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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
4章 悪魔との戯れ編

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54話目 目立つ的は狙われる

 ちょうどそこに、銀ちゃんがやってきた。


「2人とも、投稿してきたよ」

「銀ちゃん、お疲れ~」


 てか、ここでアップさせれば良かったと思うけどね。


 おっちゃんが銀ちゃんを見上げた。


「ざまぁ団の方針を探ってたのか」

「うん」

「次は何を企んでやがった?」

「〖迷宮〗とかいう脱法呪文だね」


 銀ちゃんは椅子に腰掛けた。


「マホロバから出られなくする呪文らしいよ」

「ほー、強いな」

「使い手は、それを使ってる間、自分もマホロバにいる必要があるけどね」

「大概の魔法はそうだよな」


 へー、シンプルな脱法ユニットじゃなくて、そんな別路線もあったのね。

 あと……当然のように探ってこれてるあたり、絶対ココ、大会社がバックについてるわ。


 おっちゃんがあたしを見た。


「気を付けろよ、シャボン。お前、昨日と今日で、一躍有名人だからな」

「奴らの標的になりやすいってコト? 大丈夫、あたしは使われても問題ないわ」


 そもそもマホロバから出ないあたしに、死角はなかったわね。


 社長を倒した動画を見てみると、賞賛してくれるコメントが大多数なものの、「社長とグルじゃないか?」とか、「これヤラセだろ」といった否定意見もある。


 銀ちゃんが横からのぞき込んできた。


「有名になるとアンチも出てくるからね。気にしない方がいいよ」

「あ、大丈夫大丈夫。こんなのは有名税よ」


 手をプイプイしたら、おっちゃんが「お前はメンタルも強いな」と苦笑してた。えー、ただの女子高生よー?(なおサボテンボディにインしてる模様)


 あたしは、ネット動画のページから、カード売買のページへと移った。


「あ、大半売れてるわ」

「ほほー、わらしべ長者か」


 おっちゃんものぞき込んでた。


「ん? 【死の群れ】は全然売れてねえな」

「ね~。ポテンシャルは高いと思うんだけど」


 カエル園長が200円って言ってたから、100円で売りに出してみたケド、30枚全部が残ってる。


 銀ちゃんが〖デス・エレメンタル〗のカードを出した。


「おそらく、コレの下位互換のイメージが強いんだね」

「あー……って、銀ちゃん、脱法呪文も持ってるの?」

「研究のためだよ」


 ヒラヒラしてみせる。


「こういった脱法ユニットも、近くに【箱庭】がなかったら使えるしね」

「うーん」


 そっか。あたしと社長のデュエルでも、メタを読み合った結果、【箱庭】がなかったもんね。

 ダメ元で〖デス・エレメンタル〗をデッキに入れといて、とりあえず出すって戦略が、まだまだ通用するんだわ。(あ、【鈴蘭】が出たから、今度からは〖ナイン・エレメンタル〗だっけ? まーいーや)


「ンまあ、もうチョイ【箱庭】が広まってからに期待しましょ」


 あ、【死の群れ】で検索したら、10円の出品がイッパイ出てきたわ。こんなにあったら、そりゃ100円じゃ売れないわね。


 ――あれ、待って?


 コレって、もしかしてビジネスチャンス?


「今、ビーちゃんズの値段が『メチャクチャ安い』と思ってるなら……むしろ、買っちゃえばいいのよ!」


 ひとまず、見えてる【死の群れ】を片っ端から10円でポチる。


「おいおい、シャボン」

「なに、おっちゃん?」

「いや……次々買ってるが、スグに価値が上がるとも限らんぞ」

「そりゃあね。でも、10円だし」


 安く買って高く売れば、儲けになるわ。

 もしダメでも、少額投資ならやり直しがきくし。


「買った時点で空クジと思ってれば腹も立たないわ」

「割り切ってやがるなあ」

「フフフ、サボテン博士とお呼びなさい」


 期待はするけど、過度にのめり込まない。

 敗北から学んだあたしは、ひと味違うのよ。






 2人と挨拶して喫茶店を後にしたあたしは、昨日E-MIXクンを受け入れてくれた工房、「メルティングポット」へ向かった。


 ――この手の工房って、作ったアレンジユニットに該当するカードを持ってくと、そのキャラと安値で変更してもらえるのよね。


「皆さん、こんにちは~」

「あ、シャボンさん!」


 Eクンを始め、工房の皆さんが口々に歓迎してくれた。お返事をしつつ、Eクンの作業机に近寄っていく。


「Eクンも、何かユニットちゃんを作るの?」

「はい。人数の多いユニットは、後回しにされてるみたいで。僕はそういう子を手掛けてみようかなって」

「おおう、修羅の道」


 数体のユニットを一気に作るのは、しんどいもんね。数体分作ってようやくカード1枚とか、モチベが大変。


 ンでも……裏を返せば、やってる人が少ないってコト。


「Eクンの腕前なら、きっとブルーオーシャンよ。――あ」


 あたしは、いそいそと【死の群れ】を出した。


「ねえ、Eクン。実は、こういうユニットがあるんだけど」

「あ、ハチですね」

「うん。昨日の新呪文のお披露目、見た? 【鈴蘭】ちゃんみたいな感じの4体が出せたら、爆発的にヒットするわ」

「あはは……及ばずながらやってみます」

「んじゃあ、製作おためし用として、コレ使って」


 あたしは、手持ちの【死の群れ】のカードを全部置いておいた。


「え、シャボンさん。こ、こんなにいいんですか?」

「へーきへーき。夜中に、【死の群れ】を1枚10円で買うBotと化すから」


 Eクンは戸惑ってたけど、周りのみんなにはウケた。よしよし。


 ――いやー、それにしても、こうやって色々買えるのも、園長の所で【魔力制御】引けたからよね。感謝だわー。


 ちょうどそのとき、カエル園長から連絡が入った。


(シャボンさん)

(あ、園長。なんの御用ですか?)

(えーっと、ラビちゃんについてですけど、そちらで一緒じゃないですか?)

(いえ。今日は見かけてませんけど)

(そうでしたか……。実は、まだ【終了】してないもので)

(――え?)


 ぞわりと、イヤな予感がした。


 ――目立つ的は、狙われる。


 じゃあ、的そのものを狙いづらい場合は?




 その周辺が、狙われる。

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