表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サボ天使、ガチャVRに人生極振り! ~デッキを組んで強くなる世界で、魔法カード0枚からの成り上がり!~  作者: ラボアジA
3章 新たなる野望の画を描く編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/93

38話目 天使「モフモフは癒やし!」

 ウサギのラビちゃんと握手して、しっかりフレンド登録を交わしたあたしは、いっぺん【終了】して小部屋に戻ったあと、すぐに新宿西口から【開始】した。


 ラビちゃんも、わずかに遅れてやってくる。


「シャボンさん。来ました」

「よし。じゃあ行きましょっか」


 みんなは大人バージョンらしいけど、アバターを変えるのは30分掛かるらしいのね。だから、ラビちゃんは子供バージョンのままで登板。


 つ・ま・り……なでやすい位置に耳があるのよ~! あ~、モフモフ気持ちい~!


「あ、あの……ちょっとくすぐったいです……」

「はぅ、ゴメン」


 おっとと、ハマりすぎには注意ね。




 さて、一緒にやってきたのは東京湾。アクアラインの真ん中にある、海ほたるパーキングでした。


「お姉さん……ここって……」

「ええ、ブラックドラゴンのダンジョンよ」


 尻込みするラビちゃんをナデナデする。


「大丈夫、今まで何人もがここの竜を倒してきてるし。楽勝よ」


 竜は全部で8匹いて、すでに知られてるのは4匹なんだって。とくにここは、目立つからスグ分かったんだとか。


 豪華客船みたいな形で有名だったけど、マホロバだと本当に巨大な船「グレート・ファイアフライ号」になってた。船の最上部……っていうか、元々は駐車場だったエリアに大きな魔法陣があって、その中では風が弱い。

 魔法陣の南側からは、光のスロープが伸びてて、目と鼻の先にある大きな祠へと続いてた。入り口がポッカリと開いてるから、ちょっと高波があったら海水で沈みそうなんだけど、その辺はゲーム的処理でセーフみたい。あたしももう溺死はイヤだし、ナイス判断よ。


 今は空いてる時間なのか、ここにダンジョンアタックする人はあたしたちダケみたい。


「ラビちゃん。あたしの魔色は緑5の黒3だけど、ラビちゃんの色は?」

「えっと……青、白、銀、紫が2つずつです。『Two-by-four』ってデッキを真似て作りました」


 おっと、ネイティブ発音。バイリンガルね、ラビちゃん。


「お姉さんに、デッキを見せてもらってもいいかな」

「はい」


 お互いにスロットのカードを確認。おっと、【巨大な盾】30枚。うんうん、授業で使ってたもんね……あら?


「ラビちゃんのデッキってば、ほとんどユニットがいないのね。お姉さんの領土が【ガイア】だったから、マナ0で出せるのに」

「す、すみません……」

「あっ、ううん。責めてるんじゃないわよ?」


 慌てて手を振った。


「サポート呪文がいっぱいあったし、すっごく頼りになりそう」


 うん、把握しきれないほどね。


「お姉ちゃんがラビちゃんへの攻撃を防ぐから、ラビちゃんは、お姉ちゃんを呪文で守って。ね?」

「はい」


 キュッと口を結んで、コクンとうなずくラビちゃん。はぅ~、いじらしいわ。


 早速ラビちゃんは、小さな杖の先端に銀の光を集めた。ふわっと弾けると、銀色のセパタクローみたいな球体が浮かんでる。


「ラビちゃん、このユニットはなんて言うの?」

「えっと、【衛星球】です。これを飛ばして、先のエリアを確認できます」

「おお~、スゴ~い。録画もできる?」

「はい」


 ふむふむ、【雄蜂の斥候】の銀色バージョンってトコね。


「ンじゃ、あたしも展開するわね」


 【紡ぎグモ】を3体前に配置。そして、【雄蜂の斥候】を1体、後ろから撮影させる。


「ふっふっふ……。このドローンくんは、あたしたちの勇姿をバッチリ収めるという使命があるのよ!」

「えー……?」

「よし、ラビちゃん。ドローンくんに向かって、ポーズ! レッツ・ゴー!」

「お……おー」


 きゃぅ~ん、大きく拳を突き上げるポーズもカワイ~!


 ――ええ。ダンジョンではマジメにいきますとも、ハイ。




 ひんやりした細長い洞窟を、ラビちゃんと連れ立って歩く。光源はなさそうなんだけど、やっぱり視界はきくという謎仕様。

 あたしが喚びだしてるクモちゃんズとドローンくんは、ラビちゃんを護衛するシフトにしてる。


 ――お、左に折れ曲がってるわね。


 先行した【衛星球】が、突き当たりをふよふよと横に入ると、途端に「ガキン!」って音がして銀の光が弾けた。


(ラビちゃん)


 そっと念話を送る。


(もしかして、【衛星球】がやられた?)

(は、はい)


 とすると……。


(ここからは、敵のエリアってワケね)


 インベントリからレーヴァテインを出して構える。


(ラビちゃんはクモちゃんズの後ろに)

(はい)


 フフフ……。まずはラビちゃんに、頼りになるお姉さんっぷりを見せてあげるわ。


 ガサガサと音を立てつつ出てきたのは、デカいハエみたいなユニットだった。羽はないけど、体長50cmぐらいある。


「うげ……」


 あ、目が合った。向こうは複眼だけど、こういうのって分かっちゃうモノよね。


 ソイツは、体勢を低くしてダッシュしてくる。


「ヤバッ!」


 予想以上に速い! でも、なんとか対処可能!


 すぐさまレーヴァテインを振りかざした。


 ガギン!




「え」




 洞窟の壁にブツかった。


「しまっ……!」


 ガブッ!


「ギャー!!」

「お姉ちゃん!」

「大丈夫! ダメージは問題なし!」


 すぐに杖を短く持って……打つべし! 打つべし!!


 パシュッ!


 幸い、ハエ型モンスターは弱かった。


「けど……うげぇ~」


 キモい奴に引っ付かれると、精神的にクるわね……。不潔そうだったし、ヘンなビョーキ持ってないでしょうねぇ?


 あたしはラビちゃんを見た。


 こういう時こそ、モフモフで癒やしたいけど……。うぅん、「奴に触ったあたし」がラビちゃんに触るのが、どーしよーもなくイヤだわ。


「あ」


 そこでラビちゃんは、何かに気付いた素振りを見せた。


「もしかして、呪文ですか?」

「ん~、ちょっと汚れをなんとかしたいけど、そういうのってないわよねぇ……」

「大丈夫です、あります」

「え?」


 ラビちゃんは、小さな杖の先に銀の光を集めて、あたしにトンと付けた。光が弾けると、あたしの服の汚れが元通りになる。


「【清掃】って呪文です。汚れは、時間が経てば元通りになりますけど、これだとスグにキレイになりますよ?」


 お、おぉぉ……!


「ラビちゃん!」

「わぷ!」

「ありがと~!」


 あたしは存分にモフモフした。

いい仕事をした呪文を載せておきます。



【清掃/Clean】

レベル1・銀魔法/コモン

分類:一般

効果:きれいにする。

夜眠る前、小人さんのために食べ物を用意するんだ。

それから掃除を頼むと、朝になったら家がキレイになってるのさ。

でも、ご用心。

気に入った食べ物じゃないときは、前より散らかっちゃうからね。

    ――サイロンのおとぎ話より

38/350

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ