星に願うと知りたくないことを知る
一日遅れのネタです
七夕。
それは織姫と彦星がリア充を満喫する唯一の日。爆発しろ。正座達に攻撃されて非リア充になってしまえ。
星座達を見ろよ。あいつらどんだけ離れてると思ってるんだ。さらに奴らあまりに遠すぎて出会いすらないんだぞ?
あの星々に比べたら人類がいかに恵まれてるかわかるね!
「彼女ほしぃぃぃぃぃぃ!」
心からの叫びだ。誰も僕を止められまい。
「使郎、近所迷惑よ」
「愚民兄、うるさい」
「あらあら、その顔じゃ無理よ〜」
僕の家族は鬼畜しかいない。
「うるさい! 僕は彼女が欲しいんだ! あと母さん! さりげなく自分の息子の顔をdisるんじゃない!」
「お父さんに似たのね〜」
「さりげなく父親もdisった⁉︎」
この母親なんで父さんと結婚したんだよ!
「金ね」
「遺産でありんすかね?」
「妹二人も愛がねぇな!」
入院中の父さんが涙で枕を濡らしちゃうぞ。
まだ入院中してるのに今度は精神的ダメージを与える気だよ。
「母さんはお金なんかで父さんを選んだわけじゃないわよ〜」
いつも通りニコニコと笑顔を浮かべながら母さんは言う。
ふみ、顔でもなくお金でもないのか、一体なんだろ?
「では母様はどうして父様と結婚したのじゃ?」
才華が尋ね、然も若干興味があるのか聞き耳を立てていた。僕も多少は興味あるね。
「そうねぇ〜父さんだけだったわ。私をうけとめてくれたのは……」
「「恋バナ!」」
妹二人がキャーキャー言ってる。こういう姿を見ると普通なんだけどな。
「ええ、父さんだけだったわ。母さんの八極拳・冲捶を受けて血反吐を吐きながら告白してきたのは……」
「「「……え?」」」
母さんの発言に僕ら兄妹は絶句した。
沖垂。腰に構え、体を横に向けながら放つ威力重視の八極拳の技だ。
「みんな食らったら即病院送りだったんだけど父さんだけは血を吐きながらも立ち上がって告白してきたからキュンとしちゃったのよ〜」
うちの母親は武闘派でした。そして父さんはMの疑惑が浮上した!
「僕は普通の彼女が欲しいんだよ!」
「使郎、諦めが感じんよ?」
「諦めたら試合終了だろ!」
「愚民兄の場合、試合すら始まってないでありんす」
「それ以前の問題⁉︎」
「その顔じゃね〜?」
「あんたは息子の顔に何か恨みでもあるのか⁉︎」
この家族は僕に全く優しくない。偽物のかぞくじゃないだろうかと疑ってしまうよ。
「使郎」
「なんだよ、然」
「そんな哀れな使郎のために私と才華が素敵な物を用意したわ」
「哀れとか余計なお世話だよ! ……で何?」
「これでありんす」
そう言い才華が僕に手渡してきたのは短冊だった。
「……これをどうしろと?」
「最後は神頼みしかないかなと」
「愚民兄の最後の希望」
「吊る笹持ってきたわよ〜」
「うるさいよ! 準備万端だな!」
怒鳴りながらも才華の手から短冊を奪い取る。これだけバカにされたのなら書いてやるよ!
『彼女がほしい!』
「これで満足かよ!」
母さんが準備した笹に短冊を吊るし後ろを振り返る。
「私はこう書くわ」
「さすが然姉様! ならわっちはこうするでありんす」
「なら母さんはこう書くわ〜」
すでに関心を失っていました。どんだけ飽きっぽいんだよ。
然、才華、母さんが楽しげに書いた短冊を吊るし始めた。
君たち、人を無視して楽しそうだね。
「これで完璧ね」
「そうですね! 然姉様!」
「叶うといいわね〜」
「……なに書いたんだよ」
興味を覚えた僕は七夕の笹にかかっていた短冊を覗き込む。
『世界征服できる武器』
「夢見すぎだろが! 織姫も困るよ! 武器の選定に!」
「片手で扱えるのがいいわ」
「じゃぁ、それも書けよ!」
「ならそうするわ」
『世界征服できる武器→核兵器のボタン』
「直接的すぎるわ!」
「押しちゃいけない、でも押したくなるボタン、ふふふ」
こいつ病んでるんじゃないだろうか?
若干引きながら次の短冊を読む。
『圧倒的成長』
「何をか明確にしろよ!」
「全てに対してに決まっているんでありんす!」
「とりあえずお前は胸にしろよ! ぺったんこ!」
「いぐぅ! 言っちゃいけないことを」
才華と僕はひたすらににらみ合う。
「あらあら喧嘩はだめよ〜」
母さんがこちらに歩み寄ろうとしてきた時、ひらりと短冊が落ちる。
『我が八極拳を叩き込める相手を所望する』
「「僕は喧嘩なんかしていません!」」
こんな武闘派相手にできない!相手にしたら死ぬ!
天白家は今日も平和です(母の脅威をしりました)
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また、こういうネタでやってほしいみたいなものがあれば教えてくれれば幸いです




