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サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
3章 新たなる野望の画を描く編

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48話目 デッキ構築は楽しいな

「キャンセル系は特訓がいるからな」


 おっちゃんは続けた。


「社長の呪文の光をチェックしながら、攻撃もやるとなったら、お前の持ち味を殺しちまう」

「ええ、華麗なる回避のね」

「ヘンタイよけだな」


 おっちゃん……思ったけど言わなかったのに。ぷぇー。


「強みを生かせ。たとえば、自分を強化して、相手を弱体化だな。それでタコ殴りすりゃ、勝ちが見えてくる」

「ん~……。あたし自身が【加速】するとか?」

「ああ、速さは力だ」


 やっぱり速い方が強いのね、このゲーム。そんじゃま、【加速】と【敏速】が候補、と。


 銀ちゃんが、椅子を持ってきてあたしの向かいに座り直した。


「カルイザワ社長も、シャボンと同じで、自ら戦うタイプだね。とくに、シャボンのレーヴァテインには【痛打】が入ってるから、これを封じてユニットを出すのは考えにくいかな」

「なるほど~」


 何を出されても、ポカッと叩けば1撃だもんね。万一攻撃を食らっても、フツーのユニットなら全然コワくないし。


「――あ」

「何かな、シャボン?」

「あの社長なら、脱法ユニットを使う可能性があるわ」


 その途端、おっちゃんが笑いだした。


「おいおい、〖デス・エレメンタル〗か? 大ウケはするだろうが、それで勝っても立場がないだろうよ。仮にも社長だからな」

「あ、そっか」


 そうよね、本社ビルの前でタイマンだもの。せっかく【箱庭】で脱法カードをツブしたのに、明日の戦いで〖デス・エレメンタル〗なんか使ってたら、「え、脱法カード認めたの?」ってなっちゃうわ。

 しかも、勝ったりした日には、「けっこー強いじゃん」って復権しちゃうだろうし。勝負に勝てても、VRの戦略に大打撃ね。


「ンじゃあ、社長は正規呪文だけってコトね」

「ああ。そして、同一カードは4枚までにしてくるだろう。観客の誰か1人でも〖プレゼント・4U〗を入れてたら終わるからな」

「ちなみに、私が入れてくよ」


 銀ちゃんが手を挙げた。うわ~、包囲網が頼もしいわ~。


 あたしは着々とカードを仕分けてた。


「んっと、あたしが一番怖いのは搦め手ね。妙な領土呪文とか、サッパリだし」

「うん。そういう事情なら、相手の領土を消せる色は必須かな。筆頭は白の【魔法霧散】だね」


 銀ちゃんは、そこにあった【魔法霧散】を出してくれた。


 えーっと、テキストは……“領土か付与魔法を1つ解除できる”ですって。まー、強い。


「ねえ、銀ちゃん。これが2レベルでコモンなのよね。フツーに4枚入る強さだけど、おかしくない?」

「いいや、おかしくないよ。この魔法じゃ『勝てない』からね」


 ――あ、そっか。たしかに。


「でもあたし、『負けない』戦い方を目指したいわ」

「へっ、いい心掛けだ」


 おっちゃんが不敵な笑みを見せた。


「なら、魔法の対象にされないことを考えるか」

「何かいい魔法があるの?」

「紫のレベル1に、【魔力の盾】ってのがある」

「【巨大な盾】の魔法版みたいな感じ?」

「おお、そのとおりだ。1回だけ魔法を止めて壊れる盾だな」


 ふむふむ。じゃあ、これも候補ね。


 銀ちゃんがリストを出してくれた。


「私たちは、戦いでよく使われる魔法をチェックしてるから、それに絞って考えてみよう」

「お~。ありがたや」


 呪文を新開発する人たちは、既存の呪文もよくチェックしてるのね。――おっと、これでラスト。


 あたしは、ついに40箱を開封した。


 並べてみると圧巻ね。レア120枚、アンコモン360枚(コモン1920枚は、一旦カウンターに置いとくことにしたわ。多いし)。


 ふっふっふ……社長? みんなの力を借りて、最高のあたしに仕上げてみせるわよ?

速い呪文のご紹介です。



【敏速/Quickness】

レベル2・銀魔法/コモン

分類:付与

効果:対象の速度を+1する。

王に速さを極めよと言われたので、兵士たちは鍛錬を行った。

ダッシュ、素振り、模擬戦などを休まず行い、少し速度が上がった。

一方、魔術師サラマンは【敏速】を使った。

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