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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
3章 新たなる野望の画を描く編

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51話目 発想の勝利!

 発想の差で負けると、悔しさは倍増ね。


 あたしは、竜ちゃんズを喚ばないデッキにした。

 社長は、喚べるデッキにした。


 むぎぎぎぎ……ここで何か言うのは、負け犬の遠吠えよ。

 キッチリ勝って……あたしの竜ちゃんズに報告するわ!


「おっと、ウワサになってるな」


 気付けば、ギャラリーが遠巻きに騒いでた。


「へっへ……。オォ、お前ら、撮れ撮れ。頭の上にいる【緋色の竜】は、そっちにいる天使がソロで倒したからな。情報解禁だぜ」

「ぐっ……」


 ちゃっかり宣伝にも利用してるし!


 あたしは、スカーレットちゃんにレーヴァテインを投げようとして、ぐっと取り止めた。


 ――ここで投げたら、同じタイミングで社長が山ほどナイフを投げてくるわ。全部はかわせない。


 杖をスカーレットちゃんに向けた。


 【忘却】で……《飛行》を忘れさせる!


「ふっ……待ってたぜ」

「え?」


 あたしの紫の光が、社長の青い光で消された。


 ――【中止呪文】!


『アンギャーオ!』


 シュゴー!


「ああああーっ!」


 久々に焼かれたわ! ――うぅん、【巨大な盾】が剥がれたダケ! 回避の仕方は体が覚えてるわよ!


 1度横のフェイントを入れたのち、逆方向へ振って回避! すかさず羽を広げる!


 やっぱり、スカーレットちゃんを直接叩きにいくわ!


「おう、こっちも【忘却】……」

「甘いわ社長!」


 バシュッ!


「ちっ……【閃光】か!」


 しっかりコッチを見るのがキャンセル呪文の使い手だもんね! 社長の死角で準備して、向こうの発動直前に炸裂よ!


 あたしはスグにスカーレットちゃんに接近して、杖でポカッと1撃食らわせた。


 さあ、あとは社長へ急行するダケ!


 むやみやたらにナイフを投げてくるけど、狙いが定まってないから全部かわせる。(【巨大な盾】は張らないわ。紫盾があるから!)


 ――社長。やっぱりユニットはメじゃないわ。


「何を出してこようと、叩くダケよ!」

「叩ければいいな」


 え?


 直後、社長は再び【生け贄】を唱えた。――あらま、いつの間にか【光の精霊】を出してたのね。今度はそいつを媒介にして喚びだすの。


 ドズゥウウン。


 今度は地上に竜が現れる。茶色のデカい図体で、空のあたしと地面の社長とを遮ってるけど。


「叩けば1撃よ!」


 バチーン!


 見事にクリーンヒットした。


 けど、竜はピンピンしてる。


「――あっ!」


 待って……。


 の竜、ですって……?




 昨日、魔力を削りきって倒したハズの、あの大ちゃん!?




 視界を取り戻した社長は、竜ごしにニヤニヤしてみせた。


「言うまでもねえが、そのレーヴァテインじゃ倒せねえ。絶対にな」

「茶色が……『無効』!」


 改めて大ちゃんのステータスを見てみたから、間違いない。茶色は無効。

 レーヴァテインには、茶色魔法の【痛打】が組み込まれてるから、いくら叩いても、大ちゃんにはノーダメージ。


 ――こっちが対策してるのと同様に、社長もバッチリ練り上げてたの!?


 呆然としたけど、スグにあたしも、ふてぶてしく笑ってみせた。


「光栄だわ!」


 おざなりでなく、本気で相手してくれたってコトじゃない! どこの馬の骨だかサボテンだか分かんない、ポッと出の天使によ!?


「社長、絶対倒してあげるわ!」

「ほほ~ぉ。じゃあ、張り切ってるトコ悪ぃが……竜が【力場】だ」


 ブゥ……ン。


「サボテン、お前を閉じ込めたぜ。あとは【石つぶて】の嵐ですり潰すダケだな」

「甘いわよ」


 あたしは【魔力の盾】を使って【魔力の盾】を消した。――結局、紫盾は自分でツブすことになったわね。


 その後、【加速】と【敏速】を重ね掛けして、「+4」まで上げる。


「回避しまくって、大ちゃんを倒すわ」

「どうやってだ?」


 右拳を見せると、社長は大笑いした。


「いや、失礼。おーっと、そんじゃあ竜に盾張っとかねえとな」

「外道ー!」


 あ、本当に【巨大な盾】張るし! どーゆー神経してんの!?


 社長は指を鳴らした。


「じゃあ、天使。サヨナラだ」

「ええ、さよな……ら!」


 バシィッ!


 もういっぺん【閃光】!


「くっ……!」


 社長の目をくらませた。さあ、ここからよ!


 まずは大ちゃんの【石つぶて】の嵐をかわして、で大ちゃんを撃破! スグに社長のそばまで飛んで、杖で両手を殴る!


「ぐぅうっ!」


 社長が呻き声を上げつつナイフを取り落とした。そこで今度は両足! ヘシ折って地面に転がす!!


「ちぃっ!」


 ドサリと崩れる社長に、すかさず追撃!


「がはぁっ!」

「どう、社長? 黒いスーツに、とうとう土が付いたわね」

「くそっ……」


 ダメ押しで、腹をもう1発叩いて瀕死状態にしておく。 


「ちっ……【巨大な盾】よりも、退治が速かったか……」


 社長は、視界を封じられたなかでも2度目の【巨大な盾】を大ちゃんに飛ばしてた。あたしがスグに倒したから無効になってたケドね。


 再び視界の戻った社長は、仰向けのままあたしを見上げた。


「天使。お前、竜をパンチで倒してねーだろ。もし予備武器があっても、【痛打】が入ってると踏んでたが、どうやった?」

「さっき回収したのよ。刺さったヤツをね」


 あたしは、インベントリからグラディウスを取り出した。


「これだけ【魔化】で強化されてたら、大ちゃんもあっという間に倒せるでしょ?」

「ヤラれたぜ」


 苦笑した社長は、頭を押さえた。


「褒美にやるよ」

「ありがと。でも、その前に聞かせて。なんで社長は、あたしの速度が『+4』になっても【中和】しなかったの?」

「回避を直に見たかった。そんだけだ」

「欲が身を滅ぼしたわね」


 あたしは杖を構え直した。


「降参して」

「おいおい、こんな世界だぞ? 命ある限り、俺は負けたと認めねえぜ?」

「自分を殺すのも好きなのね」


 あたしは杖で殴り倒した。


 少年社長の姿が消えていき、あたしはフーッと天を仰ぐ。


「みんなー! 勝ったわよー!!」


 杖を持って、両手を高く突き上げた。

倒したので、社長のデッキを載せておきます。



レシピ名

「サクリドラゴン with K」


黒2(+1) 15枚

【生け贄】×4

【闇の精霊】×2

【悪魔の契約】×4

【タナトス】×4

【骸骨竜】


青1(+1) 10枚

【島】

【中止呪文】×4

【巨大な盾】×3

【睡蓮】×2


茶0 1枚

【大地の竜】


緑2 4枚

【中和】×4


紫1(+1) 6枚

【忘却】×3

【魔力の盾】×2

【眠りの竜】


赤0 1枚

【緋色の竜】


銀1(+1) 5枚

【敏速】×2

【衛星球】×2

【偏向】


白1(+1) 6枚

【魔法霧散】×4

【光の精霊】×2


特技 12枚

【武器の達人:短刀】×4

【呪文の達人:黒】

【魔力制御:黒】

【呪文の達人:青】

【魔力制御:青】

【呪文の達人:紫】

【呪文の達人:銀】

【呪文の達人:白】

【魔力制御:白】


計60枚


コンセプトは、「8色入れて竜で遊ぶデッキ」です。

デッキの回し方ですが、【悪魔の契約】用の空きスロットは、使った呪文を適宜外して確保。

相手のツマンナイ呪文は【中止呪文】でキャンセルして、あとは有り余るナイフをブン投げます。

余談ですが、社長も各竜を退治してカードをゲットしました。(そーゆートコは律儀)

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