出しじゃんけんだ! ハマるといいな~”


 社長のアナウンスは、構うことなく進んでいた。


“さて、本題だ。これが聞こえるってことは、256人以上のヤツがダンジョンの回りに集まってるんだな! んー、つまり大人気ってコトだ!”


 ――は?


“つーワケだからよお、森のダンジョンを、あちこちの森からも入れるようにしてやったぜ!”


 へ?


“ケチくせぇことは言わねえ。ドーンと256箇所だ!”


 んーっと……それってもしかして。


“ハッハー、俺って優しいだろ!? じゃあなー!”


 これを最後に、社長のアナウンスは終わった。




 ズゴゴゴゴ……。




 うぉっと、すごい揺れ! ――って、マサカこれって!?


(シャボン様!)

(なに、ぐるりさん?)

(私が掲示板を探っていたところ、続々と「森に新洞窟発見」の報告が来てます!)

(うわーお)


 今の社長アナウンスって、ホントだったのね。


 ということは……。


 あたしは、みんなに向かって顔をほころばせた。


「みなさん、おつかれさまでしたー!」


 みんなも笑顔だった。


「「「「おつかれさまでしたー!」」」」


 互いに健闘をたたえたのち、次々と【終了】をしていく面々。うん、夜も遅いしね、眠るみんなは本当にありがとう(byサボ天使)。


 カナヘビが呆気に取られてた。


「お、おい……サボテン。どういうことだ?」

「アラ、聞いてなかったの?」


 あたしは満面の笑みで答えてあげた。


「社長いわく、『人気だから、ココのダンジョンへの入り口を増やす』ですって。256箇所にね」

「あ、あぁっ……!」

「いや~、まったくもって、数は力よね~。――あ、上野のダンジョンは守ってていいわよ? あたしも帰るから」

「ま……待て!」

「ヤ・ダ♪」


 バイバイしながら【終了】したのでした。――くぁ~、痛快! 悔しいけどハマるわ、社長!!

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