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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
5章 マネーマネーマネー編

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86話目 フレンズ

「それじゃあね、シャボンさん」

「ええ、マングースさん」

「それと……大門の女王も」

「芝じゃ、バカタレ」


 悪魔女王に突っ込まれた猫少年は、クスッと笑って【終了】した。


「んじゃあ、イーちゃん。銀竜退治に行きましょっか」

「そうじゃの」


 ダンジョンに入るや、女王様は長柄のハエ叩きを取り出した。


「イーちゃん……どうするの、それ?」

「ホホホ、敵を叩くに決まっておろうぞ」

「だよねー、うん」

「人形の装甲が、サイコロでは貫けんようでのお。『おもしろウェポン』を試しておるのじゃ」

「その結果が、2mのハエ叩きってワケね」


 おあつらえ向きに自動人形が出てきたので、イーちゃんが前へ。スナップを利かせて、柄をしならせる!


 ヒュンヒュンヒュンヒュン!!


 ペチペチペチペチ! ボシューッ……。


「おお! 倒せた!」

「ホホホ、どうやら鞭扱いのようじゃの。単に攻撃するだけなら良い武器じゃ」

「ガチでお試しなのね」


 サクッとスキャンしてみた。なになに、「ベルゼブブ・バスター」? ハエ叩きになんとまぁご大層な名前を。あ、なにげに【鋭さ】と【忠誠武器】も入ってるし!


「イーちゃん……ハエ叩きに【魔化】使ってるの?」

「試行錯誤の一環よのお。真面目にバカをやらんでどうする気じゃ」


 それでも6000円以上かー。ガチ勢の生きざまってスゴイわ。


 今は2人なんで、どっちも前衛ね。コンサートホールに入っても、ゲシゲシと人形を倒していく。


『グモーッ!』


 はーい、せり上がってきた鉄巨人ちゃん。天使と悪魔がぐーるぐると旋回してターゲットを絞らせない作戦よー。


「ホホホ」


 その上イーちゃんは、ペチペチと叩いてダメージを稼ぎ出していく。な~んか、姿といい武器といい、SMの女王様に見えてきたわ。


「のお、シャボンや。そろそろレーヴァテインで叩くが良いぞ」

「え、いいの? ベルゼブブバスターで倒すと思ってたけど」

「それは、時間が掛かりすぎるじゃろ」

「あははは、確かに」


 そんじゃま、投げレーヴァの出番ね。はい、【痛打】で1撃。


 滑り台を優雅に滑って、錆のジェリーの巣へ。女王様は量産型ハエ叩きに持ち替えてる。


「武器を直すのが手間じゃからのお」

「イーちゃん、持ち替えるのは手間じゃないの?」

「ん? 【防腐】も入れておけということかえ。それも良いが、インベントリの出し入れの練習じゃな」


 イーちゃんは、ベルゼブブバスターが朽ちるや、新しいものと入れ替えていった。――てか、意外にハエ叩きの耐久力ってあるのね。なるほど、確かにやってみなくちゃ分からないわ。


「おっと」


 マザージェリーが出現! なので、バチコーンと投げレーヴァ。


「来た、見た、勝った!」

「ホッホッホ……天使様は心強いのお」

「はーい、1撃でーす」


 速やかに敵を倒し、【マザージェリー】のカードを取って下降。


「フム。こうしておると、妙に昔を思い出すの」

「お。イーちゃんもパーティ組んでたの?」

「当然じゃ。妾とて、1人で厳しいときは仲間の力を借りておったわ」


 部屋全体が降りきって、鉄くずから瓦礫の竜が誕生!


「かつての『惨犯マン』時代のゲームでは、今よりも悪辣な敵が山とおってのお」

「うわぁ……。社長のやり口ってば、コレでヌルいの?」

「もちろんじゃ。カルイザワは、色々と仕込むのが好きなヤツじゃったからのぉ。それも、勝ちを確信したプレイヤーを、ドン底に叩き落とすのが好きなド畜生じゃったわ」

「あー、その辺はスゴい分かる」


 プレイヤーとの勝負を楽しんでる感じよね。


「それも、『してやったり感』のあるどんでん返しっていうの? 反則スレスレみたいな手法を用意しといて、でも、きちんと倒すワザはあるっていう鬼畜っぷり!」

「おお、その通りじゃ。シャボンや、うまいことを言うのお」


 量産型レーヴァとハエ叩きで削ったのち、隅の魔法陣へ。『ギャギャー!!』って悲鳴を上げて、中央に戻る、と。


「ホホホ……。やはりシャボンとおると、つい、かつての友を思い出してしまうの」

「え、戦い方が似てるとか?」

「それもあるが……性格的な所もじゃ」


 瓦礫の竜の鉄くずをかわしながら、イーちゃんの話は途切れた。


 あー……気付いちゃったわ。


 その友だちさんは、4.3事件で亡くなってるのね。


「ム!? シャボン!」

「え?」


 ゴスッと後頭部に鉄くずを食らった。ぐふっ、《磁石》ヒドイわ……。

 素早く立て直して、量産型レーヴァで叩く。――おっと、イーちゃんから【闇の衝撃】で2倍に。


「イーちゃん、サンクス!」

「気を付けいよ」


 すかさず女王様から【治癒】ももらった。すると、標的が女王様に移ったみたいで、攻撃がイーちゃんに集中する。――回復役をツブせみたいなルーチンがあるのね、このAI。やっぱ外道だわ。


 んでも、おかげであたしがフリーになった。


「とえりゃー!」


 再び誘導して、魔法陣に叩き込む! 悲鳴を上げて中央に戻る竜。そこを2回殴る!


『ギャギャー……!』


 よし、撃破!


「やったー!」

「ナイスリカバーじゃ、シャボン」

「いえいえ、イシュタール女王様のアシストのおかげです」


 ゲーム的なサポートが上手いのよね、イーちゃん。おっちゃんもスゴく盾のサポートが決まってたけど、そのレベル。(――ん? 逆に、ガチ勢と同じレベルのおっちゃんって、何者?)


 あたしは、【瓦礫の竜】のカードをイーちゃんに渡した。


「はい、イーちゃん。記念品ね」

「ありがたく頂戴しようぞ、シャボン」


 イーちゃんはインベントリにしまった。


「しかし……シャボンや。外の蛇どもに目を付けられておるが、大丈夫かえ?」

「うん。友達の輪でつないだときに、色々と話しといたわ」


 あとはエイホウさんの力で、掲示板の動きを追ってもらってた。


「流石に1人対100人だと厳しいかもしれないけど……」

「ホホホ、なるほどのお。お主の真の力はフレンズやもしれぬわ」

「えへへ」


 あたしは女王様とダンジョンの外に出た。


 そこには、200人ほどの蛇人たちがいる。


「やい、サボテン」

「はーい。そしてあんたはカナヘビちゃんね」


 あたしは、量産型レーヴァを向けてあげた。


「随分と予想を超えてきたわねー。また倍に増えてるじゃない」

「へへへ……。おい、サボテン。これからはお前にずっと張り付いてやる。上野以外でもな」

「えー、それ迷惑行為じゃないの?」

「入れ替わり立ち替わりでやってやるから問題ないぜ。それに、お前だってパーティを次々替えてダンジョンに潜ってただろ」

「あたしのは迷惑かけてないわよ」


 カナヘビたちは笑った。


「目障りで、効率が落ちてるんだよ。お前を叩き潰す」

「出来るかしら?」

「ああ、カンタンだ。そこの芝の女王が〖ラッキー7〗対策をしたみたいだが、なんのことはない。好き勝手に呪文飛ばせば勝つぜ」


 あ、バレた。


 そうなの。このゲームって、プロと素人にレベル差がないでしょ? だから、むしろ「色んな攻撃をされる」と、人数差が返せないのよ。


「サボテン、今更【終了】しようと遅いからな? もうお前にマホロバで生きる道はない。俺たちがずっと張り付いてやる。ずっと死に続けて終わりだ」

「それはどうかしら」

「なにィ?」


 あたしは、カナヘビに向けていたレーヴァテインを、ゆっくりと上に向けた。


 そこには。


「ヒヒーン! 私たちが来たからには、もう好きにはさせないぞ!」


 今までパーティを組んできた大勢の人たちが、猛スピードで飛来していた。

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