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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
5章 マネーマネーマネー編

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77話目 ラブ&ピース

 ではでは、新しい竜には恒例の、必殺スキャン!



  ※  ※  ※


名前:ラブルドラゴン


攻撃:128

防御:0

速度:4


体力:256/256

マナ:128/128


特徴:《炎の息吹》《磁石》


無効:黒、青、茶、紫、赤、白

吸収:銀



  ※  ※  ※


 ほおほお、名前はラブなんちゃらね。それで……あれ?


「防御、0!?」

(そうカゲ)

「つまり、殴って倒せるの!?」

(YESだカゲ。力技ありカゲよ)


 うんうん。思えば「ガチ退治」って方法は無かったものね。水、ごっつんこ、魔法陣、女神様だったし。

 速さも「4」。これなら、体力が多いだけのガラクタちゃんだわ。


「カモン、【メリッサ】!」


 あたしは早速シグマちゃん、タウちゃん、ウーちゃん、ファイちゃんを喚んだ。


「フフフ……緑が、利くじゃな~い?」


 えぇ、えぇ。ちゃーんと、無効と吸収の欄をチェックしましたわよ?


「みんな、掛かれ!」


 号令一下、巨大な竜の関節を刺させる。


 ピシィ!


『ギャギャー!』


 おっ!


「マヒった!?」


 やった、効果あり! 機械だからダメかもってチョッピリ思ってたけど、やってみるもんね!


「さあ、みんな! ガンガン刺しちゃって!」


 シスターズに怒濤の勢いで追撃させる。うお~、みるみる竜のライフが減ってく。壮観だわ~。


(頑張ってるね、シャボン)

「あ、銀ちゃん。――ふっふ~ん、ここまで緑と相性を悪くさせといて、最後だけ緑が利く相手とか、社長のヒネクレ具合はお見通しよ」

(うん、完全に偶然だよね)

「えへへ」


 銀ちゃんとマスターは、エリアの隅にあった草むらで、2次元になって待機してた。ふふふ、悪いわね、銀ちゃん。ちょっと盛り上がりには欠けちゃうわ。ケドまあ、たまには楽勝な画でもいいわよね?


 ラブちゃんの特徴に《炎の息吹》があったから、首の向きには注意してた。そのおかげで、一度も炎を吹かせてない。ボスは《麻痺》の時間が短いかもしれないから、頻繁にチクチク刺してる。だから、ラブちゃんは一歩も動いてない。


 うん、完勝ね。間違いないわ。






 ――なーんて、あたしは、ミルク宇治金時よりも甘いことを考えてしまってた。


 チクチクでライフを1/3ほど削った頃、ラブちゃんの全身が鈍い銀色に光り出す。


「ん?」


 次の瞬間。



 ボグォー!!



「ぐはっ……!」


 え、なんで後ろから……?


 羽根をえぐり込んだような衝撃だった。【鉄の体】があったから吹っ飛ばなかったけど、ライフを見ると10点減ってる。


「何、いまの……?」


 周りを見ると、鉄クズが、高速でラブちゃんへと吸い寄せられていってた。ああ、《磁石》の能力で引き寄せてたってワケね……あ!


「ヤバッ! シスターズが……!」




 ガチャンガチャンガチャガチャガチャーン!!




 シスターズは、鉄クズの激突を食らってあえなく全滅しちゃった。うぅ~……みんなゴメン!


 改めてスキャンすると、ラブちゃんの体力は全快。――はぁ~。そういうギミックなのね。


 よーく見てると、エリアの下から、鉄クズがどんどんせり上がってきてる。


「ねえ、マスター。これって、始めっから専用の魔法を組んでないとボコボコに出来ないんでしょ」

(正解カゲ)

「ぐはぁ、社長のクズー」


 ぬか喜びさせンじゃないわよ、んもー!


 んでも悔しいので、もういっぺん【メリッサ】を喚ぶ。


「アーンド、【ヘパイストス】!」


 量産型レーヴァも装備。


「うりゃー!」


 シスターズにチクチク刺させて、なおかつあたし自身も量産型で殴る。そして、ある程度スッキリしたところで、あたしは戦線離脱。ズカズカと銀ちゃんたちの方へ。


(おや、シャボン。私たちに用事かな)

「シャラップ、銀ちゃん」


 影になってる2人をシッシッと追い払って草むらをかきわけると……ほーらね!


「魔法陣、発見!」


 ほんっと! 社長ってば、こういうコトするよねー!


 緑色に輝いてるオーラは、バッチリ草で隠されてた。鬼だわ、鬼。


「となると……やることはアレね」


 あたしはシスターズのフォーメーションを変えた。足を突いて麻痺させるのをやめ、隅っこへと誘導させる。


「はーい、いらっしゃーい……おっと」


 シュゴォオオオーッと炎を吹いてきたので、飛んで回避。首をひねってくるので、その周りをぐるりと飛んでやる。


 ラブちゃんにとっては最初の炎かもしれないけどね、あたしにとっては慣れたものなのよ!


 もう1度魔法陣まで回り込み、量産型レーヴァを投げて引きつける。ドシドシ迫ってくるので、さっと回避。




 シュワァァァアアアア……。




『ギャギャー!』


「いよっし!」


 体力が1/3削れてる。この調子で続ければいいのね!


 その瞬間。ラブちゃんは体を銀色に光らせた。


 ――む? なんかヤバい!


 全速力で距離を取るや、今度はラブちゃんの全身がはじけ飛んだ。


「うわっ!」


 大きな鉄の塊がボンボン飛んでいく。――おっと、それに紛れて、銀色のボウリング玉もエリア中央まで戻ってるわ。

 たしか、骸骨竜は核を持ってバックホームしたのよね。それをラビちゃんが魔力込めて倒してくれたんだっけ。

 ――ん? ということは……。


「先手必勝!」


 空中から急降下! サッと捕まえて、草むらへもういっぺん!


「食らえー!」


 途中で《磁石》を発動して、鉄クズがガチャンガチャン組み上がっていくけど、完全に竜の形になる前にもう1度魔法陣の上へ!




 シュワァァァアアアア……。




『ギャギャー!』


「さあ、もいっぱーつ!」


 3度目が1番猛攻ってのは知ってるからね!


 再びはじけ飛んだラブちゃんを中央で待ち構えて、あたしは【メリッサ】を召喚。


「うふふふふ……あたし相手に緑が無防備だったのは大失敗ね!」


 残りライフは、256点中、たったの20点! ええ、調整したわ。


 シスターズにラブちゃんの足を止めさせてから、ボコボコと2回殴る!

 すると、ラブちゃんの動きが完全に停止した。




『ギャギャー……!』




 あ、これって断末魔? なんか、「正規の手段で倒してもらえなかった……」みたいな悲痛さを感じちゃったわ。ん、ちょっとダケね。でも、退治は退治よ。


 ガチャンガチャンと鉄クズが落ちていき、それらもスグに消えていく。

 あとに残るは、銀色のカード。ふむふむ、【瓦礫の竜】って日本語名だったのね。


「いえーい、銀竜ゲットー!」


 ぱちぱちとささやかな拍手が起きたのは、草むら魔法陣とは対角線にある隅っこだった。


(いやー、スゴいカゲ。このあとは、《磁石》の吸着と発散による嵐が吹き荒れるハズだったカゲよ)

「何それコワイ」

(それとだカゲ、今回はボクたちと3人パーティだったから、鉄クズがユニット化して襲いかかるハズだったカゲ)

「ヒドいわね」


 マスターに続き、銀ちゃんも出てきた。


(ああ、シャボン。私たちは君の活躍を見守っていたよ。安全地帯から)

「やっぱ、そういうコトよねー!」


 なーんか2人とも、ヤケに隅の方ばっかりいるなあと思ったのよ!


「ギミックの特性上、魔法陣はツブさないもんね! アンフェアだから!」

(ははは。一応エクスキューズさせてもらうと、ここ以外で【衛星球】を使うと大変なんだよ)

「ズルい!」


 たしかに大変だろうなーって思っちゃうもん! それで納得させられちゃうのがズルいわ!


 2人は、あたしのいる中央に来ながら、人型へと戻ってた。


「お疲れ様カゲ、シャボン」


 マスターが立て続けに【治癒】してくれる。――ん、全快。


「ありがとう、マスター」

「こちらこそだカゲ。実際に間近でシャボンの格闘を見ると、迫力満点だったカゲ」

「いや~、えへへ……」


 マスターは自然体でほめてくれるのが嬉しいわ。


「はい、シャボン」


 銀ちゃんが、道中のカードを渡してくれた。


「それと……運がいいね。たしか出現率は1/1024だったと思うけど、【踊る自動人形】の代わりに出たよ」

「え?」


 1枚だけ、別で渡してくれた。




 【魔化】を。




「うわああああああああー!」


 何このダンジョン!? スゴイスゴイスゴイ!


「銀ちゃーん。コレは、みんな狙うわー」

「1発で引くのは珍しいけどね」


 銀ちゃんは苦笑してた。


「でも、入る人数が増えれば、【魔化】を手に入れる人も増えるよ」

「ええ。質の良いアイテムも作れるって分かったし、需要はますます増えるわ」


 そのためにも……このダンジョンの入り口を守らないとね。


 ここは、みんなのものよ。

裏技じみた方法で倒された、ラブのカードです。


【瓦礫の竜/Rubble Dragon】

レベル7・銀魔法/レジェンドレア

分類:召喚(竜)

攻5/速3/生5

サイズ:大

能力:【瓦礫の竜】の攻撃力と生命力を1ずつ減らして、鉄クズを投ばす。鉄クズでのダメージは、【瓦礫の竜】の攻撃力に等しい。(この能力は1ターンに1回のみである)

能力:4マナで全ての鉄クズを戻す。【瓦礫の竜】は召喚時のステータスに戻る。

「何度でも再利用する発想は、我らと似ているな」

    ――死霊術士

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